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「心の次」の時代

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「心」の生まれた日 (2)身体文字(語) 01

「心」の生まれた日 (2)身体文字(語) 01

<「心の次」の時代に向けて>に書いたように漢字の発生時には「心」という文字がありませんでした。でも、「心」的なことはあったはずです。ならば代わりに何を使っていたか。紀元前のものである『論語』や『イリアス』を読むと、「心」の代わりに身体文字(身体語)を使っていたということがわかります。今回と次回は「心」の代わりに使われていた身体文字や身体語について見て行きます。

▼身体文字・身体語とは

前回は不

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「心」の生まれた日 (1)

「心」の生まれた日 (1)

「心」の次の時代を考えるために、まずは「心」が生まれた日を見てみたいと思います。『論語』や『古事記』や『聖書』や、楔形文字で書かれたもの、甲骨・金文などから見ていきますね。今までブログや本で書いてきたことに、ちょっと手を加えて書いていく予定です。今回はイントロで、「四十にして惑わず」というのはちょっと違うんじゃないの、というお話です。

▼不惑とは限定しないこと

「心」が生まれたちょっとあとの時

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「心の次」の時代に向けて

「心の次」の時代に向けて

こんにちは。安田登といいます。能楽師をしています。

しかし、ここでは能の話はあまりせずに「心の次」の時代の話をしていこうと思っています。このことについて何冊か本を書いたり、古代(正確にいうと前・古代)の神話を上演したりしています。

上の写真は、前・古代の神話のひとつであるシュメール神話『イナンナの冥界下り』の開演前の様子です。

イギリス(ロンドン大学)とリトアニア(国立ドラマ劇場)で上演しま

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