スキナモノガタリ#02「ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル(FFCC)」

・概要

ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル(以下FFCC)はニンテンドーゲームキューブで2003年8月8日に発売された、ご存知スクウェア・エニックスがお送りするFFシリーズの外伝のアクションRPGである。

本作の世界は瘴気と呼ばれる人体に悪影響を及ぼす空気で満ちており、人々は唯一瘴気を払い、清浄な空気をもたらすことが出来るクリスタルと呼ばれる鉱石の周りに村や町を築き生活をしている。しかしクリスタルの力は永遠ではない。そのために人々はクリスタルに瘴気を払う力を取り戻させるミルラの木というものから滴り落ちるミルラの雫を求めて、クリスタル・キャラバンと呼ばれる若者たちを一年に一度送り出し、持ち帰った雫をクリスタルに捧げる祭りを行い、もう一年の安寧を得る…という世界観である。

・システム周り

プレイヤーはまず村の名前を決めて(デフォルトの名前はティパの村)、最大8人作れる自分のキャラクターを作成する。

キャラクターには、

平均的な能力の「クラヴァット」

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物理攻撃に特化した「リルティ」

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魔法が得意な「ユーク」

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機動力が高い「セルキー」

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この4つの種族があり、さらにその中から性別と4種類の容姿を選んで作成できる。おすすめはおっぱいが大きいセルキーの女の子だ。

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そこから更に実家の職業を決めることが出来るのだが、ここで選ぶ職業によって最強の装備を作れたり作れなかったりするので要注意!でも最強装備じゃなくても普通にクリアは出来るので問題はない。

キャラを作成したら村長や家族に見送られ早速冒険開始!プレイヤーはすごろくのコマを動かすようにマップの街やダンジョンへ移動することで旅を進めるのだが、その道中に様々なイベントが発生することがある。イベントでは他の村や街のキャラバンや盗賊が登場して物語に色を添えたり…中にはストーリーの根幹に深く関わってくるようなイベントも!そしてこのイベントが発生すると、自動的にそこで起きた出来事が日記に書き留められる。この日記を読み返すことで自信の旅の軌跡を振り返って見るのもいいだろう。

ダンジョンに入れば当然戦闘がある。FFCCの戦闘システムは比較的単純で、LトリガーとRトリガーで切り替えられる「たたかう」や「まもる」などのコマンドを選択してAボタンで発動!アクションゲーム感覚で戦うことが出来る。その他のコマンドはアイテムや魔法をセットして同じように使うことが出来るので、操作性は非常にシンプル。ゲームが苦手でもきっとなんとかなるだろう…たぶん。

ダンジョンにはもちろんモンスターがいて、ダンジョンそれぞれの仕掛けを解いたりして先へ進み、最奥に待ち受けるボスを倒せばクリアだ。道中には宝箱が置いてあって、それを壊すと中からアイテムや武器防具のレシピ、素材、ギル、魔石などなど。色んなものが手に入る。中でも魔石というアイテムが少し特殊で、これをセットすると魔法が使えるようになるのだが、これはダンジョンをクリアすると手持ちから無くなってしまう。そのダンジョン限りの使い捨てアイテムなのだ。この魔石を上手く使うことでモンスターの弱点を突いたり仕掛けを解くのもまた、このゲームの魅力の一つだと思う。

普通に進められれば楽なのだが、この世界は瘴気に満ちていて、それに触れると人はたちまち死に至ってしまう。そこで大事なのがキャラバンが所有するクリスタル・ケージというミルラの雫を入れるための容器である。名前の通りクリスタルが付いたケージで、これを持っていると狭い範囲ではあるが瘴気を払うことが出来る。これによってキャラバンは危険なダンジョンでも瘴気に負けずに進むことが出来るのだ。ちなみに瘴気を払えるもののただの容器なので、手に持って運ぶしかない。勝手についてきてくれたりはしないのだ。

・マルチプレイ

さて、ここでこのゲームの最大の特徴であるマルチプレイについて説明しよう。

本作はニンテンドーゲームキューブ(以下GC)で発売されたのだが、GCには別売りのコードを取り付けることによってゲームボーイアドバンス(以下GBA)とGCを連動させることが出来るのだ。このFFCCではそれを使って最大4人でのマルチプレイが楽しめる。GCコントローラーを繋げるポートにGBAを繋ぐと、GBAがコントローラとして使えて、更にGBAの画面にはゲーム内の様々な情報が表示される。ステータス画面や装備画面、アイテム画面など。中でも特徴的なのがダンジョン内で4人それぞれにランダムで表示されるレーダーボーナス条件である。レーダーはプレイヤーそれぞれで役割が違って、マップや宝箱の位置、モンスターの情報など、それぞれの情報を4人でコミニュケーションを取りつつ共有すればダンジョン攻略を有利に進められるし、「私はマップ担当だからケージを持って道案内するね!」「こっちに宝箱あるよ!」「こいつの弱点はこれだ!みんなで力を合わせよう!」などなど、色々な会話が生まれることだろう。私はだいたい全部記憶してるから活用されることはない。ボーナスは、プレイヤーそれぞれこういう条件で攻略すればボーナスあるよ!でもやらなくてもいいよ!的なラフなもので、しかしダンジョン攻略時に点数が発表されてランキングになって表示されるので競ってみるのもいいかもしれない。点数が高いといいものがもらえるのは確かである。

このマルチプレイを活かしたシステムがもう一つあって、それが合体魔法だ。実は魔法同士をタイミングを合わせて発動することでより強力になったり、特殊な魔法を発動することが出来る。ファイアとファイアでファイラ、レイズと属性魔法でホーリーなど、この合体魔法を使いこなさないとボスや仕掛けの攻略は厳しいものになる。なのでこの合体魔法を使う時は自然とみんなで「せーのっ」と掛け声を合わせて使うことになるのだが、それがまた盛り上がるポイントで、失敗しても「なにやってんだよ~!」「次決めるぞ!」と連帯感が増し、成功すれば一斉に「ナイス!!」と盛り上がることは間違いない。このように息を合わせて戦うことでよりプレイヤー同士の仲が深まるところがこのゲーム最大の魅力だろう。友達4人で「せーのっ、ファイジャ!!」と声を合わせた昔が懐かしい…。

……一緒に遊ぶ人がいないとケージはせっせと自分で運んで、合体魔法は使えずに詰んでしまうの…?

と思ったそこの君、安心して欲しい。このゲームにはソロでプレイする時に相棒のモーグリが一緒について着てくれる。モーグリはプレイヤーの代わりに(たまに疲れてサボるけど)ケージを運んでくれるし、合体魔法はコマンドリスト上で魔石を組み合わせることで発動できる。ソロでも難なくクリアできるのだ!!

ソロでも十分、十分楽しいよ…。

それでもマルチプレイが一番楽しいんでしょ?しかもGCとかいう鈍器なんか持ってねぇし、と思ったあなたに朗報。

2020年の8月27日にファイナルファンタジー・クリスタルクロニクルのリマスター版が発売されるのだ!!

グラフィックを綺麗にしただけでなく、オンラインプレイに対応し、フルボイスが追加され、キャラクタークリエイト要素がパワーアップし、さらに新たにダンジョンが増えるとか増えないとかもっぱらの噂だ。これを機にみんなで遊ぼう!

GCで出たってことはSwicthでリマスターですか?わたくしPS4しか持っておりませんから流石にこれのためだけにSwitchを買うのもなぁ…。

と思ってるそこのお前!

リマスター版はSwitch、PS4、さらにiOSとAndroidまで巻き込んだクロスプレイが可能だ!!

もうハードの有無は言い訳にならないぞ。なぜならスマホで出来るんだから。四の五の言わずにやろう!!な!!!???

・ほんとに言いたいこと。

FFCCはいいぞ。ということで、どうぞ皆さんリリースされたら遊んでみてください。私はFFCCが本当に大好きなのです。上では設定やシステム部分に触れたけど、私が一番FFCCで好きなのが音楽なんです。ケルト調の心が落ち着く、見知らぬ土地の音楽だけど、どこか故郷を思わせるメロディーがとても大好きで、このゲームのサントラを買って本当に良かったなと心の底から思わせてくれます。そして主題歌の「カゼノネ」、エンディング曲の「星月夜」この2つのボーカルを担当したYaeさんのナレーションが、ダンジョンに入る時にそのダンジョンの小さなストーリーを語ってくれるときのワクワク感と同時に感じる切なさや少しのおどろおどろしさなど、子供の頃に感じた、まるで絵本の世界に取り込まれているような感覚に陥るのが本当に良いのです。もう一度あの感覚を体験できると思うと今からワクワクが止まりません。また、その感覚を誰かと共有したいと思っているので興味を持った方は是非に。

ということで稚拙な文章でしたが以上で締めさせていただきます。

~ 桜葉絵羽 ~

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