見出し画像

奥日光

2023年7月15日。
前日の夜にふと行きたくなって、東武線特急の予約サイトを見たら「残席わずか」。
えいっと予約しました。
リバティけごん1号、北千住を6時43分。
(その次の電車は満席。三連休ですもんね。)
そんな訳で早起きして出掛けました。

前回は2020年8月に来てるんですけれど、奥日光は生まれた歳から30年近く毎年来ていた場所。
私にとってはホッと出来る場所なんです。
猛暑続きで疲れた体と心を、少し休ませてあげに行って来ました。

東武日光駅に着いたら、雨!バスで山の上まで行くのでまだわかりませんが、朝見た予報は10時には曇マークだったのが14時に変わってます。
仕方ないのでカッパを羽織り

バスは出発。

有名な神橋。東照宮の近くですね。
車窓を眺めつつバスに揺られていたら、川沿いに消防車、パトカー、救急車が集結していて、男の人に何か話を聞いてる様子。(そう言えば、バス待ちしてる時にサイレン鳴らして通って行ってた。)
後から調べてみると、釣り人が増水した川に取り残されて、無事に救助されたらしい。良かった。
いろは坂を上り

中禅寺湖畔に着く頃、雨は止んでるみたい。
男体山を登る人達が大勢降りて行きます。いつか、登りに来よう!
私はさらに先に行き、赤沼バス停で下車。

10時。ここから出発です。
思いつきで来ちゃってるので、夕方には帰って晩御飯を作らなくちゃ…なんです。
3時間半を目標に歩きます。(コースタイムは2時間ちょっとなので、どんなにゆっくりしてても大丈夫なはず。)

ここから歩く人も数人います。大きなカメラの人は鳥狙いみたい。

私は花を撮りながら

大好きな森の中を歩きます。
右折して、戦場ヶ原へ向かう道は

木道が続きます。雨はポツポツと小降りなので、滑らないように気をつけながら進みます。

ホザキシモツケ

この季節、戦場ヶ原付近では群生しているので可愛いピンクの花をあちこちで見かけます。

イブキトラノオ

可愛い花なのに「伊吹虎の尾」って名前。前に調べたんですけど、伊吹山に多く自生するので伊吹って付くらしいんです。虎のシッポよりは小さくて可愛くて、子猫にシッポみたいなのにね。

この辺りの湯川は本当にゆっくりと流れていて、透き通って綺麗。
大好きな景色の1つです。

木道は右側通行。少し行くと戦場ヶ原。

男体山がドドーンと見えます。

ノアザミ

ノアザミも戦場ヶ原では良く見る花です。

相変わらず、ポツリと雨は降っていますが、木々のお陰で殆ど塗れずに歩く事が出来ています。
川の方を見ると

釣りをする人達。この辺りは水嵩が増えても流れが速くなる事は無さそうですね。

バイケイソウ

こういう白と緑の花が好き。

川の中の水草も綺麗。

オダマキ

恥ずかしがり屋の下向きの花も可愛い。
なんて、写真を撮りながら、本当にゆっくりとお散歩です。

赤い川が出て来ました。これは、湿原に含まれる鉄分がバクテリアなどの働きで赤くなる現象によるものだそうで、赤沼の地名はこの色から来ているそうです。
ちなみに、戦場ヶ原には伝説があり、男体山の神と赤城山の神が中禅寺湖を自分の領土にしようと大蛇と大ムカデに姿を変え戦い、その合戦場が戦場ヶ原というもの。その時に流された血がこの地を赤くしていると。伝説の方が想像が膨らみますね。

そんな伝説も思い浮かべながら

この景色を堪能。
ちょこちょこと見えているピンクの花は先程のホザキシモツケ。

川の向こうには森が広がっています。

ミヤマカラマツ
ハクサンフクロウ
ギボウシ

白、ピンク、紫の小さな花が多く見られます。

ヒメシジミ

綺麗な色の可愛い蝶も発見。白い縁どりが愛らしい。

小学生の林間学校とすれ違います。


湿原ばかりでは無く、少し森の中も歩きます。

川を渡り

静かでしっとりと落ち着く森

こういう場所が本当に好き。
先程よりもさらにゆるゆると歩いていたら、みーつけた!

可愛いキノコを発見です。

倒木に生えた苔の間から、ちょこっと顔を覗かせる姿が可愛い過ぎるんです。

湿原には

クルマユリ
クルマユリ

花が

森には

キノコ。
先になかなか進みません。

奥日光には熊がいます。
日光=猿が怖いのは人のいる場所の話で、山の中には熊がいます。
林間学校がワイワイと通っても、ハイカーがお喋りしながら歩いても熊はいるんです。
私は以前、今日歩き始めた赤沼茶屋の近くで熊を見ました。しかも、バスの通る道路を渡っていました。
熊鈴は必須アイテム。これは、奥多摩でもどこでも一緒。

戦場ヶ原付近が終わると木道は無くなります。

泥濘んだ道を歩きながらも

キノコ発見

先程、熊の事を書きましたが、滅多に熊には出会いません。でも、鹿はいっぱいいるんです。(写真に写ってるわけではありません。)
子供の頃、森やゆったりと流れる川が好きすぎて、親からはぐれて、この森の中で鹿と過ごしたいと、本気で考えていました。
狼少年ケンではなく鹿少女サチ。
この森を見ると、今でもそんな憧れが過ぎります。裸足で森をかけり、川で水浴び。
少女では無いので、山姥みたいですけどね。

ふたたび木道が出て来ると湯滝が近づいて来ている証拠。

川の流れも少しだけ急です。
ここまでは本当にゆる〜とした上り道。
1度、階段を下ると

湯滝です。真下で釣りをしてる人がいます。
展望台からは

下はスマホなんですけど、その方が全体がわかります。水の量は多く感じました。
湯滝に着いたのが11時40分。まだ、時間的に余裕があるので、先に進みます。
そして、ここが今回唯一のガッツリ上り。
湯滝の上まで、階段で一気に登ります。

滝の流れ出しをシャッタースピードを変えて2枚撮ってみました。

私、高い所が大好きなんですけど、滝の上はちょっと怖い。柵があって良かった。

流れ落ちるすぐ手前までこんなに静かなのが不思議です。

橋の左手が湯滝、右手が湯ノ湖

日光白根山が見えています。いつか、あそこも行きたいな。

赤トンボがいっぱい飛んでいます。
ここからは湯ノ湖を右回りに進んで行きます。

鴨のカップルが思い思いに毛繕い中。

そして、この先は苔のパラダイスだということを私は知っていました。

苔のある所にキノコあり

またまたペースダウン

山紫陽花かな?

こちらの大きな木はクロベというらしいです。
下のスマホの方が良くわかりますね。
巨木が大好きなので、ちょっと抱きついてからさきへと進みます。

右手が湖、左手は苔。

目指すゴールは湖の先に見えています。

釣り人達は腰まで湖に浸かっています。所謂、フライフィッシングってやつですよね。
映画「リバー ランズ スルー イット」を思い浮かべましたが、近くに行くと、ブラピではなくオッサンでした。

歩きに来る人も少ないので、本当に静かな湖の景色が楽しめます。

もちろん、苔も

キノコも

これはキノコじゃなくて、木の実かな?

少しずつ進みながら

蜘蛛の巣に雨粒が綺麗〜とか

大きいキノコ発見とか


蛾なのに綺麗だなとか

イチヤクソウ

この花はなに?とか止まってばかりいます。

それでも、少し近づいて来ました。

と思うとかわい子ちゃん達が帰してくれません。

変な花を見つけて「なんじゃこりゃ?」となったところで、時間を見ます。
12時35分。
えっと、スマホも繋がってるし、バスの時間を見ましょ…っと…12時55分と13時半。
あと、20分…乗れんじゃね…良し、歩くぞ!
そんな訳で、ちょっと真剣に歩きます。

目標にしていた湖畔には12時42分着。

バス停まで4~5分かな?乗れそうじゃん。
という事で、寄り道せずにバス停へと向かいました。
当初の計画では「ビジターセンター」で着替ようと思ってたんです。泥濘が想定内というか、足元が絶対に泥々だろうと。
でも、そんな余裕はありません。
まずはバス停へ。
出発まであと5分。ギリギリ到着しました。
着替えは…というと、後ろの方の座席でこそっと。何事も無かったかのように普段着になりました。

車窓から眺める中禅寺湖。また、来るね〜!

バスは順調に駅へと向かう…はずですが、東照宮の周辺は道が混んでいて渋滞。
予定よりも20分遅れで駅へ…と思ったら、乗ってたバスが事故りまして…とはいえ、駅に来ていたし、徐行で車との接触だったので、乗客は全員無事に下車。
相手の車は後ろがベッコリ。観光で来てた車みたいで県外ナンバーだったんです。お気の毒に。

特急券を購入し、駅の中に入ると、見つけちゃいました!
1人の女性が改札を入って来たので、お願いしました。

ご協力ありがとうございました!
ホームに行くと、カメラを持った人がチラホラ。
何だろう?でも、電車も止まってるし、ま、いいか…と座席に付き

いただきま〜す!日光にも地ビールがいろいろとあるらしく、美味しい。

窓の外を見ると

横断幕を持った駅員さん(片方は駅長さん?)。おっ、来るのかな?と私も外へ行ってみます。

この日デビューの新型スペーシアXが来ました!

偶然、こういうのに出会えるのはラッキーで嬉しいです。
この電車、窓のデザインがXで

私は↓を連想しました。

14時57分のリバティに乗って帰ります。
家へ出てから約12時間。17時台には家に着き、ちゃんと晩御飯も作りました。
少し遠いけど、また来よう!

おしまい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?