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社会人は「壁にぶち当たったとき逃げられないから」面白い。

自分の夢に「すべての大人たちが子どもたちに『大人になったら面白いぞ』と言える社会を作る」というのがある。ただ社会人になってみて、やはりしんどいこと辛いことはある。恐らく、ただ目の前の1日を思い通りに生きたいので有れば子供の方が楽しいだろう。だから自分の夢をアップデートする必要があると感じた。その試みとして、じゃあ一体、子供より大人の何がそんなに面白いのか、を発信していきたいと考える。


恐らく楽しくないと感じる大人の多くに「自分の夢」がない人はいるだろう。無論、そういう人たちがすべて人生を楽しんでいないわけではない。ただ、目の前の辛いことに対して、「プラスの動機づけ」ができない点で言うと、かなりネガティブな要因になりうる。人生を楽しめない要因にだ。


子供と大人とで違う点はその辺りだろう。つい最近まで学生だった自分は好奇心が赴くままに行動をしてきていた。裏を返せば、好奇心が惹かれないものにはそこまで時間を割かずに生きてきた。それはそれで楽しかった。ただ、どことなく先が見えなかったのも事実だ。


社会人になるとマナーであったり、目の前の数字であったりを追わざるを得ない。恐らく、この辺りが「人生を楽しめない大人」を増やしているのだと考える。毎朝早くに起床し、夜遅くまで仕事をする。やりたくもない接待、やりがいのない事務作業、数字追い。1日を振り返ると「自分の人生はこれでよかったのだろうか」と考え、その考えのまま次の日に起床をする。当然、そんな人生楽しくもなんともない。


大人になると自分のモチベーションが理由で逃げる事はできない。それが社会人としての責任であるからだ。個々人のモチベーションに左右される社会は成り立たない。だから上記のような大人がここまで増えることも容易に見当がつく。


だが私はそれこそが社会人の醍醐味だと考えるのだ。


目の前のマナーが一体なんのためにあり、目の前の数字が何になるのか。そこを思考し、そこに自分のビジョンを照らし合わせる。そして、向きあいたくもなかった一つ一つの出来事に動機付けをし、自分の人生としていく。それは決して受け身ではなく、その先にある自分の思い描いた夢に向かうための近道として捉えるのだ。


当然そのような思考は子供には難しい。沢山の時間の中でわざわざ自分の面白いと思えないものに向き合う必要がないからだ。だから自分の課題や社会の課題に気付くスピードは落ちる。


マズローの法則というのがある。これはあくまで説だが、おおよそ人間の幸福度は五段階に分かれると言われている(下記参照)。


およその日本人は下にある三段階の欲求は満たされていることが多い。つまり注目すべきは、上の二段階だ。


ベクトルが自分に向いていると、高次元である自己実現の欲求が満たされにくい。何故か。自己実現というのは他者に介入できて初めて達成できるものであるからだ。人生においてどれだけ人を愛し、救い、影響を与えたのか。そこが重要因子となるためである。ここを達成するために一握りのエリートを除いては(ホリエモンとか)、好奇心だけではなく、明確なビジョンを持ち、目の前の事象に動機づけをし、成果を出し続ける事が必要だと考える。無論、その入り口が好奇心である事はなんら問題はない。


社会人になると増える「やらなくてはならないこと」の一つ一つにしっかり意味づけをして、「できないこと」に向きあい続けることが、辛く楽しいものである。そしてその先にあるビジョンが実現できたとき、それほど幸福度を感じる事はないと考える。それが社会人ならではの面白さなのではないか。


社会人は「壁にぶち当たったとき逃げられないから面白い」のだ。


新宅優貴



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