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ログを読む人向けのBeast Bind Trinityの話

これからするお話は、今GMをやっているBeast Bind Trinity略してBBTの長期セッション、シェアハウスBBT「ひごろも荘のこもごも」のログを読んで貰うときに役立つ世界設定や用語を、自分なりに説明してみようとするものです。togetterの再まとめとなります。

◆まずBBTってなに?◆

BBTとは、F.E.A.R社さんから出版されたTRPGのシステムです。「Beast Bind Trinity」というのが正しい名称で、なんでトリニティかというと、最初のBeast Bindがアップデートされ、ver.3.0だからです。

◆どういう世界?◆

BBTは現代が舞台です。ただし、人間に混ざって、宇宙人、未来人、異世界人、超能力者、ロボ、神話や物語の住人、吸血鬼、ゴリラ、妖精、魔法使いといった人ならざるもの、人の境界を越えた人間が存在します。彼らは「魔獣」又は「魔物」と呼ばれています。
魔獣や魔物は基本的に欲望のまま振る舞い、最終的に人間に害を及ぼすことをためらいません。食欲や、闘争本能、復讐心などのエゴを満たすために行動します。
けれど、その中で人間と関わり、ともに暮らすことを選ぶ者もいます。それがプレイヤーたちの立場、「半魔」です。

◆半魔ってなに?◆

様々な事情で人間とともに人間社会で暮らす魔物たちのことを「半魔」と呼びます。人間として産まれたけれど、何かの理由でつよいパワーを手に入れたり魔物になってしまった人間達や、魔物として産まれたけれど人間と暮らすことを選んだ変わり者の魔物達。彼らは、人間とも魔物とも生き方が異なる半端者であるとして「半魔」と呼ばれます。人間を昼、魔物を夜とするなら、半魔は黄昏時の住民達です。
BBTは、そういう半魔となって、人と魔の間で揺れ動く自己を悩んだり、大事なものの為に戦ったりできるTRPGです。

◆どんな半魔で遊べるの?◆

吸血鬼や人狼、幽霊、天使といったスタンダードな魔物から、人面犬、神話生物、英霊、ゾンビ、ニンジャ、魔法使い、ロボット乗り、コワすぎの工藤のような人間でも、遊ぶことができます。基本ルールブックだけで30種類のルーツ(魔物の小分類)があり、そこから2つ選べるので、だいたいどんな人外にも対応できます。
もちろん「こういう人外が萌えるんですよ」もおおよそ構築可能です。貴方が好きな属性を選んで自分だけの人外をカスタマイズできます。人間由来の異能力者や改造人間なども遊べるので、「人外はちょっと……インスピレーションが……」という方にも安心です。いっしょに「近寄らないで化け物!」しましょう。

◆人間性をくべよう◆

BBTでは、登場したり能力を使ったりすることで減っていくものがあります。人間性です。人と暮らしたいという気持ち、共生しようという理性のあらわれです。減ることによって色々なメリットデメリットがあります。
まず、人間性が減るとクリティカル値が下がっていきます。BBTのクリティカル値は基本的に12ですが、人間性の減少によって、クリティカル値が9まで下がる場合があります。大成功しやすい。やったね!
けれど、人間性が下がると姿形が魔物のものに近づいてきてしまうし、絆はエゴになっちゃうし、残り人間性が0以下でセッションが終わってしまうと、そのキャラクターは魔物のパワーソースである「奈落(アビス)」に引っ張られて理性を無くしてしまいます。実はデメリットの方が多いのだ。
なので、人間性は減りすぎたらリカバリがきくように、絆や愛(これから説明します)を大事にする必要があります。侵食率は上げるもの、人間性は下げるもの。

◆絆とエゴと愛と罪とPC◆

半魔たちは生きていくうえで様々な存在や事象と関わります。その時結ばれる縁が「絆」、絆を取得して手に入れるパワーが「愛」です。これらが彼らを人間の世界に繫ぎ止める錨の役割を果たしますが、絆は人間性の減少とともにエゴに変わってしまいます。
先程の項目で絆が大事だとお話したのは、クライマックスが終わった時点で、人間性を「その時点でエゴに変わっていない絆の数」だけ回復できるからです。この時「愛」を使用してエゴに変わった絆を元に戻せます。これ以外にも、愛は特定の判定で使うことができるパワーで、主に、誰かの為の力です。

また、半魔たちは魔物としての本能、欲望を持っています。例えば吸血鬼の吸血衝動、相手のことを考えない偏愛、洗脳してでも人類調和。こうした強い欲求を「エゴ」と呼びます。登場したシーンでエゴにまつわるロールプレイをすることで「罪」というパワーソースを獲得できます。
エゴも絆と同じぐらい大事なものです。エゴを表現すれば罪が貰える。罪も特定の判定に使う事ができて、とても沢山判定のダイスを振ったり、とても沢山ダメージのダイスを振ったりできる。死んでも蘇ることができる。エゴはロールプレイもできてお得なパワーもついてくる。

ちなみに、人間性が下がって絆がエゴに変わってしまうことを「エゴ化」と呼びますが、エゴの内容は絆の内容に関わりがなくても構いません。良くあるのが、PC作成時に取得したNPCの絆を「シナリオ中に起きた事件を解決する」エゴへ書き換える手段です。

◆補足として◆

以上が、BBTのログを何かしら読むときに頻出する単語についての、ざっくりした解説です。後は、すげーつえー魔物を「ドミネーター」、ドミネーターが作る異世界を「ドミニオン」と呼ぶこと、ボスが良く持ってるすげーパワーを引き出す「羽根」というアイテムがある事が分かっていると、色々なBBTのログが読みやすいと思います。

◆そんで、紹介したいログってなに?◆

私がGMしているシェアハウスBBT「ひごろも荘のこもごも」シリーズです。池袋でシェアハウスする半魔たちが、自分や他人のトラブルを相互に解決する、主人公持ち回り式のセッションです。現在第5話までが終了し、ログが公開されています。
このセッションは腕っこきのプレイヤーさんたちが毛色の違う人外と人間を持ち寄り、それが特に相談なくチームとして機能している凄さ、主人公回で開く新しい引き出し、続き物で変化するキャラクターという読みどころに加え、セッション楽しかった自慢がしたいんでとても推しています。

◆さいごに◆

自分のログまとめサイトにおいているBBTのログは「いつも遊んでいるあの人やあの人が卓にいるけどルールわかんないしなぁ」という理由で読まれていないことがとても勿体ないやつだぜ……! と思ったので、長々とお話をいたしましたが、そろそろおしまいです。
ルールブック持ってるけど遊べてないんだよなぁ……という状況の方がいたら、シェアハウスBBTが終わってからでよければ卓とか立てるから声かけてください。公式とか既存のシナリオで何か遊べるようにします。人外楽しいよ! いっしょに遊ぼうね。ありがとうございました

#TRPG