見出し画像

愛の深さはパラメータの一部になる

3年同棲した元恋人について。

大学4年のとき、その時一番好きだったバイトの後輩に告白してフラれた。自信をなくしていたところでたまたま仲良くなって、流れで一緒に寝て、一言も付き合うとか好きとかいってないのに付き合った感じになっていたのが元恋人だった。

元恋人は包容力というか無尽の愛で溢れている人だった。ちゃんと付き合ったのは自分の前に一人だけ。自分が元恋人を選んだことに、選んでくれたと思った様子だった元恋人は、とても嬉しそうだった。

社会人になる時期に東京で一緒に住むことになった。仲は基本的にめちゃくちゃよかったが、自分が元恋人に甘えていることがほとんどだった。甘えるというのは文字通りべったりくっつくという意味と、元恋人の心を深く考えず、自分のやり方を押し通したり、自由奔放に振舞ったりしたりとかも含んでだ。

元恋人とは半年に1回くらい大げんかをして別れる寸前までいったが、自分が泣いたりいかないでほしいと引き止めて、なんとか保っていた。しかし3年くらいで、関係は終わった。

仕事を応援してくれる、という形で円満に別れたはずだったが、しばらくすると音信は途絶えた。元恋人にとって恋愛は「0か100」のものだったのだと思う。

自分はいま元恋人の溢れる愛が半端なく大きなものに感じている。元恋人といた期間、元恋人は自分にとっての安全基地のような存在だったと思う。

自分は関係を終わらせる時に「この人よりいい人がいる」「もっと理想を追求する」という思考だったが、この時に判断していたパラメータには、愛の深さや安全基地という視点は薄かったと思う。

確かに見た目も頭の良さも元恋人よりいいと思える人と付き合っているが、ここの視点が抜けていたので、まだ本当の意味での充実感は味わえていない。

愛情深さや、安全基地の度合いは恋愛におけるパラメータの一つとして無視できないものだと最近考えている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?