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存在の瞬間。

マスク不足の最中、手拭いでマスクが簡単につくれるよ、しかも一度に6枚も。な作り方をSNSにあげたところ、それを見た主に花粉症の友たちから作って欲しいと依頼があり、ちょうど石事のお休み期間だったこともあって作ることになり。

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でもいざ人に作るとなると手縫いじゃなぁ、とか言っちゃって前から欲しかったミシンを手に入れる口実にしてしまい。

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「初めて子供が幼稚園に入園してアレコレ作ることになったお母さん向け」的なミシン、でも憧れのジャノメミシンをゲット。

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玉屋えゐちの石事もそうだけれど、仕込んだものが完成していく時の、グァーッとしたそのモノのエネルギーというか、例えばこのアイロンかけでもミシンでダーっと縫っただけのものをひっくり返してアイロンかけてると角とか線がビシッとクリアになって、モノの存在感がクッと立ち上がってきて。それが繰り返されて繰り返されて「はい、私は完成しました。」ってアタシに言ってくる瞬間がたまらない。

創りたいモノのその「はい、『存在』しました。」というようなのが聞きたくて、隅っこをあーでもないこーでもないって丁寧に仕込んでいくというか。そういう仕込みの手数が絶対に裏切らないっていうの知っていてそれが面白くてたまらないのが物作りの人の癖(へき)として絶対あるなと。

友らのための作りに作った75枚の手拭いマスクはあとは耳のゴムをつける所までたどり着き。

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アタシ自身が夜はマスクをして寝て一晩中つけていることもあって耳のゴムにはこだわりがあり。フワフワの痛くならないのを選んだのでこれはミシンでは上手くつけられないので手縫い。

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もともとチクチクは好きだけれど、道具や手順の要領は初めてのことも多くて、ミシン用のレシピにしたり手順をアーでもないコーでもないと試行錯誤したり。この歳になってあらためての初めて事をこんなに満喫できるなんて、それもこれも出来上がったモノがないのにも関わらず依頼してくれた友たちがいたからこそ。楽しい時間を持つ機会をありがとう、友たちよ。

あともう少し待っていてくれたまえ。

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