運動と脳機能との出会い~TOEICに挑戦編②~

ひたすら英語漬け

100km完走のためにほぼ毎日走り続けたランニングを止め、ごはん食べているときと寝ている時以外は英語の勉強に費やした。勉強するには、勉強以外の時間は無駄だとこれまで教わってきたし、自分もそう信じていた。

特に大学受験では、高校の先生からは、部活とかそういうのは勉強の邪魔になるという教育を受けてきた。その当時の自分も、勉強にできるだけ時間を割いたほうが成果が現れると考えていた。

ただ、毎日生きがいで走っていたランニングが無くなると、夏の公園の木で見かけるセミの抜け殻のように、ただ引っ付いているだけのになった感じがした。精神的にも不安定になり、何か得体の知らない不安に襲われれている感覚があった。上手く寝られなくなったような日もあった。

100km走って何でも耐えれるスーパーマンになったと思ったら全然違った。自信をもって前向きに進んでこれたのは、走るという運動を習慣的に行っていたからであろう。決して、自分が何でも耐えられるようなスーパー人間になったわけではなかった。しかし、当時の自分はそんな考えがなく、勉強時間が減ることが怖くて運動できずにいた。

運動と脳機能の世界に初めて出会う

そんな悶悶としたなか、英語の参考書を探している時に出会った本がある。それが、脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方という本だ。脳機能に与える運動の影響が紹介された一般書だ。

その本では、学校生活に運動を取り入れることによって学業成績が向上したり、運動することによって鬱症状が緩和したりと、運動が脳や精神の健康に良いことが示されていた。中でも一番衝撃だったのは、運動は脳の形態まで変えるほどの影響力を持っていることだった。本を読みながら、まるでディズニーランドいるような感覚、すなわち夢の国に居るような感覚に陥った。自分が生きている世の中には、こんな世界が広がってるんだと考えると心臓が高鳴った。

その書籍を購入し、時間があればその書籍を読んだ。読みながら、心の底からワクワクしている自分がいた。もうディスニーランドに居るだけでなく、ディスニーランドのアトラクションに乗っているような感覚だった。購入したその日から、運動して勉強する生活が始まった。自分が、運動と脳機能の世界に魅了された瞬間だった。

(運動と脳機能の世界に魅了され、機械工学から専攻を変更し、運動と脳機能の研究で博士(スポーツ科学)を取得した。さらには、筋トレと脳機能に魅了され、仕事をやめ収入がゼロになりながらも、自分で筋トレをしながら大学受験の勉強をして実際にセンター試験を受けるという挑戦に至るが、それはまた別の話で。)