みどりのトンネル(最南端の気動車たち #1)

指宿枕崎線 薩摩塩屋~松ヶ浦 2022.7.17
Leica SL2-S SIGMA 150-600mm F5-6.3 DG DN OS

思い立って南九州のキハ40/47に会いに行ってきた。今回は珍しくフェリーに自分の車を載せて旅に出た。上陸した志布志港は日南線の終点で、ここにもキハがいるがまたの機会にして、錦江湾をぐるりとまわる。
 
指宿枕崎線は、言わずと知れた日本最南端の路線で、指宿から先はキハ40/47のサンクチュアリのような場所である。南国だからなのか、線路のまわりには緑が迫り、夏草に覆われた線路が細々と続いている。
 
この旅の最大のテーマが、「みどりのトンネル」だった。上下左右を緑に取り囲まれた列車、を探す旅。単に緑が背景なら日本全国にあるが、「取り囲まれる」となると意外に難しいのではないだろうか?
 
あらかじめ目星をつけておいた場所を実際にロケハンしてみて、線路上に草の茂り具合等をチェックする。基本的には直線を正面から撮りたいので、開いている踏切上から去っていく列車を狙うことになる。
 
去っていくシーンのも良いのだが、やはりヘッドライトで向かってくるのを撮りたいのが人情というもの。踏切から遠望すると次の駅がチラッと見え、ちょうど駅構内のカーヴでホームが真正面になりそうだった。
 
駅に行ってみると、かつての交換駅を棒駅化されたときにY字ポイントの線形をそのまま残した構内だった。ホームに立つとストレートが見通せるお誂え向きのポジションになっていて嬉しかった。
 
午後にただ1本の下り1337Dがターゲット。2日間通って晴れと曇りだったが、曇った方がイメージに近い仕上がりだった。まさに緑の取り囲まれた、満足の1枚。

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