附属学校の子どもたちの地域教育、教育支援

国立大学法人東京学芸大学 附属小金井中学校 柴田翔教諭、中谷千恵子養護教諭と話をさせていただいた。

中学校の部活動の制限と中学生の放課後の居場所について

柴田先生の専門は数学とのことだが、数学の話は一つもしなかった。お話しさせていただいたのは部活の話。
中学生の部活動のガイドラインが公表され、部活動の時間の上限が通知された。時間の制限というだけでなく、教員の負担軽減なども考慮され、部活動が下火になっていく傾向にあると思われる。ただ、今のままで部活動がなくなった時に、多くの中学生が放課後に何をするのかといえば、塾に行くか、ゲームをするか、になってしまうのではないか。ゲームなどに没頭するのをすべて否定するつもりはないが、実世界において、同じ興味・目的を持った人と同じ時間を共有するという場を失うことは中学生にとって不幸なことではないか。
別の視点から。中学生の部活動を考えたとき、サッカー部の子はサッカーしかしないというのは本当にいい状況なのか?サッカーを極めたいのであれば、クラブチームに行けばよいのではないか?(貧困の問題はあり、サッカークラブに行けない子がサッカー部に入るという面はあるが)サッカー漬けになる意味もあるとは思うが、もっと多様な体験活動を放課後に行ってほしいとも思う。
そう考えると、「部活を下火にさせていいのか?」というより、「放課後に中学生はどのような活動をするのがいいのか?」、「そのための居場所はどんな空間がよいのか?」その点を改めて考え直す必要があると思われる。

民間からみた放課後の状況

他方、「勉強」という成果の見える塾以外、民間の行っている小学生向けの学童保育がなかなかビジネスベースに乗らないという状況がある。民から見た場合、中学生も対象にしうるということはビジネスチャンスであり、連携して研究していける可能性は大きいと思われる。

附属学校の不登校対応

養護教諭である中谷先生とは不登校生の話をさせてもらった。学校に足が向かなくなった児童・生徒への地域行政支援が、その地域の公立小中学校在籍の児童・生徒に限定している地域があるため、私立・国立の児童・生徒であるとサービスを受けられないことがある。学校に足が向かない子どもの居場所、他者と関われる場、学びの環境の確保について何か考えられないだろうかとの提案を頂いた。
不登校であることをもって問題として扱うべきではないし、学校に戻ることが全てのあるいは最善の解決策だとも思わないが、学びの場の保障がなされず、学校に足が向かないことが低学力に結びついてしまうことは避けたい。

附属学校の教育支援分野での研究開発

これは、実は附属学校の学童保育にも同じことが言える。附属学校の子ども達は地域に戻っても、同年代のコミュニティを持たないため、学童保育にも入れない(入れてもなじめない)という問題が起きている。他方、附属学校は公立学校では行うことが難しいような研究開発に取り組み、モデルを開発する役割を担っている。学校教育だけでなく、教育支援の分野でも附属学校が先進的な研究開発を行い、放課後の学び、不登校生の学びを支えるモデルを作っていくことは大変意義のあることだと考える。

やりたいこと

・中学生の放課後の居場所と体験のきっかけをつくりそれをその先に繋げて
 いくことができるような場所をつくりたい。
・学校に足が向かず、また行政サービスを受けることができていない子ども
 たちに学びの環境や落ち着いて、また他者と関わる居場所を整えてあげた
 い。

展開

・中学生の放課後については、放課後について考えるラボを立ち上げる予定
 もあり、民間の学童保育を運営している企業も参加予定であるため、対象
 を中学生にまで広げていければと考えている。

・附属学校の不登校生については、文化人類学を研究されている小西公大先
 生、デモクラティックスクールの研究をされている小森伸一先生とつなが
 りがつくれたので、一度、打ち合わせをして今後の展開を考えようと思
 う。

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