さいとぅ~exponential

「シンギュラリティ・ビジネス」(幻冬舎) 「エクスポネンシャル思考」(大和書房)#シン…

さいとぅ~exponential

「シンギュラリティ・ビジネス」(幻冬舎) 「エクスポネンシャル思考」(大和書房)#シンギュラリティ #エクスポネンシャル #イノベーション #ムーンショット #新規事業 www.kazunorisaito.com

最近の記事

「意識」と「記憶」は生物の脳に起こったイノベーションだった

情報集積度・情報処理能力という点で、コンピューターCPUが人間の脳を凌駕するのは時間の問題だ。 Intel Core i9はネズミの脳の処理能力を超えている。時間とサイズからみた情報処理スピードと情報処理能力においてである。 しかし、生物の脳とCPUはどこまで行っても異質なものである。脳は化学反応で情報を伝えるのに対し、CPUは電気信号で情報を伝える。CPUは情報の処理スピードにおいて脳よりも圧倒的に速い。 どんなにCPUが速くなっていっても、今のところ、そこにネズミの

    • ファーストペンギンはシャチに食われるだけかもしれない

      変化する力と維持する力どんな企業も、本質的に2つの拮抗する力を内包しています。それは、「変化する力」と、「維持する力」です。 「変化する力」に対しての抵抗勢力、という文脈で「維持する力」が悪者にされることも多い気がしますが、本質的にはどちらも重要な力です。そして、「維持する力」というのは現状停滞の力になってはいけません。 荒海の中を航海する船を思い浮かべるとよいでしょう。船長は企業におけるリーダーです。変化することが正しいと思うのであるならば、迷うことなく進路をそちらに向

      • コストコで考える~Scrub Daddyの成功軌跡

        コストコで買い物してたら、ふとScrub Daddyが目に入りました。そーいえばと思ってググったら、Scrub Daddyのケースはものすごく勉強になるのですが、あまり日本語のコンテンツが無いのでここに纏めておきます。 あ、もちろんScrub Daddy、、買いましたよ。とても良いプロダクトです。このスポンジ、冷たいと固く、温かいと柔らかくなる。それだけ、なんですが、それが凄いんです。日本語でも通販の動画がありました。 まぁでも、何かQVCとかに比べるとキレが悪いな~ も

        • ジェンダーレス運動会の問題、テクノロジーは性差別を超越する

          「運動会なんてやめてしまえばよい。」言い過ぎか。 ちょっと前に、地方視察で回っていた時、とある地方の運動会を見る機会があったのだが、私にはかなり衝撃的だった。 全校生徒で30人程度。恐らく村落のすべてが家族総出で来ているのではないか、校庭の周りに自由にテントを張り、椅子を並べて談笑している。 運動会は、町ぐるみ、家族ぐるみののんびりとしたイベントだったんだ。 「翻って、都会の運動会は忙しい。」 狭い校庭に何百人の生徒。朝からの場所取りと競技ごとの移動。一斉に構えられ

        「意識」と「記憶」は生物の脳に起こったイノベーションだった

          地方創生、鍵を握るのは「別班」!?

          ドラマのVIVANT、そこで出てきた「別班」部隊、話題になりましたよね。 別班とは、陸上自衛隊(古くは帝国陸軍ですね)が秘密裏に組織する秘密諜報部隊のこと。ずば抜けて優秀な能力を持つメンバーで構成され、自衛隊には属さず、国際的な企業に所属しながら、世界中で諜報活動を行い、日本を守る行動をしています。 当然、本当に別班が存在するかは明らかではありません。巷では本当に存在するであろうとは言われ、国会でも議論されたことがありますが、ドラマで描かれたような姿なのかは「誰も知らない

          地方創生、鍵を握るのは「別班」!?

          「空飛ぶクルマ」航路検証をパラモーターでやった意義と分かったこと

          最初に謝っておきます。備忘を兼ねていますので、長文になります。 パラモーターが加賀市上空を飛んだ 令和4年5月23日、石川県加賀市の市街地上空をパラモーターが飛行しました。デジタルカレッジKAGA(あとで説明あり)が、「空飛ぶクルマ」の航路検証を行ったのです。 一週間後の5月30日にプレスリリースを出すと、真っ先にドローン専門ネットニュースや旅行専門ネットニュースが取り上げてくれました。(一部の旅行メディアは、「空飛ぶクルマのパラモーター」という書き方をしていました。(

          「空飛ぶクルマ」航路検証をパラモーターでやった意義と分かったこと

          空への進化、その果てに

          鳥類って視力は良いけど脳容積は小さい。 つまり、飛ぶために高性能なセンサーを持つのだけど脳の演算処理の大半はその処理に取られる。だから頭悪い。 カラスとかヨウムは結構頭いいと言われるけど、飛行能力を制限している割には知能レベルも猿とか犬の比較にはならない。 処理能力についてはドローンも同じ制約を課される。 飛ぶためにセンサーが必要で、搭載する処理能力の大半は飛ぶためだけに使われる。だから飛ぶこと(3次元空間でスピード上げつつものを避ける)以外の知能が低い。 また、鳥

          空への進化、その果てに

          傭兵隊長の気持ち

          実はプリゴジンの気持ちがちょっと分かる人多いと思うんですよ。特に傭兵的に動いている人達。ちょっとだけだけどね。 という気持ちだと思う。 いや、上を言ってるのは私じゃないからね。プリゴジンだよ。

          傭兵隊長の気持ち

          開拓屯田兵の話し方

          先に先方へのメリットの提示がなく「うちで必要なのでください」っていう、この無邪気な「クレクレ!」コミュニケーション。本当に多いのです。 ・うちで必要なので助けてもらえませんか? ・内部で説明が必要でちょっと来てもらえませんか? ・うちの会員が喜ぶと思うので講演してもらえませんか? 無邪気にこれが言えるのは、肥沃な土地の小さなコミュニティで育った「真の勝ち組」ってことですよね。子供が親に欲しい!っていうときのコミュニケーションスタイルと同じなわけです。 ですが、こちとら肥

          開拓屯田兵の話し方

          AIの"思春期"と思春期の"AI" ── 似て非なる二つの世界

          思春期、トゲトゲしい心情と自己探求に満ちた時期。 誰しもが文字通り鏡に向かい合い、性差と自己を認識していくこの過程を経て、大人になっていきます。その過程はあたかも自己フィードバックによる学習により深みを増していく活動だとも言えるでしょう。 そして、昨今のAIも思春期を迎えているといえるのではないかと思うのです。これらを仮にAI思春期と呼んでみましょう。一方で、これからの世の中では、思春期の子供たちがAIを通じて自己認識を深めていくという事も起こり得るでしょう。 AI思春

          AIの"思春期"と思春期の"AI" ── 似て非なる二つの世界

          chatGPTへの幻滅が訪れるとき

          「思っていたよりすごい」という技術に触れると、人間はその技術の可能性に目を輝かせ、期待値を上方修正する。スホーイのコブラ機動やDJIのドローンが自由自在に飛ぶさまを見たとき、そしてAI技術であるChatGPTが登場したときも、私たちはその技術の未来を夢見るようになった。 しかし、人間はコミュニケーションの中で期待値が増幅される傾向があり、その技術がまだ現実的には遠い未来のものであることを忘れがちだ。そのため、しばらくして「あれ?思ったよりも最近進んでないかも」という幻滅感が

          chatGPTへの幻滅が訪れるとき

          ドローンを携えて未来の深淵を覗き込むとき

          2017年、僕はドローンのイベント会場にいた。 華々しい「ドローン前提社会」、5年後にはドローンが飛び交う輝かしい未来が待っている、、、そう信じていた。 それから5年が経った。 2022年現在、ドローンが最も活躍している場所はどこだろう?。それは間違いなくウクライナだ。 諮らずも、ドローン前提社会はロシアのウクライナ侵略で実現してしまった。それは、「武器としてのドローンが前提となる社会」だった。 これからの世界紛争は、間違いなくドローンが主役となる。 実はドローン

          ドローンを携えて未来の深淵を覗き込むとき

          羽ばたき

          「もうこの崖から飛び降りて死ぬしかないんです」崖っぷちで懇願する私を「あははは」と先輩は笑って崖から突き落とす。 「なんと残酷なぁぁぁぁ・・」絶望の叫びの中で必死に飛ぼうとする私。いきのこるためには羽ばたくしかない! 必至の羽ばたきは天に通じ、地面スレスレで羽ばたき落下を回避することを覚えることが出来たのだ。 ふと崖の上を見上げると、そこに先輩の姿はない。 実は、万が一羽ばたけなかった時のために、崖の下まで身を挺してダイブし、全身を広げて受け止める用意をしていた。

          アクティブ型DXとパッシブ型DX

          DX、、というか単なるデジタル化もアクティブ型とパッシブ型があります。 〔アクティブ型〕は、デジタル化を積極的に進めて自社の強みにしようという戦略であり、アクティブ型DXを行う企業は極めて積極的な組織を持っています。 例えば、日経新聞もユニクロも他社に先駆けてDXを進めています。 〔パッシブ型〕は、環境変化から追い込まれてデジタル化を行わざるを得なくなったケースです。当然ながら場当たり的なDXとなり、整合性なく社内調整が大変なDXになります。 実例は出しにくいですが、

          アクティブ型DXとパッシブ型DX

          フォードがGAFAだった時代に興したイノベーション

          後世の僕たちにはヘンリー・フォードがT型フォードの量産化革命を「いきなり」起こしたように見えるけど、フォード社の歴史を見ると少し時間軸が見えてくる。 ヘンリー・フォードが最初に四輪車をデザインしたのは1896年で33歳の時、当時はエジソン社のエンジニアだった。その3年後にデトロイトの自動車会社の立ち上げに参画。 修理工からスタートしたとはいえ、4輪車をデザインできるのだから非凡な才能は持っていたのだろう。しかし、駆け出しは雇われ技術者だった。参画した会社の経営が立ち行かな

          フォードがGAFAだった時代に興したイノベーション

          「きけん」企業のDX導入がもたらすリスクのまとめ

          <戦略的リスク> 新規導入する技術の利点を欠点を理解し、その技術が置き換わっていくタイミングを理解する必要性があり、それにより投資が無駄になったり回収できなかったりするリスク 例)GEのPredix投資、みずほ銀行のシステム投資 <導入リスク> 新プロセス・新技術の導入は少なからず複雑な変化をもたらすため、それにより現場が混乱するリスク 例)古川電工や兼松エレのワークスとの裁判 <オペレーションリスク> 新プロセス・新技術の導入前には予測しえなかった新たに生じるオペレーシ

          「きけん」企業のDX導入がもたらすリスクのまとめ