結局けもフレ3は良いのか悪いのか

どこかにまとめる場所が欲しかったのでここに一気に書かせていただく。

先日アプリがリリースされたけものフレンズ3だが、私の周りではそれなりに評価が高い。もっとも、私が良いと思ってる以上良い意見が多く目につくのは当然だし、調べればダメだ面白くないという意見もちらほら散見できる。そこで、個人的に何が良かったのか、何がダメだと思っているのかをここで書き連ねさせてもらう。Twitterじゃ書ききれないいろいろなことを総まとめにしてるので読みづらいとは思うが、もし「え、けもフレ…?」みたいな、何とも言えない気持ちで迷ってる人がいたら参考にしてもらえるととてもうれしい。でははじまりはじまり。

UIと戦闘システム及びガチャ

一番賛否両論あるのはここだろう。これを良いと取るか、悪いと取るかでこのゲームに対する見方が一気に変わってくるように思う。まずUIだが、正直「みんなどこかで見たことある」ようなデザインなのだ。まぁ、見たことないものをリリースすることの方が難しいし、それは仕方のない部分もあるのだろう。なんだったら一時期のモバゲーなんてUIほぼ全部一緒みたいなとこあったしな。でも「似てる」程度ならみんな騒がないのだ。そう、けもフレ3は「同じ」なのだ。ちょっと調べてもらえばわかるとは思うが、ホーム画面こそ最強にかわいいものの、それ以外のUIが「プリコネか……?」「マギレコか……?」と、誰もが首をかしげるのだ。個人的にはプリコネをまーじで丸パクリしてきたんじゃないかと思う。いやほんと、何から何までそっくりだもん。ちょっと検索すればすぐわかると思う。まじ、育成システム=プリコネの育成、だから。けもフレ用に画像が差し変わっただけって感じ。

システムも戦闘とガチャがまるでFGOである。戦闘に関しては一部変更点があるものの、FGOである。FGOやったことある人なら迷わず「これFGOやんけ!」と叫ぶだろう。ガチャも、その排出率の渋さまでFGOである。せめてアニマルガールとフォトは分けて欲しいと思うところではあるが、そんな闇鍋具合まで地獄を再現しなくてもいいのに…。課金するか否かは任せるにしても(けもフレ好きでFGOちょっと苦手ならこの地獄に多少なりとも手を出してもいいのかもしれない…?)、これは少しキツイ…ちなみに、「おっ、何回か回したらとくべつしょうたい券で40%とか60%で引けるやんけ!と考えるフレンズは、あまりにも訓練されすぎたフレンズである。ガチャを引いて、天井でまた確率あげたガチャを引けるのは、どこかおかしい。

一方で、こんな考え方もある。UIやシステムが類似してる=やりやすい、わかりやすい。既に既知のものであるため、混乱を避けることも可能なのだ。そういった意味では、けものフレンズ3は見事な悪魔合体である。いろんなアプリゲームの良いとこを組み合わせてこれを生み出していると思えば…いやダメだやっぱガチャの排出率の低さは許せねぇ。

3Dモデルで動くアニマルガールたち

今作の神ポイントその1である。さて、シンデレラガールズからスターライトステージ、ミリオンライブからシアターデイズへと移行したプロデューサーならわかるだろうが、「キャラクターが3Dモデルでヌルヌル動く」という喜びが、今回もまた随所に用意されている。ホーム画面ではアニマルガールたちがうろうろして思い思いに過ごし、注目したければ一人をタップしてポーズを取ったり撫でたりといった交流ができる。戦闘でもそれぞれのアニマルガールたちの個性を引き出した戦い方をしたり、やられた時には突っ伏したりへたり込んだり、ちからくらべでは座り込んで、中には他の子を応援する子もいたり。ショップではピンクパンサーが、クエストではドールが、フレンズ育成ではミーアキャットがわちゃわちゃする。ログインボーナスの画面ではアシスタントに設定したアニマルガールがお出迎え。加えてこのゲーム、けも級(星とかランクとか、まぁ好きなように呼んでいいけど、いわゆるレアリティに該当する部分)を上げると、なんと衣装まで追加されていくのだ。芋ジャージ、探検隊の制服、メイド服…イベント「ブラックジャガーパーク建設中」ではドールの私服まで登場し、本気で3Dモデルで勝負を仕掛けてきている。まじで、3Dモデル、良い。

強化について

渋い、の一言である。強化画面のUIは前述した通りだが、なんていうか、いろいろと難しいのだ。例えるなら、けもフレ3で各種ステータスを最大にするのは、グラブルで十天衆を一人加入させるくらいには大変なのだ。けもフレ3には強化できる概念がいくつかあるので、それを一つずつ見ていこう。

まずはレベル。これは当然ながら、メンバーに加えてクエストに挑戦したり、レベル上げ用アイテムのジャパまんをあげたりすることで強化していくことが可能である。ただ、ジャパまんは大量にもらえるとはいえ一個のレベルアップ具合がかなり渋く(といっても始まったばかりのSideMほどは渋くない)、大量の消費を要求される。もっとも、これは「プレイすればするだけ上がる」ので、まだかわいい部類だろう。一緒にクエストをクリアすることでのみ上昇するなかよし度に関しても同様だ。

野性解放は、指定された複数のアイテムを消費することでステータスをあげる強化方法である。全部で4段階あり、ステータスを直接変動させるので強化させれば強いのだが、割と大量のアイテムを要求してくる上に、どのアイテムも現状ドロップが非常に厳しいので、野性解放は容易ではない。幸いにも第一段階は難しくなく、ここを解放すればたいきスキルも解放されるのでこれは救いと言えるだろう。UIに関しては、この強化画面から直接そのアイテムをドロップするクエストに飛べるのだが、どのクエストもドロップ率最悪の泥試合なので、ここを狙っていくなら根気が必要に感じる。

けも級は「小さな輝石」を使ってアップさせることができるレアリティだ。当然、星が増えれば要求される輝石も増えていく。イベント「ブラックジャガーパーク建設中」前はピクニックとかいう遠征に行かせ、5時間だか放置してやっと一個、しかも汎用ではなく「そのアニマルガール専用の輝石を一個」という入手難易度だったので本当にこんなの手が届くのかと思っていたが、汎用輝石をイベントアイテムで交換、その交換した汎用輝石を専用輝石にショップで交換できることが判明し、幾分か強化しやすくなった。これに関しては現状申し分ないと言えるだろう。輝石ドロップクエストもぜひお願いします。

けもフレ3には「フォト」と呼ばれる装備アイテムが存在する。これを装備することでステータスを強化、特殊な効果を付随させることができ、かなりお得なのだ。フォトは一人のアニマルガールに4枚装着可能だが、このフォトを装着するフォトポケの解放がかなり厄介である。フォトポケは「ガチャでダブると出てくるアイテム」を使って拡張するのである。つまり、じゃぶじゃぶ回せ、ということである。あの排出率の悪い闇鍋ガチャをひたすらブン回さなきゃいけないと思うと、本当に泣けてくるので早くここも解決して欲しいと願うところである。

クエストの難易度

クエスト難易度は「え、これチョロすぎない…?」という優しさから、「いやこれ無理でしょ」という高難易度まで幅広く用意されている。これにより、自分の実力に見合ったクエストでプレイ可能なのだ。通常シナリオにもノーマルとハードが用意されていたり、イベントクエストもノーマル、ハード、エキストラの三段階、育成アイテムをドロップする成長クエストもかんたん、ふつう、むずいの三段階用意するなど、難易度の調整にはかなり気を使っているように思える。非常にありがたい。

シナリオスキップとオート戦闘

ある意味このゲーム最大の良さの一つである。他のゲーム同様、シナリオはスキップすることが可能である。しかし他のゲームはスキップしたらそのまま飛ばしっぱなしなのに対して、けもフレ3はスキップを選択すると「ログを読む」という選択を加えて出してくるのだ。シナリオはさくさく進めたい、でも読みこぼしはしたくないという需要を見事に拾った仕様だ。戦闘もオートで進めることができ、周回を前提としたゲームである以上これも非常に助かるものである。AIはあまり賢くはないものの、積極的に連鎖攻撃や必殺技を出してくれるなど、全力で勝ちに行ってくれているのがよくわかる。迷ったらオート、というのもアリだろう。余談だが、他のプレイヤーの編成したチームと戦う(といっても相手はAIだが)ちからくらべでは、オート戦闘を選択することができない。

シナリオ

ここが一番大事な部分(で最初に公開した時に書き忘れてた部分)だ。どんなクソゲーでも、シナリオが良いと途端に評価が見直されることがある。例えを出したくなんてないけど、FGOやグラブルがその例だと思う。正直、面白いけど良作かと言われたら必ずしも答えはイエスではない。だけど、シナリオが良いかと問われれば必ずイエスで、そのシナリオのためにプレイすべきか、という問いにも強くイエスと言える。けもフレ3はまさにそこに当てはまるゲームなのだ。

2なんてなかった、と言いたいところだが、残念ながら2の話をしよう。ネクソン版で作り上げた世界観を、無印アニメで社会現象にまで昇華させ、2で地獄に叩き落とし場外乱闘を繰り広げたけものフレンズ。アニメから入り2で離れていったフレンズも多くいるに違いない。私もその一人だ。しかし今回、SEGAが生み出したけものフレンズ3は、まさに「無印アニメの空気感」を取り戻したシナリオをしている。メインシナリオはまだ2章までしか公開されていないが、1章12話…アニメ1クール分に相当する起承転結と感動がある。加えて今、2019年10月現在なら、イベント「ブラックジャガーパーク建設中」もあり、これもまた可愛く楽しく優しい世界が待っているのだ。誰かが「アプリ版と無印アニメの悪魔合体」とか表現してたけど、まさにその通り、このけものフレンズ3は、無印アニメが好きだった人にこそ、しっかり遊んでもらいたいゲームなのである。

アーケード「けものフレンズ3プラネットツアーズ」との連動

けもフレ3は、アプリとほぼ同時にアーケードを稼働している。それがけものフレンズ3プラネットツアーズだ。1プレイ100円でカード1枚入手、カード印刷は追加クレジット制というよくあるデータカードダス仕様のこのゲーム、何が良いって非常にかわいいのが良い。3Dグラフィックスはアプリ版同様ながら大画面高出力のマシンでヌルヌル動く。戦略よりも「かわいさ」「たのしさ」を重視した仕様は子供向けでもあり、オタク向けでもあり、微妙な中間を取っているため「ターゲット層がわからない」というポジション。良いんだがか悪いんだか聞かれたら、個人的には「まぁ良い」と答えるだろう。プリパラやアイカツと比べたら多分プレイ人口は少ない。でもガンバライジングとかと比べたら要求されるアクションが多くて面白い。本当に非常に微妙な位置にいるゲームなのだが、とにかくかわいいのでひたすら遊んじゃう…悲しむ点はカードがペラいということだろうか。同じセガさんのカード印刷式ゲームでも、艦これアーケードのしっかりした作りを思えば、非常に頼りなくぺらっぺらなカードが排出されるのが悲しい。それでもイラストは美麗だし、裏にはアニマルガールと一緒に元となった動物がランダムで印刷され、ゲーム中に同時出撃を繰り返して仲良くなったアニマルガールたちが一緒に撮影する「なかよしフォト」は尊いという感情が溢れ出る。この薄っぺらいカードも「チェキ」だと思えばむしろペラいことに感謝である。

もちろん、同じけもフレ3の看板を背負っている以上、連動はある。なんと、けもフレ3のフォトをカードとして印刷できるのだ。カードとして印刷できるということは、フォトがカードになるということである。だがそれ以上の効果はない。そう、どちらのゲームでも利用できないのだ。100円払ってプレイに何の関係もないカードを印刷する、ということになる。けもフレ3のフォトはかなりイラストとしてのクオリティが高く、好きなカードを一枚、お財布や定期入れに忍ばせるにはこれほど良いものはない。が、それだけだ。今後何かアップデートがかかることに期待したい。


以上がざっくりとではあるが、現状のけもフレ3というゲームの全体像だ。まとめると

・かわいい
・かわいい
・ガチャが渋い
・ドロップが渋い
・かわいい
・戦闘さくさく
・シナリオさくさく
・シナリオがめっちゃめちゃ良い
・無印アニメの再来
・かわいい
・まーじでかわいい

というわけで、みんなもやろうけもフレ3。私のおすすめはチャップマンシマウマちゃんです。

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