大切なものをなくしませんように
千代田線に乗った。
が、乗ったはいいが、まあまあ我慢できる程度にトイレに行きたい。
心地よくはない。
心地悪さをうやむやにすべく、書く。
今日、仕事中になんとなく思い出したことがあった。
あれはちょうど13年前の今頃。大学3年生だった俺は、秋から本格的な就活が始まることもあり、夏はいろいろ楽しむことにしていた。
その一つに、ロッキン参戦があった。学生になってからは毎年行ってて、でも、大学生だったからね。お金はない。だから1day参戦。大学1年、2年、そして3年目も同じく1dayのみ。
当時は八王子に住んでいて、バイト先は新宿だった。そして、ロッキンは茨城のひたちなかで、実家も茨城。金曜にバイト(新宿)行って、そのまま実家に行って、次の日(土曜)に実家からひたちなかへ行くという流れで、金曜の朝、八王子の当時の住処からバイト先へ向かった。
そりゃあ、もう、朝からウキウキです。バイト中もテンション高め。そんな中、そういえばチケットあるよね、、、と、ふと気になり、探したところ、見つからず。冷静に振り返って、八王子の住処に忘れたことに気づいた。
ここで気づいて良かった。とはいえめんどくさい。でも八王子に戻らないとロッキンに行けない。
仕方なく、バイト終わりに新宿から八王子へ戻る。八王子はやっぱり遠い。いや、本当に遠い。笑
急がないと終電がなくなって実家に帰れなくなる。地元は終電が割と早い。だから急いで住処へ。
俺は大事な物を置く場所を決めていて、チケットもそこに置いていた。だから、すぐチケットを手にしたら、すぐさま実家へ行こうと思っていた。
そして、住処へ。例の場所へ。チケットの袋があった。あったあった。念のため、中身があるかを確認。
・・・ない。
軽く心臓がジャンプした。それくらい、「えっ」ってなった。そしてどうにか落ち着かせて例の場所を隅から隅まで探してみる。
・・・・・・・・ない。
なんとなくこの辺りの記憶はあるようなないようなだけど、確か、無意味に、誰に向けてなのかもよくわからないけどひたすらに「ごめんなさい、本当にごめんなさい」と、泣き叫びながら、家中のあらゆるところを探していた気がする。なんなら、ゴミ箱すら漁った気がする。
でも、それでも見つからなかった。
ロッキンに行くな!ってことなんだ。
徐々にそう思うように自分を仕向け始めた。割り切りたい、割り切れない、でも割り切らなきれなければいけない。
一緒に行く約束している高校の友達にもチケット失くして行けなくなったことも言わなきゃいけない。それもまたつらい。あぁつらい。とにかくつらい。
たぶん、この一連の流れ、30分くらいだったと思う。徐々にこの現実に受け入れ始め、ちょっとより冷静になろうと思い、でも、たぶん冷静になりきれてなかった気がするけど、なんでか冷蔵庫を開けた。
あったぁぁぁぁぁぁぁあぃぇぁがぁぁあぅぁぁあぃぇぅぉぉぁあ!
声にを超えた叫び。一瞬にして感情崩壊。そしてまたもや誰に対してなのかよくわからない「ありがとうございます」と泣き叫ぶ。
今思えば、本当に近所迷惑なメンヘラ野郎だ。当時の近隣の方、本当に申し訳ございませんでした。
本当にロッキンに行きたかったんだね。当時の俺。
でも、いや、なんで、冷蔵庫にあったのかは本当に未だに謎だ。酔っ払って、大事なものだから腐らせちゃいけないとか思ったのだろうか。ただ、あんまりひどく酔っ払うことがないから、その可能性はかなり低い。未だに解決していない、謎めいた出来事だったりする。
まあ、その日は、そのまますごい勢いで実家へ行き、次の日、朝早くから友達と合流してひたちなかへ向かい、音楽を浴びまくった。
あれから13年。なんだかんだで、これからも忘れなさそうだ。割とこの時期、このこと思い出すんだよね。
今年はフェスには行かないのかなぁ。まあ、この時点でチケット取ってないしな。笑
舞台とか映画が見たい。でもライブも見たいな。行きたいな。網走ももちろん行きたい。
ちなみに写真は去年apbankに行って疲れ果てた時に撮った、俺のずんぐりむっくりな足と、まさかのハプニングでフェスを共にした革靴とお茶です。
さて、気づけば乗換駅。トイレは我慢できたようだ。
これからは大切なものをなくしませんように。
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