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私撰V楽曲大賞2022

今年も乗ります。

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ただ今年も性懲りもなく本家V楽曲大賞は名盤部門を作らないという愚行を犯したので今回も俺が勝手に名盤部門を作って賞したいと思います。あとついでだから名ライブ部門も欲しいな。いい曲といいライブってまた別の話なので。というわけで今年は楽曲部門5選、MV部門3選、名盤部門2選(EP,アルバム各1つ)ライブ部門1選。やっぱり11選じゃないか。ではどうぞ。

楽曲部門

バイプレイヤー・スター / 奏みみ

今年は奏みみがぐいぐい来ていた印象。歌って踊れて顔が良いでおなじみshortsの女王。彼女のことはグラマラスな猫だったころから知っているが、華やかないでたちに反して彼女の本質は泥臭いほどの努力根性となにくそと立ち上がる反骨精神にある。強めのパンチを打って生きていくんだよ。あまりにもブロードウェイの何たるかを体現しているじゃないか。あとは日に当てれば輝く原石だ。お前が光になって彼女を照らせ。

-Vol- / 遠坂ユラ

鬼に金棒、ユラにオリ曲。さあ、ついに全世界待望の遠坂ユラ1st singleが来てしまった。最強のパワーシンガー遠坂ユラにゴリゴリのハイパワーメタルロック、まさに全身全霊。上手い歌にもいろいろ種類があるがこの「聲」は最も原始的な手段で最も深い本能に作用する。ガツンとくらわせる”強い”音楽が好きな奴は聴いて損はない。聴け。今聴け、さあ聴け。覇道の征者。最後の魔女。YURA TOHSAKAを信じろ。

偶像ナイトメア / VALIS

やったな、VALIS。去年の「アレ」を経て順調にライブも重ね、今のVALISはすごく生き生きとしていて好きだ。そんなVALISから選んだのはこれ。シンプルに曲調が一番好き。そして第一印象あんまりVALISっぽくないと思った。VALISって暗くて陰鬱な曲ばっかりじゃないんですか(失礼)でもこの曲が来たことでようやくVALISの長い長かったプロローグが終わったという気もするし、この「らしくない」曲で「This is VALIS!」と堂々と胸を張って名乗りを上げられるのは嬉しいことだ。どっちもVALISなんだ。どっちもVALISでいいんだ。VALISにしか歌えない歌がきっとある。

「現実(ステージ)は続く」って歌詞めっちゃ好き。君たちの今を精いっぱい生きろ。

Minor role / cyAnos

レギュレーション違反遵守。cyAnosの置き所はいまだに迷うのだけど開示情報なのでいいでしょう。YuNiの頃からその歌声は(よくもわるくも)透明感がテーマだったのだけど、cyAnosに至ってその透明さはついに薄氷のような危うさを放ち始めた。触れれば壊れそうな美しいガラス細工、ふと足元を見れば砕け散ったガラスの片が一面に散らばっていることに気づく。そんな戦慄じみた緊張感がcyAnosの詞にはある。そしてそんな「抜き差しならぬ」アーティストが、困ったことに私は嫌いではないのだ。この心に呪いあれ。

ジラフ / ココロヤミ

気づけば原宿の女王になってた人。ここへきてココロヤミが「ココロヤミであること」自体が強烈な位置エネルギーを放ち始めた。こうなったHIPHOPは強い。
余談なのだけれど私はこの界隈に来てからHIPHOPを勉強した。そして私にとって最も鮮烈な出会いだったのがMonsterZ MATEコーサカの「love letter」だった。

この曲にこの詞に「love letter」という題をつけることが、HIPHOPには可能なのだという。それが強烈なカルチャーショックだった。
ココロヤミの「ジラフ」はその衝撃を想起させた。この曲を他ならぬ彼女がやることに意味があるのだ。これは正式な作法に則った彼女たちからのLove letterだ。食らいな。

MV部門

おとせサンダー / ぼっちぼろまる

ついに順当にバズった男ことぼっちぼろまる。見たいビジュアル200%見せてくれたシンタンメンと迷ったがTikTok覇権の功績を考慮してこっち。ぼろまる曲ってギリギリまでの等身大リアリティとそんなわけないだろって奇跡がシームレスにつながっていて、なんだか化かされてるような気分になる。そしてあの頃の燻って世の中を僻んでたようなどうしようもない誰かの(俺の)青春を成仏させてやれる力があるんだと思う。おとサンやシンタンメンから入った若い新規が嘘つき犬を聴く日が楽しみだ。
ついに世間にぼろまるの才能がバレてしまったな…。

イレイザー☆ビーム / えのぐ

俺のゴールデンウィークをべしょべしょにした戦犯。命からがらチキタ☆グーグー無料公開から逃げ切ったってのによ…。

こんなに思ってることが顔に出やすい子が、最後の「あの顔」だけは絶対に彼には見せないんだろうなってわかるじゃないですか(わかるじゃ、ないですか…)これを見た瞬間からもう俺は一人でも多くの人間にイレイザー☆ビームのMVを見て情緒をめちゃくちゃになってほしい以外の感情を失くした。ライブでもサビのビビビビで一緒にペンライト振るんだけど今までなんてもの撃たせてたんだすぎる。もう二度と平静でこの曲を聴けなくなったじゃないか。ライブ会場で号泣しながらビビビビのペンラを振っている人がいたら私です。

イレイザービームちゃん(仮)、宇宙パトロールルル子を見ないか?
命消えちゃう前に成し得なくちゃ、だぜ……

一番電車の朝~日常~ / 渚乃奏

この曲を作ってくれたのがさのかなでよかった。ありがとうございました。

名盤部門

UNIVERSE FANTASY / エルセとさめのぽき

今年の一番の功労者だと思う。結局音楽って場に根付くので、最終的にはみんなリアルに行くんですよ。そんな中で、じゃあバーチャルライブにどんな価値があるのかという。vortexはエルぽきの、というよりProject BLUEなりの腹のくくり方だったのだと思う。
さてそのvortexオープニングライブに向けた書下ろし5曲+昨年の深海フェス2021で披露されたAtlanticusを加えた全6曲のEP「UNIVERSE FANTASY」で、エルセとさめのぽき、ついに宇宙へ。エルセとさめのぽきって深い海の底からやってきて、海の歌や星の歌を歌うけれど彼らが本当に歌っているのはいつだって「この世界は美しい」ということで、何度でも僕らはエルセとさめのぽきに、”僕らの”世界がこんなにも美しいのだと教わるのだろう。

What a Wonderful World

今年もやります深海フェス@vortex。渦に飛び込め。

旅の栞 / おつかれベイビーズ

俺の魂が俺の帰るべきはここだと言っている。どうも魂を90年代邦ロックに置き忘れ部、副部長の会月です。冷静に考えておつかれベイビーズって俺の好きな音を鳴らす人だけが集まってるんだから最強に決まってるんだよな。
おつベビの曲はふとした日常の日々の中で聞きたい。それはたとえば、目が覚めてなぜか頬に涙の跡が流れてある朝だとか、いつもの道をいつも通りに歩くときに吹く風のむやみな寂しさだとか、午睡の中に何か大切なものを忘れてきてしまったような焦燥感とか、あたたかいものを胸に抱いている時の怖さとか、日記帳の余白があと何ページかを数える夜とか、お前のアウトロ90年代の襟足より長いな。そうしてゆらゆらと繰り返される、きっとこれからも続いてゆく毎日の傍には、彼らの曲を添わしておくといい。おつかれベイビーズ。

終わるまで

ライブ部門

MEMENT U / 主催:遠坂ユラ

出演:アルバ・セラ 潮成実 多々星カイリ NICO 猫吹ケムリ 浮遊信号(esora uma あとり依和)  百瀬ヒバナ 夕月ティア 遠坂ユラ

強い。その一語に尽きる。いいライブっていくつか種類があるけど強いメンツを呼んだら強い。真理だ。以上、閉廷。初手百瀬ヒバナは強すぎ。

この一枚だけで資産価値ある。
潮成実の「支配力」えぐくね?
これは不思議な取り合わせの三人組


遠坂ユラのいいところって彼女の信じる音楽のビジョンが明確なところだと思うんですよ。だから私たちも彼女の信じる音楽を信じられる。このライブに集められた10人ってただ仲良しの馴れ合いでは当然なくって、かといってただ上手い人を並べただけの無機質なbizでもなくって、彼ら全員が彼ら自身の何か信じるものがあってステージに立つ者たちだということ。彼女の信じる「いいライブ」に至るために必要な戦士だった。そして彼らに、ここでなら存分に力を発揮してもいいんだぞという場を用意できる遠坂ユラはこれから率いる者としても目が離せなくなるでしょう。遠坂ユラの進撃が始まる。

またライブやってくれよな、遠坂ユラ。


以上。なんか年々長くなってる気がする。なんというか表現者って往生際が悪くてなんぼという思いがある。少なくとも私は往生際の悪い人が好き。9回裏ツーアウトのバッターになっても力いっぱいバットを振れよ。奴らの脳天めがけてさ。
ま、そんな感じで。




あ、もう一曲今年の好きな曲があるんだった。

また来年も遊ぼうね。ばいちゃ!

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