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KIKIAU KOTONO ENERUGII #34

         いつでも一緒


院内学級に通い出した娘に
2つ年上のお友達ができました。
Aちゃんは事情があって、小児癌でしたが
整形に入院していました。

会えるのは院内学級の時間だけ
二人は、時間を惜しむように
くっ付いたり、笑ったりして過ごしていました。

Aちゃんは、治療を終えて退院する日が来ました。
「外来に来た時には、必ず寄るからね」
「うん、待ってるね、ゆびきりげんまん!」
そう言って、さようならしました。

この時には、既に娘は治療を止めていて
その後、癌の進行は加速し、約束の再会を果たすことは出来ませんでした。
娘が亡くなってから、Aちゃんのお母さんから
手紙が送られてきました。

〇〇ちゃんが亡くなったこと
先月、病棟に寄った際に知りました。
娘にとって、〇〇ちゃんは大切な存在でしたので
私は娘に、ちゃんと事実を伝えようと思い
「〇〇ちゃんは天国に行ったんだって」と言いました。

娘は、しばらく泣いていましたが
二人で撮った写真を写真たてに入れ
毎日、「おはよう」「おやすみ」
「行ってきます」など話しかけています。

学校から戻るとすぐに
写真の〇〇ちゃんに「ただいま」を言ったかと思うと
コップを二つ準備をし、ジュースを写真の前に1つ置き
一緒に飲みながら、学校での話をしたり
宿題をやっています。
〇〇ちゃんとは、いつも一緒にいるようです。

そう書いてありました。
娘のことを思ってくれる人がいる
そんな友達関係が娘に有ったことが嬉しくて
手紙を読みながら、涙が止まりませんでした。




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