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氷の命に、造られた君に。

氷の彫刻1
氷の彫刻1


氷の彫刻2
コルクロボ
路上の花

早朝バイトの帰り。坂東市で茨城物産展という催し物がされており、その活気に誘われるままフラフラと見て回る。
その中でも目を引いたのは氷の彫刻……ではなく、常総焼きそばと唐揚げ。
花より団子の自分。氷の彫刻はついでです。ついで。
Twitter詩人なら好きな人も多そうだし。作品作りのネタになりそうかな?
と思い、お題として投稿させていただきましたが、過疎垢運営者としては、反応があるとは思えなく。
「気長に待ってます」「見るだけでもどうぞ」と自身の心に予防線を張って。
情けは人のためならず。
とりあえず、投稿した画像が上の画像です。
さてさて、せっかくなので自分でも作品を。


それは
鏡のように綺麗なのに、
透過させて。
だとすると、
鏡は
受け入れるのでなく、
跳ね返すように
己を映せと訴えているのだろうか。
それを映す自分の瞳も疑わしいのに。
透明な氷の中に浮かぶ泡沫に
限りなく透明な宇宙を。

作られる中、滴り落ちる水。
汗をかく職人。
死にゆくものと、
作られる命と、
生き続けるものと、
生き継ぐ者の境目が
曖昧な氷は
それでも、一つの形を辿って、
一瞬の生命を輝かせて。
最後への光を放って。
銀河鉄道に朝があるのなら、
こんな限りない透明な景色なんだろうか。

そんな微睡む私を見て、コルクで出来た
新しい恋人の君が
無邪気に笑っている。
明日の話を聞かせてほしいと。
君も明日には壊れてしまうかもしれない明日を。
それすらお互いに知らない
答えが分からない中、
途方もない輪廻のこの一瞬。
だれかの名前の由来に思いを寄せる初夏のひととき。

#茨城県 #坂東市 #詩

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