「ボールと相手を動かせ」2019.9.29 J2第34節 ファジアーノ岡山×ジェフユナイテッド千葉 プレビュー

前節の両チームスタメン

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千葉簡易分析

フォーメーションは4-2-3-1(4-4-1-1)の形になると予想される。ワントップに近い形に入るのがクレーベ。トップ下として動きをつけるのが工藤や船山として考えられる。

ビルドアップ

自陣からパスを繋いで攻撃を始める際には2CB+2CHが四角形を作るボックス型が中心となる。

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両SBは大外に位置をとり、SHはハーフスペースへとポジションをとる。
攻撃的な選手であるRSBの米倉は高い位置をとる傾向にある。

工藤はSH-CH間で縦パスを受けるために下りる動きを使いながらボールを引き出す動きをする。
また、前線のクレーベにシンプルにロングボールを蹴り込みフリックしたボールを狙うこともある。
中盤の位置に下りてくる工藤を誰がマークするのか、受け渡しが必要となりそうだ。

攻撃の形

ボールを繋ぐ意識は高いようだが、パスワークで崩していく部分に関しては怖さを感じることは少ないかと感じた。ただ、サイドを起点にする攻撃ではゴール前まで迫る力を持っている。

LSHの為田はスピードを生かしたドリブル突破からクロスを上げきることができ、千葉の攻撃の一つの形となっている。
クロスボールは高さのあるクレーベだけに警戒するのではなく、工藤の動き出しにも警戒が必要だ。クレーベが中央、工藤がニアに入りワンタッチで合わせる形もある。

一方、右からはSHが内へ入ることで米倉のオーバーラップからのクロスの形を誘導している。

下りてくる工藤に対してのマークをハッキリさせること。サイドからのクロスに対して出し手への規制だけでなく、中でのマークの確認をしっかりと行うことができれば千葉の攻撃を抑えることができるだろう。

ボール非保持

守備時は4-4-2の形となる。
攻撃的プレッシングを行うため、前から人数を合わせながらCHの熊谷も積極的にプレスをかけに前へと出ていく。
このスイッチを入れる役は工藤となり、時にはGKにもプレスをかける。

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ただ、とにかく目の前の選手を捕まえに行く気持ちが強すぎるように見えた。そのため、バイタルエリア、SB裏などにスペースが出来ている場面が多々あった。

水戸戦では、SHがSBへとプレスをかけるがパスコースを切ることが出来ずスペースを与える形が目立った。
前節の徳島戦でも前から同数でプレスをかけるが、工藤のプレスが空回りする場面や、中央へ縦パスを通されてしまうこととなった。

プレスに来る相手に対してデュエルで負けてしまうこととなればその勢いのままゴール前へと迫られることとなるだろう。
ただ岡山のビルドアップの形として、CHが斜めに下りる動きからSBが前へと出る形がある。この動きを使いながら千葉のSHの守備の基準をずらしながら、生まれたスペースを突いていきたい。

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また、サイドでボールを持たれた時に、SBが出ていくがそのスペースを埋めることが出来ていないように感じた。CBはスライドせず中央を固めるのだが、CHもそのスペースを埋める動きは見られなかった。

大外のCHやSBからスペースを突くことが上手い中野や仲間を使う形が考えられる。また、ホームであるためピッチの状態をボールが滑りやすい状態にするはずだ。
DFラインのボール回しから相手を引き出し、ロングボールを使うことも一つの手だろう。

展望

ここ数試合クレーベの動きがキレている印象を受けた。現在2試合続けてゴール中であり、前節も豪快なシュートを決めている。
余談ではあるが2試合続けてバイシクルからのシュートを狙っている。3度目の正直とならないようにチームトップスコアラーへの警戒は必要だろう。

岡山としては前節、山本不在の中でも中野が存在感を見せたが勝ち切ることはできなかった。試合内容を振り返っても、また自動昇格を下から狙う立場である以上、もったいないと言わざるを得ない試合だっただろう。
昇格争いへと踏ん張るために何としても勝ち点3を取り切る試合を期待したい。

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