見出し画像

学校指定革靴の注意点。靴底の硬さ。

ども、春のような暖かさで涙腺がやられ気味です。佑吉です。

前々回から、学校指定革靴の注意点についてお話していますが
前々回の「ボリューム調整機能」に続き、前回の「中敷きの有無」
そして今回は「靴底の硬さ」についてお話して言おうと思います。

革靴の靴底の硬さは、靴底の部分にも皮革を使用し
伝統的な作りをしていることからきています。
最近の革靴では、ウレタンやゴム素材を併用することによって
クッション性と滑りにくさを得ることができていますが
ほとんどビジネス用に限られています。
そのため学校指定の革靴の場合、踵が特に硬く
歩行時、踵を着いた瞬間(ヒールコンタクト)に
靴底が地面に吸い寄せられるように倒れていくため
スネの前側の筋肉にとても負荷が掛かりやすくなります。

これは、歩き方も関係があるのですが
靴底の硬さ、特に踵の硬さが悪さをします。
この踵が硬いということは、踵を着いたとき
踵が沈み込むことがないため、クッション性がなく
地面からの衝撃が吸収されることなく、足部に届いてしまいます。
また、沈み込まないため、倒れこむようになることも
足部への衝撃を強くしてしまいます。

この衝撃と靴底の硬さが、足部への負担を増やし
種子骨の骨折を起こしてしまう事があります。
この種子骨、母趾の付け根の関節の地面側にあり
地面からの衝撃が強いと、骨折してしまう事があります。
そのため、新入学をした年の夏休みごろに
痛みで整形外科を受診し、レントゲンを撮ってみると、骨折していた
というケースがよくあります。
これを防ぐには、クッション性のある靴を履く必要があるのですが
学校から指定があると、なかなか変えることが難しいため
インソールを入れて対応することが多いです。

このインソール、クッション性を持たせるだけでなく
足部が靴の中で滑ることも少なくしてくれるので
もし、入れることが可能なら、入れておくといいかもしれません。
また、種子骨の骨折だけでなく、偏平足や外脛骨障害といった
土踏まずの部分が潰れてきてしまう疾患も
靴底が硬いと助長されやすく、そういった自覚がある方は
痛みなどの症状が出る前にインソールを入れておくことが重要です。

この土踏まずの潰れを支える筋肉は
ヒールコンタクト時に足の裏が地面に倒れこむことを
緩やかにする機能もあるため
倒れこみ抑止で疲弊してしまうと
土踏まずを支えることが難しくなってしまうため
外脛骨のところに痛みを出してしまう事もあります。
大人になって、偏平足などが気になり
インソールを作りに来た方にお話を伺うと
学生時代や若い時、革靴を履き始めた当初に
土踏まずの当たりに痛みがあった、と訴えられる方が多いです。

全てが全て、靴のせいにはしませんが
原因の一部になっていることもありますので
心配な方は、インソールの件等をしてみてもいいかもしれません。

ではでは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?