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「野のへらぶな」釣り~こんな日もあるさ~

今日は前回釣行から2週間ぶりに野釣りに行ってきました。
ですので、前回の予告ではエサのお話(第2回)をすると書きましたが、内容を変更して、釣行の結果をお話します。

中沼釣行

今朝は3:45起床、4:00に自宅を出発し、へら師達に人気のある、茨城県龍ヶ崎市にある中沼に行ってきました。現地到着は4:30過ぎ。

本当はこれより1時間早く自宅を出たかったのですが、昨晩は諸処の事情により就寝時間が0時を回っていたため、睡眠不足で体調を崩さないように出発を遅らせました。(それでも睡眠時間は4時間を切っていますが・・・。)

なぜそんなに早く現地到着したいのか?3:30に着いてもまだ夜が明けていないじゃないか?と思う方もいらっしゃるかもしれません。

実はこの沼、地元の常連へら師達が足繫く通う釣り場で、大型のへらぶなが釣れる実績豊富な場所です。へらぶな釣り歴数十年という、既に会社員を卒業されたベテランの方達が大声で昔話をしているので、別に自分から聞いた訳ではなく、自然と耳に入ってしまうので分かったことですが、若い頃からずっと通い続けているとのこと。

更に、昔は今よりも水が澄んでいて、へらぶなはもっと沢山釣れたのだそうです。最近はめっきり釣れる数量が減ってしまったとのこと。それでも、昔の全盛期の楽しさが忘れられないのか、釣りが難しくなったことで余計に熱が入るのか、飽きることなく通い続けているようですね。

それほど思入れが強い釣り場ということもあり、常連へら師の方々は、これまでの長年の経験から、季節ごとに最もへらぶなが釣れるポイントを人よりも早く確保するため、とんでもないほど早い時間に釣り場に到着し、場所取りをしています。

私も以前、釣り仲間から「中沼でいい場所に入りたかったら、相当早い時間に釣り場に到着して場所を押さえないといけないよ。」とアドバイスを受けたことがあり、まさかこんな時間には来てないよね。という真夜中(深夜2:00)に来たことがあります。

何と、それでも釣り場1番乗りにはなれませんでした。既に沼の外周の未舗装道路で、一番釣れると言われているポイント付近に車が2台駐車しているのを見て、ショックを受けるのと同時に、「これはもう何時に来ても勝ち目はないな・・・。」と諦めました。

流石に沼の外周のポイント全てに人が入っている訳ではないので、それなりのポイントを確保は出来ましたが、季節ごとに一番釣れるポイントを確保するのは不可能な釣り場なんだな。と悟りました。

恐らく、常連へら師の仲間同士で毎日交代で、深夜から場所確保をしているのだろう。と推測します。仮に他のへら師がその人達よりも運よく先に場所を確保できたとしても、その両脇のポイントに常連へら師が入り、間に挟まれた状態で両側で仲間トークをされて気まずい雰囲気になるような気がします。

ということで、私は4:30現地到着で、この季節はどうやらあまりへらぶなが寄り付いていないとの情報を耳にしたポイント(これも前回同じ釣り場に釣行した際に、隣で釣っていた年配のへら師達が「この時期、この場所は釣れないんだよな。また秋になったら来よう。」と言っていたのを聞いて知りました。)に入り、ここを本日の釣り場としました。

自分の対岸には、20人ほどずらりとへら師達が並び、釣りの準備を始めるところでしたが、私の両脇は十数m誰もいませんでした。

2週間前も、同じ場所で辛うじて4枚のへらぶなを釣り上げることが出来たため、今日も数枚釣れたらまあ御の字だな。と思った次第です。

朝5時前の中沼の様子

5時少し前の中沼は、無風で鏡のように静まり返った水面ですが、竿の届かない沖の方で鯉かへらぶなか分からないですが、それなりに大きな魚がもじって(もじる:魚が水面上に跳ねる様子)いました。

5:00、準備が終わり、エサの打ち込みを開始します。はじめは17尺(5.1m)の長さの竿でスタート。エサは上バリにダンゴエサとして麩エサを4種類ブレンドしたもの、下バリには、食わせエサとして切り麩を付けました。

17尺の竿で開始

それにしても今日は明け方から熱さが半端ない。
朝5時で、気温は29℃でした。なんだか先が思いやられそうです。

へらぶな釣りは、早朝から9時頃までと、14時過ぎから17時頃の時間帯にチャンスタイムがやってくることが多いので、どうかなぁ。と思いつつエサを打ち込みますが、ウキには全く動きがありません。

エサを落とす深さをウキの長さ分ずつ深くしていき、どのタナ(魚がいる水深の層)にへらぶながいるかを探っていきますが、全く反応なし。

開始から2時間強、タナを変えたりエサの丸め方や、水分量、大きさなどを変えたりしましたが、相変わらず反応なしでした。

このため、この竿の長さがダメで、へらぶな達はもっと沖合にいるのではないか?と仮説を立て、へら竿を17尺から21尺(6.3m)のものに変えました。
そして、前述と同様に、タナを変え、エサのタッチを変えてみましたが、またもやウキには明確な反応なし。たまにふわふわとウキが上下に動きますが、これは魚がエサを食っているのではなく、魚の体が道糸やハリスに当たっているだけのようでした。

結局、へらぶな達がエサを食べようという気がない感じです。恐らくここ数日の猛烈な熱さや、水温の上昇などで、魚たちの食い気が落ちているのだろう。と、解釈しました。

この時点で時刻は9時を回っていました。気温は32℃。直射日光を遮るためのパラソルを使っていますが、水面に反射する太陽がまぶしく、また頭からは大量の汗が噴き出してきました。

朝食を食べていなかったため、車に戻り、エアコンを掛けて、あらかじめコンビニで買っておいたおにぎりを食べ、20分近く車の中で涼んで休憩してから、もう一度竿を変えました。

今度は、もしかしてもっと岸に近い場所にへらぶなが居たりしないか?と仮説を置き、一気に短い竿(13尺(3.9m))に変更。同じようにタナを変え、エサのタッチを変え、と色々やってみましたが、ウキはピクリとも動きませんでした。

他のへら師達の方も、ほとんど釣れていないようで、自分と同じぐらいの時間に釣りを始めたへら師達がどんどん帰っていきました。
私も、今日はこれ以上続けていても釣れる気がしなくなり、10:30頃に本日の中沼での釣りを終了しました。

結果は・・・オデコ(一匹も魚がつれないこと)

5時間半頑張って、全くアタリなしなんて、どうなっているのでしょう?
同じ場所で釣っても、天候や様々なコンディションの違いで、釣れる日もあれば、全く釣れない日もある、それが野釣りです。

勿論、管理釣り場であれば、夏のような温かい季節にへらぶなが一枚も釣れない。ということはとてもまれだと思いますが、野釣りではむしろ、釣れなくて普通。釣れればラッキー。そんなものだ。と考えておいた方が良いでしょう。

その代わり、野のへらぶな達は、管理釣り場の池に長い間住んでいるへらぶな達と異なり、元気でパワフル。更には運よく大型が釣れれば、喜びもひとしおです。

さて、まだ時刻は10:30ということで、家に帰るには早すぎるので、もう一か所別の釣り場に行ってみよう。と、こちらも私がよくお世話になっている水路に移動しました。

新木水路釣行

中沼から、車で約20分ほどの所にある、千葉県柏市千間橋付近の新木水路にきました。この釣り場も既に会社員を卒業した年齢層のベテランへら師達が毎朝通う、人気の野釣り場です。

新木水路第2機場方面からの眺望

この水路は、周囲の水田に水を入れるための用水路で、南側に位置する手賀川との間で水を出し入れしており、この釣り場のシーズンは水田に水が入り、水位が上がっている期間ですので、水田の水が抜かれる稲刈り後は水深が極端に浅くなり、冬場はあまり釣れません。

機場が運転していて水が流れると、魚が釣れにくくなりますが、緩い流れや流れが止まっている時には、エサを底に着けない宙釣りでへらぶなが野釣りの割には比較的良く釣れます。

そんな事情もあり、私にとっては他の釣り場で釣れなかった時の保険のような最後の砦なのです。

しかし今日は何だかいつもと様子が異なります。
いつもなら必ず数台止まっているへら師達の車が一台も止まっていません。
それに、以前は水路の両側に生えていた丈の高い雑草のせいで、隣で釣っているへら師の姿が見えないほどだったのですが、雑草が綺麗さっぱり刈り取られ、付近一帯の視界が開けています。

何となく違和感がありましたが、ひとまず自分の釣り場所を決めて釣りの準備をしました。

カンカン照りの夏の釣りにはパラソルが必須

直径200cmの大型パラソルを設置した下は、直射日光を受けるのと比べれば涼しいですが、それでも周囲の気温が36℃ともなると、日陰でも汗が滴ってきます。

今日は写真奥の機場方向に向かって緩い流れがありますが、まだ宙釣りができそうな感じです。その方が、エサを水底に着ける底釣りよりも、へらぶなが釣れる確率が高いため、今日は宙釣りをすることにしました。

竿は13尺、宙釣り、エサはヒゲトロセット

最初は上バリと下バリ両方に麩エサをダンゴ状にして付けて釣る、両ダンゴでスタート。10分ほどエサを打っていると、エサを打ち込んだポイントにへらぶな達が寄っているのが見えます。

でも、何故かエサを食ってくれず、仕掛けが緩い流れでへらぶな達の前を素通りしていきます。何かが違う・・・。

今日のような非常に気温が高く水温が上がっている日は、へらぶな達のエサの食い気が無くなっていることがあります。そのような場合は、上バリにへらぶなを寄せるためのバラケエサ、下バリに吸い込みの良いクワセエサを付けて釣るセット釣りが有効と言われています。

そこで、まずは、上バリにバラケの麩エサを3種類ブレンドしたダンゴ、下バリに切り麩をつけたオカメセットをやっていました。前回この水路に釣行した時は、このエサのパターンで数枚へらぶなが釣れたのですが、今日はエサを突きウキに反応が出るものの、明確な食いアタリが出ません。これも何かが違う・・・。

このような場合は、夏の盛期のセット釣りとして実績のある、ヒゲトロセットを試してみる価値がありそうです。ヒゲトロセットは、上バリにバラケ用の麩エサのダンゴ、下バリにトロロ昆布を濡らして付けて釣るものです。

すると、ツンっという鋭い食いアタリが出るようになりました。今日はこのエサの組み合わせがフィットしているようです。というわけで・・・

へらぶなが釣れました!

念願の、綺麗な形のへらぶなが釣れました。サイズは尺(30cm)程度ですが、野のへらぶなは引きが強い!とても元気でした。
この他にもう一枚、二回りほど小さなへらぶなと、30cmほどの鯉が釣れました。

この調子でへらぶなを追加するぞ~と思っていたら、対岸で刈り取った雑草を一定間隔でまとめて山にする作業を行っていた重機が、作業を終えたようで、人が歩くよりも遅いスピードで、対岸からこちら側に向かって土手を移動し始めました。

その光景を見て初めて、「今日は草刈り作業があるから常連へら師達は釣り場から帰ってしまったのか。」と気が付きました。このまま重機がこちら側に来てしまったら、自分の車とすれ違うことが出来なくなり、自分は重機が作業を終えるまで車を移動させることが出来ず家に帰れなくなります。

そればかりか、このまま釣りを続けていたら、重機の作業を邪魔してしまう。ということで、これからがいいところだったのですが、やむなく終了としました。

結果的に、少ないながらも中沼のオデコを新木水路でリベンジ出来ました。やはりこの釣り場は私にとっての保険です。

今度はいつ釣行できるか。
どんな釣り方をしようか。
考えるだけでワクワクします。

以上、本日の釣行結果でした。
ここまで読んで頂きありがとうございます。


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