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『九龍ジェネリックロマンス』83話感想

九龍も蛇沼も、そして工藤もどこか不穏…


【あらすじ】

鯨井はお昼に向かう途中工藤と出会う。

鯨井と話をするなか
ふと彼女のカバンを見た工藤は
太極図のお札を見つけた。

工藤は鯨井からお札を奪い取ると
怖い表情で「もう探るな」と忠告する。

鯨井が太極図のお札を見つけたことに
工藤は内心焦りと狼狽する中
G九龍を訪れていた蛇沼と再会するのだった。

【感想】

①楊明さんの置き土産

楊明さんは第二九龍を去る直前
鯨井に手作りの置き土産を残します。

可愛いブローチですね。

それは尻尾の黒いパンダのブローチ。

楊明さんは
鯨井が使っている仕事用のカバンの
見た目が地味なのを気にしていました。

それを聞いて
鯨井も「カバンにつける」と告げます。

ちなみに、パンダの尻尾が黒いのは
「あえて」そうしたようです。

「鯨井は鯨井だ」という意味を込めて
作ったのかな、楊明さん。

楊明さん、本当に手芸が得意ですね。
手芸の道を極めたら良いかもしれないな〜
読んでいて思いました。

②お札に気づく工藤

工藤の「パチモン」という発言には
鯨井同様どきりとしました。

工藤の言う「パチモン」は
楊明さんの作ったパンダのブローチの
ことでしたが。

鯨井は「私のことかと思った…」
内心焦っていましたが

工藤は口には出さないだけで
鯨井のことは内心

「令子さんのパチモン」としか
見ていない感じなんですよね…

ここら辺、二人の温度差が出ています。

工藤は口には出さないだけで…

楊明さんやオリジナル小黒、グエンは
鯨井を「A」として見ていて接していますが

工藤は鯨井を大事にしつつも
彼にとって、鯨井はどこまでいっても
「令子さんの偽物」でしかない。

だから、鯨井に対しても
よそよそしい態度なんだろうなと思います。

ここで、工藤は鯨井のカバンに
あるものを見つけます。

それは、太極図のお札
お札を見た途端、工藤の表情が変わります。

工藤は鯨井からお札を奪い取ると
「もう探るな」75話の警告文と同じ!)と
怖い表情で告げます。

工藤にとって、トラウマものだろうな…

③不穏な蛇沼家

香港にある蛇沼家では
蛇沼に仕えるメイドさん達が
元気の無い蛇沼を心配していました。

メイドさんコンビ可愛い(名前が気になる)。

ここでメイドの片方が
「本家のウワサ」を口にします。

どんな噂話かわかりませんが
大旦那の様子がどこか怪しい模様。

大旦那は以前、蛇沼を
亡くなった息子の名前で呼んでいました。

今まで呼び間違えることが無かったため
蛇沼も心配していましたね。

もしかして、大旦那
ちょっとボケかかっているとか?

④蛇沼がG九龍を訪れる理由

体調を崩し休んでいた蛇沼は
飴の包み方を教えた男の子と再会します。

G九龍の住民達って、見ていると
なんだか不思議な感じがします。

この男の子も外の世界に
オリジナルの存在がいて

そのオリジナルも今では
すっかり成長しているんだろうな…
読んでいて思いました。

そして、蛇沼は自分が倒れた際
看護してくれた踊り子の女性とも再会します。

飴の包み方を教えた男の子は
この踊り子の女性の息子でした。

蛇沼は二人に母親のことを打ち明けます。

蛇沼がG九龍に来る本当の理由は
亡くなった母親と再会したいから…かなと
思いました。

⑤工藤の焦り、そして蛇沼との再会

一方、工藤は「何で鯨井までこの札を」
一人焦っていました。

工藤の狼狽ぶりから
彼は太極図の札を知っているようですね。

そして、令子さんの死因が
太極図の札にあるのも間違いありません。

「この夏は、『あの夏』とは違うんだろ…?」

やっぱり今のG九龍は
工藤さんが再現した世界?

それに、まるで工藤さん…
ループしているような言い方ですね。

しかし、今回の狼狽ぶりから工藤は
今のG九龍に太極図の札が存在していることに
気づいていなかったのでしょうか…?

そして、工藤はついに蛇沼と再会します。

お互い過去に傷を持つ二人の再会
どうなるやら…
絶対まずい雰囲気になりそうです。

【余談】お札の謎②

今回はついに太極図のお札が
工藤にバレてしまいます。

この時の工藤の反応から
太極図のお札のことは知っていたようです。

今回、工藤は鯨井に対して
『なぜお札を知っているのか』
疑問に感じたと思います。

ですので、いずれ鯨井に
『どこでお札のことを知ったのか』
追及するかもしれません。

そこで鯨井は、令子さんのメガネのことを
工藤に打ち明ける…という展開になるかな?

工藤は自分の知らないところで
G九龍が色々動きを見せつつあることに
まだ気づいていません。

今回のお札の件から

自分の知らないところで
G九龍に変化が起きている
のを
工藤も知ることになるかもしれません。

ただ、太極図のお札について
また謎が浮かびましたね。

80話で、太極図のお札の話を
楊明さんから聞いたグエンは

「この世界があの人(工藤)の意識内なら
太極図のお札は存在しないはずだ」

と疑問を抱いていたし
一方の楊明さんも

「鯨井が令子さんの眼鏡で見た映像に
お札は写っていただろうか?」

と同じく疑問を抱いてました。

ここで気になるのは
お札が本物か偽物なのか。

お札は実在している?していない?

現在のG九龍は、何者かによって
再現された偽物の世界。

鯨井Aをはじめとした住民達も
全員かつて住んでいた住民達の
第二の存在で、偽物の存在。

そして、再現した何者かの
知らないものは再現されていないことが
78話でさりげに描かれていました。

もしG九龍が工藤の再現した世界なら
お札は存在しないことになる。

お札が工藤の再現したモノでないとしたら

工藤とは別の第三者が作り出したか
もしくは実は本物なのでは?

無いはずの太極図のお札があるということは…

偽物のG九龍の世界自体
崩壊しようとしているのでは?
と推測します(あくまで妄想です)。

太極図のお札は元々
蛇沼グループが開発した『薬』のルートが
書かれたもの
です。

太極図のお札も
G九龍世界に今後何かしらの影響を
及ぼすかもしれません。

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