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第7巨人 “不運”と“踊”っちまったんだよ・・・~特攻隊長 鬼流院 刃~


前談(疾風伝説 特攻の拓)

原作 佐木飛朗斗、作画 所十三よって描かれ、1991年〜1997年まで週刊少年マガジンで連載されていた漫画『疾風伝説 特攻の拓』
タイトルは、作中で「夜叉神」総会長の鰐淵春樹が発したセリフから。
※セリフ全体は「俺は単車はおろか…コンテナとも接触すらしてねえんだぜ… “事故”る奴は…“不運(ハードラック)”と”踊(ダンス)”っちまったんだよ…」

作品は、高校生のツッパリ達がメインで登場し、バイクを走り回したり、勢力争いなどをして話が展開されていくいわゆる不良漫画である。
彼らの青春?がどのように展開し、ツッパリの道を“走る”その姿を読んでいただきたい。

特徴的な当て字や言葉を“”で囲むなど、インパクトのある台詞回しが有名で、作品を知らない人も一度は読んだことがあるのではないだろうか。

当て字の例として、作品名の「疾風伝説」は「かぜでんせつ」、「特攻」は「ぶっこみ」と読む。

さて、突如現れたアンノウンに噛みつき、ハンターの“頭(ヘッド)”として先陣を切って“特攻(ぶっこみ)”をする《特攻隊長 鬼流院 刃》について話していこう。

《特攻隊長 鬼流院 刃》

7コスト
自然文明
パワー9000
ビーストフォーク/ジャイアント/ハンター
◼️マッハファイター
◼️W・ブレイカー
◼️相手のクリーチャーがバトルゾーンに出た時、相手とガチンコ・ジャッジする。自分が勝ったら、そのクリーチャーとこのクリーチャーをバトルさせてもよい。
◼️このクリーチャーがバトルに勝った時、自分の山札の上から1枚目をマナゾーンに置く。その後、カードを1枚、自分のマナゾーンから手札に戻してもよい。

“スタッツ・効果解説”

スタッツ

7コストの単色ジャイアント。
パワー9000と可もなく不可もないラインであるが、効果③のことを考えならば少々物足りない。

種族を3種持つ。このうちハンターは近年に新規や《ボルバルザーク・エクス》の殿堂解除など強化を得ているため、将来有望である。

効果①“マッハファイター”

自然文明、ハンターらしいキーワード効果である。
能動的に効果④を誘発させるため悪くない。

効果②“W・ブレイカー”

7コストクリーチャーのため持っていてもおかしくはないだろう。
打点が大きくて困る事は少ないため持ち得だろう。

効果③限定的な“バトル効果”

相手クリーチャーが出た時に、「ガチンコジャッジに勝てた場合」に任意でバトルができる。
意味不明すぎる。
「出た時」の緩い条件で誘発するため効果の範囲が広がった《氷打の妖精》というイメージだろうか。
自分・相手ターンの制限されていないため、S・トリガークリーチャーメタにもなる。
ただし、cip効果は通してしまうため、過信は禁物である。

パワーラインが9000と心許ないが、《銀河龍ゴルファンタジスタ》のバトル肩代わり効果を使用すれば打ち取れる範囲が広がる。
ただし、この場合にはバトルに勝つのは《銀河龍ゴルファンタジスタ》であり、効果④の誘発はできない

効果④“バトル”勝利後のマナ加速&マナ回収

このクリーチャーがバトルに勝った場合、強制でマナ加速と任意のマナ回収を行える。
《白米だんしゃく》と解釈すれば良い。

主に効果①③のいずれかで誘発させる効果である。
ジャイアントのうちバトルを行うカードはいくつかあり、《輝跡の大地》や《回転する開眼》などがある。

マナから回収するカードの種類は限定されていないため、マナ加速で落ちたカードを拾う動きができる。

“用途”

このカードは、高コスト構築を意識した場合において9000以下のクリーチャーを場に残させないクリーチャーメタとなるカードである。

ガチンコジャッジは強制だがバトルは任意のため勝てない相手には勝負する必要はない。邪魔なクリーチャーのみを殲滅することが出来る。マンチキンかな?

このクリーチャーが持つ問題として、強力なロック効果を持つ一方で、ガチンコジャッジという不安定な効果発動と相手クリーチャーのパワーによっては意味をなさないという点がある。
それらの点を解消できれば、十分なロック効果を発揮できるだろう。

ジャイアントの中には似たような効果で《別格の超人》が存在する。そちらは同じ条件でマナ送りにでき、呪文に反応して2ドローが可能である。
共存することも可能であるため、構築の段階で役割を決めておく必要がある。

“総評”

総評として、高コストで固めた構築では、中継ぎとして採用候補なら挙がるカードである。

ただし、パワーラインが特別高いわけではなく、同コスト帯には優秀なライバルが多いため、役割をしっかりと考えて採用すべきである。
また、環境に高コスト帯で構築されたデッキ(例:巨大天門)が多い場合も採用候補としてランクを落としていくだらう。
中継ぎとして採用する場合には早期に着地できるように3-4枚を採用したい。

“後談(フレーバーテキスト)”

効果テキストを詰めればフレーバーテキストを入れる事は可能だったと思うが記載されていない。

特攻を“ブッコミ”と読むあたり、「疾風伝説 特攻の拓」を意識しているのだろう。
《The大親分鬼流院》の時点から「アンノウンがナンボのモンじゃ!」と言っていることから血の気が多い性格だったようだ。

「鬼流院」の名称を持つクリーチャーの中で唯一ジャイアント種族を持っている。
しかし、「ジャイアント・ハンター」ではないため、《「勝利」の頂カイザー刃鬼》達とは異なる存在のようだ。
もしかしたら、頂に至った者が「ジャイアント・ハンター」となり、その過渡にいる者たちは「ジャイアント/ハンター」と区別されているのかもしれない。
そうであるならば、ゆくゆくは《「特攻」の頂 鬼流院 刃》とでもなるのだろうか。とても期待したい。

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