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エイブラハム・リンカーン

“私の歩みは遅いが、
歩んだ道を引き返すことはない”


実に良い言葉だと思います。
自分を理解することは大抵難しいものです。
しかし、自分を理解してこそ直すべき所を
知ることができます。

リンカーンは実際、こう思っていました。
でも、それは自分自身と向き合っていたから
であって、他者から見れば、歩みが遅いとは
感じない人も多いと思います。

南北戦争では、厳しい選択を何度も迫られ、
未来を担う若者たちを戦場に送り続けました。

それは厳しい選択です。
簡単に答えが出せる人はいません。
しかし、時間との勝負でもあります。

だからこそ英雄には英断する事が必須と
なります。当然、賢さもなければ英断は
下せません。

英断とは分かりやすく言えば、当主や
リーダー的な存在で、厳しい選択を常に
迫られ、その度に自分自身をも苦しめる
選択を選択できる人が下す事を英断と
言います。

英断を下せる人の多くは暗殺や殺されたり、
人生的には苦しいものになります。

当然、敵も増やしますが、その選択は絶対に
しなければならないものである事は、誰もが
知っていながら、誰もできない事であるため、
自然と敵も増えます。

リンカーンも度々、英断を下してきました。
私的に海外ドラマになりますが、
ゲーム・オブ・スローンズのシーズン1での
ショーン・ビーンが演じるエダート・スターク
が英断を下した事により、斬首された時に
英断とはそういうものだと理解していても、
悲しい運命だなと思いました。

彼だけが正しい行いをしました。
彼が正しく清い人間だという事は、
善人たる者たちは知っていました。
しかし、誰もが恐れを抱き、彼を結果的に
裏切る事になりました。

正しいから殺されないという事は無い
のです。ただ、正しい事だと言う事だけは、
揺るぎない事実です。

ジョジョの奇妙な冒険の第三部の最後まで
共に戦ってきた仲間の一人でもある、
ポルナレフというキャラクターが言いました。

「俺は今、白い。絶対的に白いと感じる。
黒い世界に於いても白いと実感している」

これに似た感じです。こんな感じのセリフを
言いました。

それほどまでに、白と黒は絶対的なもので
あって、多くの人は灰色だと言えます。

“私の歩みは遅いが、
歩んだ道を引き返すことはない”

彼等の旅の終点は、ディオという悪のカリスマ
を倒す旅でした。そういう旅でも同じ事が
言えます。誰もがディオを怖がり、その強さに
屈っした事をポルナレフは知っていました。

彼も最初はディオの配下として、主人公たちを
襲ったからこそ、ディオの恐ろしさを知って
いました。

仲間たちは信頼関係が強く、ディオとの戦いまで
の道のりで、彼等の心は一つになりました。
ポルナレフは作者もお気に入りのキャラの一人で、
最後まで生き残った一人でした。

彼は絶対に退かないと心に誓っていました。
彼にとっては無関係な会った事も無い人のために
命懸けで戦いに、当たり前のように身を投じました。

仲間は全員、それが正しい事だと知っていました。

リンカーンも当然ながら、奴隷という人間を人間と
して扱わない事に対して、第一声を上げました。
そして彼を支持する人々たちと共に勝利しました。

しかし、今、現在でも白人主義者はいます。
人は誰しもが平等であるべきだと私は確信してます。

人が人を支配するのは間違いでしかないです。
この言葉は、リンカーンの心の中の叫びとも
言える言葉だと思います。

歩みは決して遅くは無かった。
しかし、戦場に兵士を投入する度に、
身を切る想いで戦場に送り出していました。

それを考えると、歩みが遅いと感じるのは
仕方のない事だと思えます。
仮に自分だったら、何度も何度も人を死に
おいやる決断の連続は辛いものでしか
ないと感じます。

しかし、彼が動いたから奴隷は実質上、
いなくなりました。
時間はかかる。そこまではどうにも出来ない
範囲であるのは、どうする事もできませんが、
公式に奴隷解放した事により、
黒人社会にとっては大きな、何事にも勝る
事だったのです。

彼もまた暗殺されましたが、暗殺される事は
知っていたとは思います。

“私の歩みは遅いが、
歩んだ道を引き返すことはない”

歩んだ道を引き返すことはないという言葉は、
自分の行いは正しいものだと言う意味になり
ます。歩みが遅いと感じるのは、それだけ
多くの犠牲者が出た事も加味される言葉だと
思います。

第一声を出すのは、非常に勇気がいる事だった
はずです。内容が内容なので、特に厳しい世界
での発言であった事もあります。

歩みは遅くても、彼は最終地点まで辿り
つけました。それが大事なことだと思います。

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