キタダmusic room 3 理想の大人 “Happy Man”佐野元春

高校生になって間もなくのこと。
この曲と出逢って、「イチコロ」(今風にいえば「瞬殺」)で佐野元春ファンになりました。

「能天気」な歌詞とそれまで体験したことのなかったビート感が渾然一体となって、いつ耳にしても自然とテンションが上昇するのがわかる。そわそわしてくる。「みんなが待ってる店」へ早くいきたくなる。こんな感じの“Happy Man”でいたいと心底あこがれて、部活の打ち上げなんかではいつもこれを歌ってた(≧▽≦)

ヤンガンフリームジャスタハピーメン♪
スウィンギンマソウルムジャスタメァジックメァン🎶
まともな暮らしが苦手だと誰もに言われてる♪
ただのスクラップにはなりたくないんだbabe baby

別に何かたいしたものになりたいという訳じゃない。むしろ積極的に「ポンコツ」な毎日を選びとろうぜ、というふうにも聴こえ、人生は謳歌するためにある、楽天的に行こうと思えたのはこの曲のおかげだと思います。
高校を卒業したら、そして大人になって仕事をし始めたらこういう生活をするんだ。
なんとなくそう信じてた高校生活でした。

佐野さんの曲を聴き込むようになって、内省的な歌がたくさんあることを知りました。この“Happy Man”の詞の味わい方もほんの少し変わったような気がします。人生の苦味も甘さもそれなりに知ったこの年になっても、いまだにわたしの理想の大人像は、この曲です。

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