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ニセコで一体何が起きてるのか

【ニセコで何が起きているのか?】

北海道ニセコの高い物価が少し前に話題になった。
ラーメン一杯3000円だ。

実際ニセコの不動産物件は、コンドミニアムで3~5億の部屋はザラで、20億の物件もある。
ニセコの坪単価は(物件と地域によるが)北海道中心部の札幌より高く、ものによっては銀座より高い。

そういうのを聞くと一般的な日本人なら「同じサイズの部屋の値段がニセコより銀座のほうが安ければ当然銀座で買う」という感覚だろう。

しかし、富裕層の経済圏は全く違う論理で動いている。

ニセコの高級不動産物件を買う人は銀座や札幌と比較してニセコの物件を選んでいるのではない。
カナダのウィスラー、フランスのクーシュベル、シャモニー、スイスのツェルマット等の世界の「ラグジュアリースキーリゾート」と比べてニセコの物件を選んでいるのである。

世の中には「1年中世界の高級リゾートを巡って生活している」ようなとんどもない富裕層がゴロゴロいる。
こういった人たちは世界各地に自分のコンドミニアムをもつ。

どのコンドミニアムを買うかを考えた場合「国」単位で検討するのではなく、「高級リゾートエリア」単位で検討するのである。

ニセコがその「高級リゾートエリア」に食い込んでおり、その中においては「割安」なのである。

なので、ニセコに来る富裕層は「日本」が目的で来ているのではなく「ニセコ」が目的で来ており、海外からニセコに来てそのまま帰る人も多い。

実際にニセコ(特にヒラフエリア)に来るとわかるが完全に外国人向けの街であり、日本人を相手にしていない。
店のメニューは英語で、日本語メニューは置いていない店がほとんどだ。
店のスタッフも欧米人で、日本語は話せない。
英語が話せない日本人がニセコにいくと肩身の狭い思いをするだろう。

なぜニセコがこのようになっていったかは改めて書きたいと思うが、ニセコに来ると世界経済の潮流の一端が垣間見える。

今のニセコは1年経つと様変わりする。
ビジネスマンならぜひ1年に一度くらいはニセコを訪れて見てほしい。


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