見出し画像

人って本っ当に見た目が9割なの?

2018/02/20

匿名さんから質問いただきました。

Q:「人は見た目が9割」
とよく聞きますが
やっぱりこれって真実なのですか?




「人は見た目が9割」は4つの意味に分解できる


A:書籍でも一時期話題になった
「人は見た目が9割」。

実際にこの本を読んだ方は
「人は見た目が9割」という文言が
どういう意味を持っているのか
理解されていることと思います。

ですが
一口に「人は見た目が9割」
と言っても
人それぞれ捉え方は違うので

「じゃあ見た目が
イケてない自分は
人生9割損してるってこと?」

「いや
絶対に人は
中身の方が大事だ!」

「見た目と中身半々くらいが
ちょうどいいんじゃない?」

などいろいろと
賛否両論巻き起こります。

ちなみに私いちかわは
どう考えているかと言いますと

「人は見た目が9割」は概ね正しい。

です。


ただ
「見た目」
というトピックには
いじめや嫌がらせなどの
問題もはらむので
あまり簡単に結論づけたりは
したくないのですが
今回は
「人は見た目が9割」
に対しての所見を
「第一印象」という観点から
4つほど挙げてみたいと思います。


①その人の内面が「非言語」で表れる


「人は見た目が9割」


この言葉だけをみると
勘違いする方も
いらっしゃるかと思うのですが
これは
「その人の内面は
ほぼ見た目で決まる」
というわけではなく
単純に
「その人の内面が
見た目に表れる」
という意味です。

もともと
「人は見た目が9割」は
演出家の竹内一郎さんが
書かれた本ですが
この本の内容を(恐縮ながら)
要約させて頂きますと
「話す時の言葉だけでなく
話し方やジェスチャー
態度や表情
雰囲気などのいわゆる
非言語コミュニケーション
によってあなたの内面は
露呈されますよ」
ということになります。

もちろん
非言語コミュニケーションのみで
その人の内面全てが
わかるわけではないですが
話してる最中に
全く目が合わないとか
声が小さいとか
身振り手振りがやけに激しい
などの表現をする方を見ると
少しだけその人の内面が
透けて見える感じがしますよね。


②判断材料が「見た目しかない」というだけ


たとえばあなたが
仕事関係でとあるパーティーに
呼ばれたとしましょう。

しかしあなたは大の人見知り。

パーティーなどという
人が大勢集まって
やいのやいの騒ぐ場も
めっぽう苦手。

そのパーティーには
あなたの同僚も
何人か参加するものの
ほとんどは
「初めましての人」ばかり。

気が滅入ってなんだか
吐きそうになってきました。

とはいえそこにいるのは
仕事関係で集まった人達。

人見知りといえども
そこは社会人として
ご挨拶と名刺交換を
しなければなりません。

こういうのは
スタートダッシュが肝心です。

最初の一人目で
うまいこと話が盛り上がって
いい感じの雰囲気が作れれば
その後の挨拶回りにも
弾みがつきます。

ということで覚悟を決めて
いざ挨拶回りに行こうと
フロア全体を見回してみると
あなたのすぐ近くに
くたびれたシャツを着て
汗で前髪が額に張りついている
ポッチャリした髭面のおっさんが
なんだか手持ち無沙汰な面持ちで
佇んでいます。

しかしそのひとつ隣のテーブルには
スーツをビシッと着こなした
清潔感という言葉が
人の形をして歩いてるような
柔和な顔つきのビジネスマンが
立っています。

「なんかこの人なら良い人そうだ」

そう感じたあなたは
後者の柔和なビジネスマンに向かって
真っ直ぐ歩を進めたのでした。

例え話が長すぎましたが
要は目の前にいる
「初めましての人」が
どういう人なのかを判断する材料は
「見た目しかない」
ということです。

その人の顔つきやヘアスタイル
メイクや服装
清潔感だったりを
パッと見た時の印象で
「良い人そうだな」
とか
「怖そうだな」
などと想像するしかないのです。


③内面を知ってもらうためにはまず見た目で相手を安心させる


確かに人間は
内面もめちゃくちゃ大事です。

正直見た目よりも
内面の方が断然大事だと
思っている方も
多いのではないでしょうか。

しかしながら
自分の内面を知ってもらうためには
まずあなた自身の見た目で
相手に
「この人は大丈夫そうだな」
と思ってもらわなければなりません。

髪型を整えたり
メイクをしたり
ヒゲを剃ったり
生乾きの臭いや
シワのない服を着たりetc。

そうやって見た目を整えて
ある程度相手に
安心してもらった後に
自らの内面を知ってもらう
というステップに入るのが
一般的ではないでしょうか。

しかしなかには
人は中身が大事だ!
と言いながら身なりに
全く関心を持たない
という方もちらほら
いらっしゃいますよね。

仰ることもわかるのですが
でもさすがに
服がシワだらけで
生乾きの臭いもするし
ヒゲも髪もボサボサなんだけど
性格はこの上なく優しい方
のことを多くの人は
訝しげな目で見るでしょう。

「この人のことをもっと知りたい」
と相手に思ってもらうためにも
見た目を整えることは
とても重要なのです。


④「人は内面が9割」と考えている人が1割いるかいないか


ひとつお尋ねします。

初対面の人と会った時

「人は見た目じゃないって言うし
話してみるまでその人のことなんて
わからないよね」

「この人の本質がわかるまで
内面重視しながら長期的に
付き合っていこう」

と考えながら接してくれた人と
お会いしたことがある方は
どれくらいいらっしゃるでしょうか。

おそらくほとんど
いらっしゃらないと思います。

なぜなら
「人は見た目じゃない!
内面が大事なんだ!」
という信念の元に
誰彼構わずアプローチすると
「なにかこの人には
裏があるんじゃないか」
と疑われるからです。

人を見た目で判断する
というのは実は
古代狩猟民族の頃から
連綿と受け継がれている
生存本能です。

目の前にいる人や動物は
自分にとって敵なのか
害を与えてくるものなのか
をとっさに判断できないと
自らの命が危険に
さらされてしまうからです。

そのため
見た目を全く考慮せずに
「話せばわかり合える!」
と見境なく突っ込んでくるような
猪突猛進タイプの人というのは
それだけ相手に
不信感を募らせます。

「誰彼構わず
話しかけてくるなんて
よほど切羽詰まった
事情があるに違いない」

「新興宗教か
ネットワークビジネスで
今月あと2人
新規で勧誘しないと
ノルマが達成できないから
必死なのかな」

といった感じで相手に
不審がられてしまうのです。


人は見た目で他人をジャッジする生き物


「見た目がいい人はズルい」
とよく言われますが
一部の人を除いて
見た目で得ができる
魅力や才能なんて
最初から誰も
持っていません。

見た目がいい人たちというのは
「見た目が他人様に与える影響」

「見た目がいい方が
人間社会を渡り歩く上で
圧倒的に有利」
だということを
理解しているため
誰も見ていない所で
見た目を良くするために
人一倍努力をしているのです。

良くも悪くも人は見た目で
ジャッジされてしまいますが
このように
「人は見た目が9割」
という事実を前向きに捉え
見た目を良くしていくための
努力をすればするほど
損をする機会が減っていき
少しづつ得をする世界に
変わっていきます。

とはいえ僕みたいな人間は
どうしても
こう思ってしまうのです。

「結局見た目が良くても
中身が伴ってなかったら
得なんてしない」と。

ただこの件についてはすでに
「かもねぎ」さんより

「目の前の人を
パッと見の印象だけで
判断して感じた人物像って
そもそも信用できるの?」

という
第一印象の信憑性に
異議を唱えるような
ご質問を頂いておりますので
またの機会に
発表させていただきますね。

もったいぶってすみません。

おしまい。

参考文献:竹内一郎著「人は見た目が9割」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?