東大理系数学2009を解いてみた

どうも、シスです。
本日も東大理系数学について語っていきます。
今回は2009年ですが…?
(今回の記事から難易度評価を5段階から6段階にします。易、やや易、標準、やや難、難、激難の6段階です。なぜ一個増やしたかって?フフフ…)
(東大理系数学2009のネタバレを大いに含みます。ご注意ください)


東大理系数学2009 今回はオンラインのデータベースより
3つに分割してるからそれだけでかさばっちゃってすみません…

総評

かなり難しかった。
2000年代の東大理系数学は難しくなさそうに見えたが、この年は例外だった。
まぁ、筆者はバリバリ現役生なので、実力不足、経験不足な面もあり、そこを痛感した年でもあったが。
近年の東大数学の難しさに似たものを感じた。
というわけで大問ごとに講評していきまっせ!

第一問 難易度:やや難

⑴を取るのはマスト(記述はややしにくいが…)。⑵も攻略法が問題に書いてるし、ちゃんと取り切りたい。
問題は⑶。⑵を使うのはいいが、どう使えばいいのか。かなりの発想が求められる。
やってるうちに気づく。「これ多分、dmと互いに素な整数について調べるのがいいんじゃないかな?」と。しかし、そこからkにdm-1を代入するなんて誰が本番の試験中に思いつくのだろうか。
私には思いつきそうにない。こういうのは経験がものを言うのだろうか…?
まぁ⑵まで取り切ればこの大問は十分だろう。
⑶に行っても良いが、時間を浪費しすぎると後々本当に厳しくなってしまうので、要注意。
ちなみに、⑴と⑵から直ちにフェルマーの小定理が証明できるという、なかなか洒落た大問だったりもする。

第二問 難易度:測定不可

行列なので最初から解いてません。この年の中では簡単めらしいですが。
(ちなみにこういった問題が含まれているときには制限時間を125分に短縮して演習しています)

第三問 難易度:やや易

状況さえ掴めれば時間かけずに完答できる大問。言ってみればサービス問題。こういう時こそこんな大問で点を落としたくない。

第四問 難易度:標準

⑴は稼ぎ問題。立体(の断面)の把握がとても楽。
立体が苦手な皆さん、これくらいの問題はできるようにしとかないとまずいかもしれないですよ!(by 立体苦手な人)
⑵は立体の問題というよりは極限の問題。そしてこういう定式化できない数値の極限を求めるのが本当に経験を問うてくる(私は面積定式化して積分しようとして挫折した)。ここですぐに「はさみうち」が出てくるくらいの経験と実力をつけたいと、切に思うのであった(ちなみにはさみうちを方針にさえできたら後の道のりは遠くない)

第五問 難易度:やや難

⑴について、私はこの問題を決して簡単とは思えない。やってること自体は単純だが、まずいかにうまく方針を立てられるか、そしてその中にどれだけ工夫を込められるかによって、この問題にかける時間が「大きくという言葉では物足りないくらい」変わる。いわば地雷である(私は20分費やした)。後、解き方にもよるが、定義域と論理性には十分注意して答案を作成した方がいいなと、解いていて感じた。せっかく完答できても点にならなくてはもったいないからね。
⑵は、個人的には「目的意識に基づき」与えられた式の利用を試みる力を問う、かなりの良問のように感じた。ただ代入してもうまくいかない。そのうまくいかないのをどう補うか。そういうことを本当に意識してきた人の中にはこの問題を5分もかけずに完答出来る人もいるだろう(私が実際にやったから間違いない)。
個人的には⑴も⑵も色々な教訓を得られる、かなり良い問題のように感じた。

第六問 難易度:激難

東大理系数学2009最大の地雷。
まず文章が長文読解。そして理解して⑴を解こうとするも方針が立てづらい。一応図形的考察と数式的考察、二つの方針で進められるも、どっちでやってもある程度大変なのは変わらない。
⑵、⑶に関しては、もう私は諦めた。
一応あとで解答を見たが、計算量が膨大すぎて、変に粘着しなくて良かったと思った次第。
本当に人によって点の取り方は違うので何とも言えないが、点数の最大化という視点で見た時に、多くの人にとってこの問題に粘着するのは得策ではないと思う。それなら第四問、第五問あたりに時間割いた方がよっぽど生産的なような気がするが…


最後に

こういった問題セットの時こそ、サービス問題(今回は第三問)、取れそうな小問を見極め、確実に点数を取っていく戦法がいいんだと思います。
近年の東大の理系数学はいつもこんな感じなため、このタイミングで近年に近い環境下の訓練ができて本当に良かったと思います。

ここまで読んで下さりありがとうございました。ではまた。



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