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ボードゲーム プレイ記 #1 「カーネギー、アズール サマーパビリオン、宝石の煌めき」 (2023/12/10)

やったゲーム

三行で

カーネギーは、よほどボドゲ慣れしてる間柄じゃないと無理
アズール サマーパビリオンは、後半が楽しい
宝石の煌めきは、安定した面白さ

カーネギープレイ記

ゲーム概要

カーネギーは、いわゆるヴァリアブルターンオーダー(手番プレイヤーが選んだ行動を全員がやらなければいけない)の進行を行う、ジャンルの始祖でいうとプエルトリコ(https://boardgamegeek.com/boardgame/3076/puerto-rico)の発展形ゲームです。

大まかには、人事・マネージメント・建築・研究を駆使して、アメリカで大企業になることを目指すというゲームです。

アクションボード

プレイ記

4人でプレイして、序盤は研究重視2人と人事重視2人で分かれる展開に。
研究重視組は早々に研究を行い、人材を自由にすること狙いの展開を行い、人事重視組は、人材の効率配置でアドバンテージを取ることを狙いました。

ヴァリアブルターンオーダーを採用するゲームでは、ゲーム性として、冒頭に記載のとおり手番プレイヤーがターンで実行するアクションを選びます。その後、手番プレイヤーから順番に選んだアクションで実行する行動を選びますが、次以降の手番の人は、手番プレイヤーがアクションで行った行動に対するカウンターを行うことが重要です。

(※手番プレイヤーは、アクションを行う際に、次に行うアクションを均等な価値にする必要があります。極端に何かのアクションに寄せるプレイを行った場合、そのアクション以外を選択されたに、手番で行動ができなくなってしまい、ゲーム脱落レベルのダメージを受けてしまうためです。)
(※つまり、自分以外が損をする行動をできる限り選ぶことが最も勝利に近づく、かなり攻撃的なゲームです)

今回の場合、研究で「+3」「+4」や「+3」「+7」に尖らせることにより、研究によるベーシックインカム強化を処理したいプレイヤーと、人事での人材追加を処理したいプレイヤーに別れてしまったことにより、同じ組のもう一人が利益を得てしまうのは仕方ないが、もう2人が苦しむのであればそれでいいという発想で、人事と研究の手番を早々に3回使い込んでしまい、リソースの獲得手段であるマネージメントと建築がまだ1回しか実行されていない展開となりました。

カーネギーのシステム的な問題として、全員が共謀して最初に人事5回をやると、全員何も出来なくなり15手番ほぼスキップという事が起こりうる、ゲームを崩壊させるだけなら簡単なゲームです。
いくらなんでも、人事5回実行で微妙な差での勝負とするのは、ゲームを遊んだことにならないだろうということで、残りの手番からようやくマネージメントと建築を行う流れに。

とはいえ、最初に人事アクションを使いすぎたせいで、誰も満足にマネージメント・建築は行うことはできず、それぞれ2回ずつ誰も何もできない状態でゲーム終了。

感想

ゲームとしては、やはりヴァリアブルターンオーダーは、不利なアクションを残せない独特の緊張感と、他人を見る必要が強いゲームで、プレイ感は唯一性のあるものです。

とはいえ、「あなた今これ選ぶと何もできないので、そうします」というゲームなので、Magic the Gatharingでいうところの「デッキ破壊や特殊勝利のアンフェアデッキ・打ち消しを使うと不機嫌になる」、遊戯王でいうところの「メタビート使うと不機嫌になる」人とはできないゲームです。プレイする際は十分ご注意ください。

アズールサマーパビリオンプレイ記

ゲーム概要

アズール(https://boardgamegeek.com/boardgame/230802/azul)のシリーズ3作目となるゲームです。

サマーパビリオンは、ルール的には従来のアズールと変わらず、「タイルを取って」「タイルを配置する」、ルールは初心者であっても簡単に把握できるゲームです。

各自のタイル配置ボード

相手にタイルを何枚で回すかや、いつボーナスタイルを獲得するか等、従来のアズールよりも考えることが格段に多く、本家アズールが配置に関して考える事がない(タイル取得時で処理は決まっている)事を考えると、かなり難しいゲームです。

ボーナスタイル

クイズ等の、最終問題をいきなりやるような物なので、アズールシリーズを初めてやる場合、どちらか選べる状態であれば本家アズールからプレイすることをおすすめします。

また、プレイするのにあたり、ローカルルールとして、「タイルを配置する際に、手持ちの同色のタイル全てを支払いに利用し、超過分は失点とする」というルールで遊ぶ事が多いです。通常の必要な枚数だけ払える(同色のタイルが5枚タイルがある時に、2枚で2のスペース、3枚で3のスペースに支払える)ルールだと緩慢なゲームになりやすいので、おすすめです。

プレイ記

各自順当に自分のタイルを埋めていき、狙いの色もそれぞれ分散するアズールでは一般的な展開に。

終盤はボーナスタイルの取得により、さらにボーナスタイルが取得できる連鎖が起こり、4ラウンド目では全員20点程度だった点数が、2ラウンドで一気に60点近くまでのび、最終得点は90点で争う展開に。

感想

本家アズールは、ほとんどの場合5ラウンドで終わる、どうやって終わるのかを考えるゲームと思っています。

サマーパビリオンでは、最終ラウンドでのボーナスタイルでの動きの大きい展開、配置で5点6点が連発し、一気に得点が上がっていく爽快感があり、本家アズールにはない拡大再生産系に近い魅力だと思います。

宝石の煌めきプレイ記

ゲーム概要

2014年のドイツ年間ゲーム大賞にノミネートされた、定番ゲームです。
「ゲーム全体で限られた数の宝石」
「取得方法に制限のある宝石」(同色2枚か、別々の3個)
「発展カードによる獲得力の向上」
「購入によって宝石が市場に戻る」
という、
初心者から上級者まで、平等(強アクション・弱アクションは無い)で(内容は)わかりやすい駆け引きができる事がゲームの魅力です。

実力差や知識差での勝敗が決しやすいゲームで、発展タイル以外でのランダム性は低いものの、"初心者から見ると戦略的なゲーム" "勉強するとアクションのタイミングごとの強弱がわかり勝ちやすくなる" "真面目に勉強するほど、出てくる発展カード次第の運ゲーになる" というのも、ゲームとして面白いと思います。

プレイ記

宝石の煌めきの肝として、発展カードの点数は上のランクほどムラがあるということがあります。

全員ゲームに慣れているので、初手に先手プレイヤーから5点のレベル3カードのキープを行い、レベル3のカードはコスパの悪いカードで停滞し、後手番プレイヤーは貴族タイル狙いの流れに。

5点の発展カードを確保したプレイヤーは、5点カード用のコストのあまりで買える発展カードを狙い、5点素出し前提の行動により2人が常に7枚前後の宝石をキープし続けるため、宝石の流量が極端に少なく、レベル1のカードすら思ったように買えない展開が続きます。

5点カードの妨害のために宝石をキープしていても、妨害されている側はあまりの部分でレベル1の発展カードを追加することができます。
妨害している側は、ルール上パスが存在しないため、出来る行動が無くなり、要らない発展カードのキープや、要らない発展カードの購入をせざるをえなくなりました。

片方の5点カードを狙っていたプレイヤーは、発展カードのめくれが悪く、戦法のスイッチをせざるをえない流れとなり、レベル2での得点を増やす事を狙い始めました。
また、貴族タイル狙いをしていたプレイヤーも、色の取り合いで貴族タイルを狙える側と、レベル2カードにシフトせざるを得ない側に分かれる展開となります。

宝石が市場に流れ始めたところで、5点キープをしていたプレイヤーの宝石が揃い、うまくレベル1カードを揃えて貴族タイル狙いをしていたプレイヤーでの、どちらが先にゲーム終了条件の15点にたどりつくか勝負となりました。

最終的に、流れのよかった初手5点キープ戦略を取った側が勝利。1手番遅れで貴族タイル狙いの側も15点到達ができたので、戦略としてはどちらも有効だったように思います。

感想

宝石の煌めきでは、「パスが必要」という議論がありますが、要らない発展カードキープが実質的なパスである事と、仕方なく宝石を手放さざるをえなくなる状態がゲームとしての肝のため、「パスは不要」派です。

妨害や購入予定のカードを取られた等、1手番遅れるとそのまま負けるシビアなゲームなため、ゲームとしては面白いですが、プレイヤー間で実力差が大きいとあまり楽しくないかもしれません。

冒頭にも記載のとおり、"初見プレイ""知識武装してプレイ"でゲームすると、運要素以上に無駄行動の影響が大きいため、ほぼ"知識武装してプレイ"側が勝つことができますが、「無駄行動している相手に勝ったところで……」というのがあるので、腕前の近いグループでやるには楽しいゲームですが、差がある場合は他のゲームを選んだほうがいいです。

総評

そういうテーマの日ではなかったんですが、結果的に実力が拮抗していないと面白くないゲームばかりやる事になりました。

  • カーネギーは、隙があると露骨に攻撃されるゲーム

  • アズール サマーパビリオンは、順序よくタイルを配置しないと思ったより点の伸びない得点ルールや、ボーナスタイルでのタイル取得の展開が本家アズールよりも難しいため、目先の欲で動いてしまうと負けるゲーム

  • 宝石の煌めきは、アクションが単純なかわりに選択ミスに厳しいゲーム

と、とても頭の疲れるボードゲーム会でした。




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