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「みんな」という言葉の危険

AちゃんがBちゃん・Cちゃんと話していました。Dちゃんの悪口です。

「あの子、ちょっと変だよねぇ」「うん、浮いてる」「私もあんまり好きじゃない」

たとえばそんなやりとりです。

Aちゃんはそのことを「『みんな』がDちゃんを嫌ってる。『みんな』があの子浮いてるって言ってる」とEちゃんに言います。

その瞬間、「Dちゃん=浮いていて、『みんな』から嫌われているらしい」という構図ができあがります。

EちゃんがたまたまDちゃんを見たときに、確かに一人でいたので余計にそう思い込みました。

Eちゃんはまた次の子にふとその話をもらします。

「みんな」がたった3人だったのに、まるでクラス全員がDちゃんを好きじゃないような話になるのです。

それがたとえばSNSで密かにまわります。

どうなるでしょうか。


Dちゃんは確かに変わっている子で、ちょっと浮いているのかもしれません。

でも浮いていることが悪いことではありません。

誰かをいじめている、誰かを傷つけている。そういう子ではありません。

一人でいたり、みんなの輪の中に入らなかったり、変わっていたとしても、誰かに危害を加えようとはしない子です。

「みんな」という言葉を極力使わないほうがいいと私は思いますが、自分の意見、自分の感覚を肯定するために「ほかの誰か」の名前や「みんな」という言葉を使って物事を伝えよう、広めようとする人は確かにいます。

大人でもいます。こういう人は私は警戒します。


本人にさほどの悪気はないと感じますが、ちょっと気をつけたい「みんな」という言葉。

だからたとえば、うちの子が「みんながこう言ってた」って言ったとき、私は「『みんな』って何人から聞いたの?」って聞き返すことは多いです。

たいていは「えっと、○ちゃんとか○ちゃん。○ちゃんも言ってたよ」とかって答えます。それって「3人」だよ。もう少し多いときもあるけれどそれでもクラス全員だったり学年全員だったりすることはほとんどありません。多くてクラスの3分の1ぐらいでしょうか。


ちょっと先日、思うことがあってこの文章を書きました。

「みんな」という言葉は怖いな。「みんな」と一言つけくわえられることによって、作り上げられてしまうことがあると感じました。

子育てをしていると、親としても新しい経験の連続です。不安になって誰かに何かを聞きたいと思うこともありますが、自分が発することでかえってそれを広めてしまうことになるかもしれない。気をつけないといけない。

確かに周りからの情報はとても大事で、自分が見えていないことを教えてくれるのも周りの人です。

でもその情報はどこからのもので、誰がどの目線で見たものなのか、それを発した子の意見は事実なのか、そうしたことも同時に考えないといけません。

過度に慌てず子供の様子をよく見ること、子供の心の状態を感じることも、とても大事です。

バランスの良い子育てをしないといけませんね。


#エッセイ #子育て #みんな #見方 #意見 #親 #目線 #情報 #バランス

詳しく書けなくて、ちょっと伝わりにくい部分もあったかもしれませんが、読んでもらってありがとうございました。

ちなみにこのパターン、

「スマホ、みんな持ってるから私も持ちたい」
「スイッチ、みんな持ってるから僕もほしい」

こういう言葉でもよく聞きますね。



お気持ち嬉しいです。ありがとうございます✨