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コンプレックスを誰かに話してみたけれど。【リレー形式エッセイ⑧】 by 椿

noteのリレー企画『あぁ、愛しのコンプレックス様』で「コンプレックス」についての文章を書く機会をいただきました。

なさじさん」から8番手のバトンを受け取りました。今日はそんなお話です。よかったらお付き合いくださいね。


ある日の出来事です。

突き指をしました。人差し指です。

かなりの勢いでグキッとなりました。

病院に行ったんです。とっても痛かったから。指が腫れてるんだもん。

お医者さんの前に手をすっと出しました。

先生が私の指を見て、

「あぁ、これはかなり腫れてるなぁ」って言ったんです。

突き指をしていないほうの指を触って・・・。

「先生、突き指したのはそっちじゃなくてこっちです」

「あ・・・」

先生の焦った空気がね、部屋に広がりました。


そうです。私は指がわりと太いんです。

昔から女性らしい細くてすらっとした指に憧れていました。でも私の指はね、なんていうか先端に向かって細くなっている形、つまり細長い三角っぽい指の形をしています。

母からは三角の指の人は「器用」なんだよって言われていました。母も同じような指なんです。確かに母も私もわりと器用です。だけど、器用じゃなくていいから細くて華奢な指に生まれたかった。女の子らしくてすごくうらやましいんだもん。

指輪のサイズとか聞かれるのもとっても嫌でした。くすり指のサイズ、8号とか9号とかって言いたかったけど、そういうのは入らない。○○号くらいね。内緒だけど。

男の人とはじめて手をつなぐときに「ぷにっとしてる」って思われたらどうしようとか、そういうのも不安に思っていました。

それに私は見た目があまり太っていないので、指が太いような想像をされないんです。だから「あれ? 指けっこう太いね」って思われるのがとってもプレッシャーで。

こういう外見的なコンプレックスは、特に指なんてダイエットできないし、解消するのは難しいです。顔の形とか足の長さとか、自分ではどうにもできないものってたくさんあります。女性は美を求める生き物なので、小さなものから大きなものまでいろんなコンプレックスを抱えがちです。

だけどね、「私、指太いから」って友達に言うと、みんな「気づかなかったー」って言ってくれます。逆に友達が「私、○○がコンプレックスなの」と教えてくれても、やっぱり「気づかなかったー」って感じです。

コンプレックスって、自分が気にするばっかりで人はそれほど気づいていないことが多いんですよね。

だから気にするだけ損なんです。

うーん、

でも気にしちゃうんですよね。

それがコンプレックスです。


だけどね、もし好きな人が「椿のぽっちゃりした指かわいいよ」って言ってくれたりするとコンプレックスも、愛しのコンプレックスになるんだよ。

なんてね。そんなことをいつもの私らしくふんわり想像して、締めくくります。

読んでもらってありがとうございました。

椿 -TSUBAKI-


なさじさんが私を選んでくれた。その気持ちに後押しされてバトンを受け取らせていただきました。なさじさんは私がnoteにデビューしたはじめのころからずっと、私の文章を読んで不安定な私を支えてきてくれた方です。この場をお借りしてお礼を伝えさせてください。

なさじさん、いつもどうもありがとう。

なさじさんが書かれた投稿はこちらです。いつも前向きに物事を捉えられるなさじさんって、コンプレックスを抱えるイメージからは遠くにいらっしゃるので何を書かれるのかと楽しみにしていましたが、とっても素敵なお話でした。


さて、次に私がバトンを回させていただいたのは「逢坂志紀さん」です。

9番手を快く引き受けていただいて感謝です。ありがとう。

逢坂さんはふわっと優しくて、サラっと読みやすいエッセイや小説を書かれています。でもご自分と真摯に向き合う文章もよく書かれているので、コンプレックスというテーマで何を語られるのか、とっても楽しみです。

よろしくお願いします。

パシッ!( ← バトンね)


最後になりましたが、素敵なリレーエッセイを立案してくださった文坂ノエさんにもお礼申し上げます。ありがとうございました。


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お気持ち嬉しいです。ありがとうございます✨