『霞色のライラック』
昨日は、久しぶりのストレートプレイを観劇。
友人の久藤今日子さんが出演されている舞台
『霞色のライラック』
脚本:稜一朗さん
演出:米倉リエナさん
劇場は『すみだパークシアター倉』
名前の通り、倉庫を改装した150席ほどの小屋。
昼の部、満員御礼❗️
オープンセットに場面に沿ったBGMは作品への期待が高まる。
ストーリー HPより
『戦時下の満州。恋に落ちた盲目の日本人女性と中国人青年。民族の壁を越えて愛し合う二人。
しかし、時代は濁流となって、二人を引き裂いていく。
人は遺恨を乗り越え、愛し合えるのか?』
時代背景は重い・・
日本軍が中国人にしたこと、
敗戦を機に立場が逆転、中国人の復讐・・
そんな時代にあったというある大学
『満州建国大学』
他民族国家だった満洲国を、民族共存に導くリーダー達を育てる為に作られた学校。
ある意味、戦時中のプロパガンダの上に設立された大学らしい。しかし、思惑とは別に戦中戦後を通してひたすらに融 和と和解を目指した若者たちも。
この建国大学の学生たちが集まるカフェの場面。
ここが一番好きな場面💕
国も人種も分け隔てなく、同じ思想(と言ってしまうとニュアンス変わるけど)に生きる若者たちに共感😊
以降は、もうね、泣きっぱなしでしたよ😭
現代的には"クサい芝居"かもしれないけど、とにかく、役者の皆さまの熱さが刺さるのよ🥹
最小限のセットは場面をより効果的に見せ、使われている音楽が心情を浮き彫りにさせる。
(人力、それも役者が芝居に入りながら場面転換をする。
それも時の流れや場所の移動を表現する一つの演出)
自分にとっては知らない時代だけど、
母方の祖父が戦死していることもあり、子どもの頃から戦時中、戦後のことはよく聞いていた。
そう、芝居の中の出来事のいくつかは現実にあったことだと・・。
でも、この芝居の登場人物に悪い人はいないのよ。結果的に悪いことをさせてしまったのは戦争であって、誰かのことを大事に思うからこそ憎しみが生まれたのだと。
殊に真っすぐに生きてきた人は・・。
戦争は、何が正義で、何が愛なのか・・
自分の心が見えなくなる。
家族、友人、同僚・・
それでも愛する人を思う気持ちは変わらない。
そんな気持ちになる作品でした🥹
商業演劇ではない、このような小劇場でのカンパニーの芝居は、テーマがはっきりしていて、いつも刺激を受ける💘
長年の友人、久藤今日子さんもこの芝居に重要な役で出演している。彼女の選ぶ作品は毎回、心をゆさぶられるのよ。
終演後、客席に降りていらした今日子さんにも会えて、少しだけ話しができた🙂
今度、ゆっくり芝居の話しをしようねと、
晴れ晴れした気持ちで劇場を後にした。
『霞色のライラック』
at すみだパークシアター倉
9月4日まで
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