大きく学び生きる者たちへ。

深夜にただ何をするでもなく起きていると、今までの人生をつらつらと思い返している。困ったことだ。震災後、自分は脱け殻だった。そんな自分に誰かが魂をいれてくれた。

大学はよかった。それは遊びとかコンパなどではない。学びの環境が在籍しているだけで平等に与えられた。

広大な図書館。膨大な文献。

利用しない学生は数多くいたが、彼らはどれだけの機会を無駄にしているかきっと分からないだろう。自分は大学2年のときにそれに気づき、沢山の文献に目を通した。特に興味のある分野の本はノートにまとめ、一部をコピーしてスクラップした。夏季休業中や冬季休業中はほぼ図書館に毎日通っていた。バイトの前には必ず立ち寄った。

これだけ沢山の知識貯蔵庫にこれからの人生で出会えるだろうか。

そう考えると一分一秒がどれだけ貴重か身をもって理解できた。

断っておくが、これは大学のレベルに関係ない。大学図書館はどんなところでもそれなりに蔵書が揃っている。その環境を大学生はもっと使うべきだと考える。

こんな機会を有効活用しないと!!

その後の人生でどれだけもったいないことをしたか分かったとき、どれ程の後悔に苛まれるだろうか。

これから大学生になる人には是非読んでほしい。

大学のネームバリューではない。
大学の講義だけではない。

大学に設置されている施設をもっと有効活用することを考えよう。
図書館は小さな町のそれとは比べ物にならないほどの大きさだ。きっと新たな発見があるはず。そんな施設が近くにありながら、自由に出入りできる環境にありながら、使わないのはあまりにもったいない。

もし嬉しい春を迎えたら、この文章を心のどこかに留めておいてほしい。

大学の学識は教授からだけではなく、君たち自身で探せるよ、きっとね。

自分で見つけた知識はきっと知的好奇心を君に植え付けるだろう。

それを大事に大事に毎日育てよう。大きな木になるまで。

大きな果実が実るその日まで。

福島県のどこかに住んでいます。 震災後、幾多の出会いと別れを繰り返しながら何とか生きています。最近、震災直後のことを文字として残しておこうと考えました。あのとき決して報道されることのなかった真実の出来事を。 愛読書《about a boy》