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Aug 15, 2019 台風10号とNick Lowe @ Billboard Live Osaka (1st & 2nd)


●<まえがき> 毎年恒例、Nick先生の来日公演へ。昨年に引き続き、連休に合わせての(今回はお盆休み)Billboard公演でしたが、ばっちり台風接近にぶち当たり、開催されるか否かも心配な感じでしたが、前日に無事開催のアナウンスメント。私は当日朝の特急電車で大阪へ到着したので、無事会場まで来れましたが、交通機関運休のため来れなかった人には、キャンセル&払い戻し対応もしていたようです。

●Twitterではチェックしていたものの、やっぱり心配だったので、梅田に着くやBillboardの前へ。Today’s ArtistのところにNick先生の写真を見つけて、一安心。中止は免れて良かったけど、果たしてお客さんは来れるのだろうか?? すでに鉄道各社の運休のアナウンスが始まってたし。。。

●ホテルへ荷物を預けて、阪神百貨店で開催されていた古本と中古レコードフェスへ。思ったより大規模。ワンフロアがレコード市と古書市で半分ずつ分かれていて、奥行きもあるので、しっかり見ていたら、だいぶ時間かかりそう。名古屋のTrunk Coffeeさんのコーヒースタンドもあったので、美味しいコーヒーを一服してから、レコードをパタパタ。パブロック系が集まってる棚を見つけて、持ってないBrinsley SchwarzとIan DuryのLPをゲット。最近フリージャズも勉強しようと思ってるので、ジャケットがカッコいいOrnette ColemanのLPも。再発ものなので、普通に1200円でした。

●レコード市ですっかり満足したので、早めにBillboardが入るハービスENTへ行って、上の階にあるアンティーク雑貨でも見てよう、と受付30分くらい前に行ってみると、台風のため15時でハービス閉店してる。。。近くの他のお店も同様だったので、がっかりして再び阪神百貨店へ戻りました。


1st stage (18:30~20:00)

★ただでさえ雨具やレコードで嵩張ってるところに、うっかりパンワールドで食パン一斤買ってしまい、両手に荷物を抱えつつBillboardへ。(←ちゃんと傘立てとクロークがあるので安心です)意外と人が集まってて安心。会員先行で購入したチケットは一桁のいい番号でしたが、前回居心地が良かったので、ステージ前のテーブル席ではなく、端にあるソファータイプの席へ。(カジュアル席の前)相席でないので、足を伸ばしてご飯もゆっくり食べれて良いですが、今回はテーブル席に結構大柄な男性が着いていたため、若干視界が遮られて見にくい。。。でも、ステージに上がるときと捌けるときに、すぐ隣の階段を通っていくのが見えるのが嬉しい♬

★18時半、美味しいジンバックですっかりほろ酔い(ベースはニッカのカフェジンかなぁ?)で、いい気分になってるところへ、Nick先生登場。一人なので、ふらっとやってくる感じでステージへ。夏だからか、涼しげな白いシャツに、足元はT字ストラップ付きの黒い皮サンダル。一見、女の子が履いてるようなトンガリ靴に見えるけど、よく見ると四角い編み柄でお洒落〜。おっちゃんぽい、スリッパサンダルじゃなくて良かった(笑)ビンテージっぽいダークブラウンのFenderのアンプに、ブリッジの端が髭のような形になっているGibsonのアコギ、お洒落なアラビア模様のラグ、そして手にはティーバッグが入ったままのマグカップ。歓迎の歓声と拍手の中始まったのは”People Change”。こちらの勝手な心配をよそに、70歳を迎えても全然衰えてない、伸びやかな歌声とリズム/グルーヴ感&カッティングが最高のギターは健在でした。ソロのライヴだと更に際立ってます。今回はピックなしの指弾きで、柔らかな響きが心地よい💕 “Stoplight Roses”、”Love Starvation”、”Long Limbed Girl”と、アルバム”At My Age”以降の近年の曲が続いた後は、”Raigin’ Eyes”で一気に80’sに。大好きな曲のひとつなので、気分良くノッていたら、ウェイトレスが間違えて違うテーブルの人が注文したドリンクを持ってきたので、対応させられて、若干気分を削がれましたが・・・😞 次の曲が大好きな”What’s Shakin’ on the Hill”で、次に新曲”Lay it on Me Baby”が続いて、気分も戻ってきました。”Tokyo Bay”の前には、この曲を書いた逸話を披露。日本以外の国でも人気なんだよ、とおっしゃってました♬ もう30年も日本にツアーに来てるのに、3つや4つしか日本語喋れなくてごめんよ、と笑いを取りつつ、来年はLos Straitjacketsと一緒に来たいなぁ(←是非!)なんてワクワクする発言も!(ちなみに東京からは飛行機だったようです。。。台風の風でだいぶ揺れたのでは💦)

ステージはこんな感じ

★恒例のカヴァー曲、今回は「Mavis Staplesの80歳の誕生日をお祝いして、ソロのライヴではこの曲を演奏してるんだ」と、Nick先生が提供した”Far Celestial Shore”をセルフカヴァー。たまたま雑誌でこの曲の話を読んで、予習してあったので、嬉しい驚き!

https://open.spotify.com/track/34UvuxhWK25PbatjbTzlkP

Nick先生のヴァージョンは、もっとカントリーロックっぽい感じで。メロディーの良さが際立つ一曲✨

★そして皆お待ちかねの”Cruel to be Kind”!!  結構お客さん大人しめで、手拍子だけでなく、もっと歌ったりしたりしたらいいのに〜と思ってましたが、さすがにこの曲はイントロから盛り上がってました。割とさらっと始まって終わりますが、アウトロ終わって、わ〜っとなっているところで、再び”Cruel to be kind~♪”と歌い始めるのは、毎回恒例みたいです😁
盛り上がった雰囲気のまま、続いては”Heart”で、Billyさんがソウルぽい感じで朗々と歌うRockpileのヴァージョンがクラブヒットで大人気らしいこともあってか、こちらも手拍子付きで盛り上がってましたが、Nick先生のソロヴァージョンはレゲエっぽいノリなので、若干どっちに合わしたらいいか迷いました😹
トロンボーン抜きの”Trombone”でも、全然違和感なく聴けたあとは、”I Knew the Bride ~”で👰盛り上がって、本編終了。

★次のステージもあるので、アンコールも即登場。(笑)”When I Write the Book”は日本では人気なので、先生が煽らずとも、サビのコーラス完璧でした♬ 最後はElvis Costelloの”Alison”でしっとりと聴かせてくれて、1stステージ終了。意外にもNick先生と言えば、の”Peace, Love and Understanding”は無しでした。。。!

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💙終了後はお会計を済まして一旦外に出て、2ndの入場が始まるまで外で待機。通路は暑かったので、ライヴの余韻に浸りつつ冷房の効いたハービスのショッピングモール内で待っていたら、何と目の前をNick先生とBillboardのスタッフさん?が颯爽と歩いてきた!突然でびっくりして”Hi!”と声をかけて手を振るのしかできなかったけれど、Nick先生も笑顔で”Hi!👓”と返してくれたので、めっちゃ嬉しかったです😍

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2nd stage (21:30 ~ 23:00)

★すっかり気分が上がって、ワクワクしている内に2ndの入場開始。ちょうど最前列のセンターのテーブル席の、4人掛けのところが一つ空いていたので、相席させてもらいました。さっきより全然近い。わーい!(近すぎて緊張するけど。。。)
台風だし、入りはどうかな〜と心配してましたが、サービスエリアはだいたい埋まっていました。みなさんキャンセルせずに何とかして、やってきたんだろうなぁ。。。カジュアルエリアの空席は目立ってたけど、サービスエリアはちゃんと席が埋まってて、元々チケットも完売ではなかったので、キャンセルはほとんどなかったんじゃないでしょうか。おそらく相当熱心なファンばかりだったであろう21時半〜の公演は、終始アットホームで暖かい雰囲気に包まれていました❤️ 大好きな先生の講義を聴きにきたゼミの生徒達というか、先生の周りに輪になって取り囲んで聴いているような感じ。。。

★実は前回の来日のときも同じ場所で見ているのですが😁、今回は近すぎて緊張することもなく(姿勢良く座ろうとはしてましたが)、指弾きの鮮やかな動きやギターから直に響く音色に、すっかり聴き惚れてました✨ はっきりと歌う歌詞も聴き取りやすくて、じっくり味わうことができました。やっぱり”What’s Shakin’ on the Hill”はいい曲だなぁ。。。
汗がばっと飛ぶのが見えたり、分厚いレンズの向こうのブルーの瞳もしっかり見えました。(そして”Labour of Lustの中ジャケ等でおなじみの、ポール・マッカートニーみたいな目元も/笑)
これが来日公演ラストステージということもあってか、先生もリラックスして楽しんで演奏してるのが伝わってきて、和やかな雰囲気。お客さんからもリクエストや色々声が上がったり。Los Straitjacketsの名前が出て、「おおっ!」と反応した方が何人かいて、私も「もっともっと!」という気分でした。

お客さんからもリクエストがあったからか、2ndでは”(What’s so funny ‘bout) Peace, Love and Understanding”もやってくれました!(↓のセトリの”House for Sale”がこれに変わりました)ライヴ前、ふと終戦記念日だったのに気づいて、聴きたいと思ってたし、これも歌詞が素敵なので一緒に歌ってました♬(他の人の迷惑になるので、ボリューム控えめで)最初は自虐的というか、自分たちが信じてた、あのフラワーパワーやヒッピームーブメントは一体何だったんだろうな、というシニカルな視点で書かれた曲だったみたいですが、今や強力なアンセムになってるのが面白いし、ルーツ寄りカントリーロック/パブロッカー → パンク&ニューウェーブの旗手的アーティスト/プロデューサー → 古き良きアメリカンルーツミュージックと良質ポップのブレンドを聴かせる英国随一のSSWと、Nick先生の歩んできた道も現わしてるようで。。。そしてダウンな時期も過ごして乗り越えてきてるからか、詞にも説得力や含蓄があるんですよね。(ウィル・バーチ著「パブロック革命」に詳しいので、興味ある方は読んでみてください。まだ未読なのですが、今月出たばかりのNick先生バイオ本「Cruel to be kind」(洋書)にも詳しいと思います。)若い頃あれだけ無茶してたのに、今では若々しく健康そうで元気なのは不思議なくらい。Iggy Popもそうですが。。。

★スタンディングオベーションの中、一旦終了かと思いきや、時間が迫ってたのか、そのままアンコール突入(笑)。皆が大好きな”When I Write the Book”と、すっかり締めの一曲の定番となった”Alison”で終了♬ 再び大きな歓声と拍手の中、先生退場、の前にセットリストを、ちょうど私の後ろの席にいた熱心なファンの方に、しっかりと手渡してました。そのままサーっと行ってしまったので、握手できずじまいでしたが(握手したかったら、やっぱり階段の方の席のほうが良いです)。来年はLos Straitjacketsと来てくれると言っていたし、書くつもりですっかり忘れてたバースデーカード(今年ちょうど70歳だったのに!)片手に、また日本で会えますように❤️ See you again Nick on the next year!! You’re always fantastic!

終演後、セットリストを受け取った方に写真を撮らせていただきました。

どうもありがとうございました💚


●<あとがき>しばらく、”Untouched Takeaway”や色々アルバムを聴きながら、すっかり余韻に浸りきっていました。Nick先生、いつも見た後しばらく幸せな気分が続くのが、素敵です✨ Will Birch著のバイオ本、やっとIan Duryのを読み終わったので、秋の夜長は「Cruel to be Kind」を、じっくり読み進めようと思います🍁

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