越智 愛

monogatary.comにも生息してます。時々、物語も書いてます。 ⇒ https…

越智 愛

monogatary.comにも生息してます。時々、物語も書いてます。 ⇒ https://monogatary.com/user_page/episode/4007ec12-ee1a-11e8-9d06-0242ac120002 好きな作家さんは白石一文、中村航、金城一紀です。

最近の記事

感想【天国岩の風に吹かれて】

よく分からなかった、というのが正直な感想です。。。 自分の読解力がゴミになってるのか。。。 しかし、ちゃんと読ませていただいたので個人的な感想を書きます。 まず、タイトルめっちゃ素敵と思いました。Twitterで募集して、時間のある時に何から読んでいこうかなと考える時に、やはりタイトルで惹かれる作品から読んでいくのでまず惹かれました。物語全体の分量も多くないのでさくさくと読めます。なので、読者側に立って言えばとてもよかったのですが、伝えたいテーマを明確に推しているので、も

    • 【読書感想】23分間の奇跡

      「こういう物語」だと全く思っておらず、読み終わった時には急に梯子を外されたような感覚になってしまった。 なるほど「こういう感じ」か。というのが正直な感想。 何を思っての内容なのか、というのは作者あとがきの部分に細かい解説があるのでそちらを参照することをお勧めしますが、読む人によっていくらでも内容の考察や深読みはできるのではないかと思います。 物語の短さに比例して伝える言葉や文字も少ない。 そのため、与えられた余白部分を読者がどのように思って埋めながら読んでいくのか?

      • 感想【具のないうどん】

        シンプルで良い、と思いました。 こういうのは嫌いじゃないので、さらさらっと読みました。  もちろん、主人公の感覚を否定するつもりは毛頭ありませんし、それぞれの感覚で物語は語られるべき、読まれるべき、感じられるべき、ですから何もそれ自体には思いません。    ただ、単純に越智 愛として思った感想を述べると、色々と思ったところは出てきます。これは人生経験の差であり、自分にこういった経験が無いから出てこない感覚だと思うのですが、素うどんを友達同士で食べていた学生時代の自分が「どこ

        • 感想【Desire/Disaster】

           思ったままを書いていきますのでよろしくお願いします。  作者さんの言う通りにとりあえず第一章のラストまでは読みました。それを踏まえての感想になるのですが、まずテンポめちゃめちゃ速いなって思いました。全体的に。最近ラノベとかそっち系をあまり読んでないので最近の主流はこんな感じなのかなと思ったりもしたのですが、最初から最後までテンポがめちゃめちゃ速くて僕にはついていくのが難しかったです。一番初めの悪魔登場のシーンから主人公の説明やそう言ったモノが無く、出会ってからもサササッと進

        感想【天国岩の風に吹かれて】

          読書感想【奇跡のロックフェス COMIN'KOBE-震災語り継ぐ神戸で生まれたフリーイベントの記録-】

          何故だかこれまでの人生で神戸に縁があって、軽音サークルに所属していた自分にとっては見つけるのにはそう時間のかからないロックフェスでした。 一番初めに参加したのは3年前。 正にこの本の初めに出てくるガガガSPのライブを、2階席から見下ろしながら「線香花火」を聞いていたのを思い出しました。 実際その時は、主催者の松原さんがガンで苦しんでいることなんて知らなくて、知ったのはカミコベに参加した後から。 漠然と「なんかすげぇ」って思ったのを思い出しますね。 こういったロックフ

          読書感想【奇跡のロックフェス COMIN'KOBE-震災語り継ぐ神戸で生まれたフリーイベントの記録-】

          読書感想【火山のふもとで】

          久々にどえらい物語を読んでしまいました。 THE小説、物語、というような読み応えのある素晴らしい長編物語。 描写がとてつもなく綺麗で、作品を読んでいるうちに、鳥の鳴き声や青空遠くに映える浅間山の風景、カラッとした空気やじりじりと熱い中で緑をかき分けて落ちてくる太陽の光など、本当にその場にいるような感覚になることができる、圧倒的な描写力。 登場人物それぞれが、それぞれのリズムを持って進むため、一気に読み進めるというよりかは実家の祖父母の家に帰省するような気持ちで、ふっと

          読書感想【火山のふもとで】

          感想【陽だまりColors】

           読もう読もうと思いながらもやや時間が空いてしまいましたが6作品目を読みました。  「いじめ」っていうテーマってめちゃめちゃ難しいですよね。安易に触っちゃいけないような気しかしないテーマで、自分はこのテーマで作品を書くことは無いと思います。  単純に書ける気がしないです。想像ができない。  想像できないって言うのは被害者の気持ちはもちろん、中途半端にわかったような気になることすらできないし、何て言えばいいんでしょうね。そんなわかったようなフリして適当に表面だけなぞって良い

          感想【陽だまりColors】

          感想【ブルーイヤホンとホワイトヘッドフォン】

          作品タイトルに惹かれて読んでみましたが。 正直に言いますと、僕には合いませんでした! ごめんなさい!!! 一番初めのお話をいくつかと、最新更新のお話をいくつか読ませていただきましたが、ちょっと僕には合いませんでした。 率直な感想としては読んでるこっちが恥ずかしくなるような、何と言えばいいんでしょうか。。。 自分自身が中学生の頃に書いてたような物語を思い出させてくるような文体、ストーリー、会話等々が原因と思われます。。。 特にキャラクター同士の会話にそれが顕著に出ている

          感想【ブルーイヤホンとホワイトヘッドフォン】

          感想【オムニバス短篇集】

          いきなりシャロンですからね。そりゃテンションは上がりました。 個人的にはtmgeよりもROSSOの方が好きなところはあります。 歌詞を題材に物語を書きたいというのは常日頃から思ってて、物書きであればだれもが思うことでは無いでしょうか? 実際にアーティストのスネオヘアーが執筆している「カナシミ」はめっちゃお勧めです。 今回は短編集を読ませていただきました。 個人的には好みでした。とても。 これも個人の見解ですけど、物語って独りの時に良いものが生まれると思うんですよね。良

          感想【オムニバス短篇集】

          感想【イロガミ】

          今の時代にあまり見ることの無くなった色紙をテーマにしたお話。 見ることが無くなったのは単純に年を取ったからかもしれないけれど。 ファンタジー・絵本、というくくりで読み進めていった方が違和感なく読み進めることができると思います。 初めは あきらくん大人び過ぎてない?何歳?(笑) って思ったり、 カラーペーパーという単語の時点で「折り紙をなんで折らないんだろう?」とか思ってしまったり、 若干イメージしづらいところもあったかなと。 (想像力の欠如ですね。すみません。) ただ玩

          感想【イロガミ】

          読書感想【コンビニ人間】

           読んですぐ思った感想としてはなかなかエゲツないというモノでした。  何と言えば良いのだろうか、このもやもやとする感じ。    恐らく自分はやや「こちら側」の人間だろうと思っている。そう信じたいところがあるため、もしかするとこちら側では無いかも知れない。ただ、間違いなく「こちら側」でない人間の気持ちもわかるし、自分はどちらの経験もある人間だと思っている。  恐らく、人間を「こちら側」とか「あちら側」とかそういうような事を誰かが言い出したわけでもなく、ぼんやりと構成されてい

          読書感想【コンビニ人間】

          感想【属性は何を選択すればお嫁さんにしてくれますか?】

          誰かの作品の感想を書こうと思いながら本を読むことなんて、昔の読書感想文以来なので、改めて意識をしながら読むと自分が何をもって物語の好き嫌いを判断しているかを省みる良い経験をさせてもらっている。  物語の「評価」ではなくて、「好き嫌い」であるところを地味であるが強調したい。物語に「評価」をしてしまうと、それはそのような作品であると、他の人に変な誤解を与えてしまうと思っている。小説の帯に書いてある著名人の評価に引っ張られて本を買う、というような。それが、「好き嫌い」という所謂「好

          感想【属性は何を選択すればお嫁さんにしてくれますか?】

          感想【Evil Revenger 復讐の女魔導士 ─兄妹はすれ違い、憎み合い、やがて殺し合う─】

           Twitterで応募したところ、100を超える数のRTがあったため、片っ端から読んで感想を書いていくことにしました。  初めの作品の感想を書く前になんとなくお勧めしていただく作品のタイトルを見て思った事としては、ザ・ライトノベルというようなタイトルの作品と内容の物がめちゃめちゃ多いなってことです。  ザ・ライトノベルといっても、自分が読んだことあるラノベは「とらドラ!」とか「狼と香辛料」とか「紅」とか、だけなんですが(歳がばれますね)いわゆる似たようなタイトルが多いなと

          感想【Evil Revenger 復讐の女魔導士 ─兄妹はすれ違い、憎み合い、やがて殺し合う─】

          読書感想【跡を消す:特殊清掃専門会社デッドモーニング】

          【生きることの意味を真摯なまなざしで描き出す感動作!】  上記は帯文から。  第7回ポプラ社小説新人賞受賞作ということで普段はそういった「賞」を受賞したから読む、といったことはしないのだけれど、物語を書くようになってから初めてそういう目で作品を読んでみた。  孤立死や自殺などのわけありの亡くなり方をした人たちの部屋を片付ける特殊清掃専門の会社の手伝いを始めた主人公が、実際に死の跡の現場に立ち会いながら、「死」とは何か?について考えていく物語。  部屋の描写がリアル?と

          読書感想【跡を消す:特殊清掃専門会社デッドモーニング】

          読書感想【差別と教育と私】

           まず、そもそも「同和問題」「部落問題」とは何のことなのか、恥ずかしながら私は知らなかった。  本書でも最後の方に記されてくるが、時代の流れ・変化に伴って、こういった事を後世に繋いでいく教育と言うモノは、限られた教職者が個別で引き継いでいくものとなってしまっているのだろうか。  私が初めて「同和」という単語を聞いたのは社会人になってから、社内で行われた「人権研修」であった。その時に上司の指示の下、10名ほどの課のメンバーでいわゆる「差別」という問題を話し合ったのであった

          読書感想【差別と教育と私】

          読書感想【塩狩峠】

          【愛と信仰に貫かれた生涯を描き、人間存在の意味を問う長編小説】 ◆信仰について  まず、僕自身は「信仰」と言うモノに対しての深い思い入れは全くと言っていいほど無い。「神を信じるか?」と言われたら、「多分、神様は存在すると思う」と答えるだろう。個人によっては大分センシティブな問題であると思っているし、気安く神様はいるとかいないとか、そういった話をする気は毛頭ない。ただそれは何故かと言われると、この世の中に神様の存在を心の底から信じている人たちがいることは事実で、その人たち

          読書感想【塩狩峠】