【FC琉球】J2 第5節 VS モンテディオ山形

連勝街道をひた走る琉球。
今節はJ2最北端のチームとの対戦。沖縄との気温差は20度!
大アウェイ戦に臨みました。

スタメン

琉球:前節徳島戦とメンバーは一緒だが富所と上門ポジションを入れ替えた。タメを作れる富所を左に配置する事でポゼッションのプレス回避地点を増やした。これは前節の反省(風間、上里を徹底マークされると機能不全に陥る病)を踏まえての変更。露呈した弱点を、システムは変えずに選手の配置で対応するプランB。

山形:こちらも前節の大宮戦と同じメンバー。3-4-2-1


前半

最初にチャンスをつくったのはホームの山形。
風上のアドバンテージを活かし、琉球DFの裏へシンプルに蹴り込みバイアーノを走らせる。フィジカルで勝るブラジル人は琉球DF岡崎とのバトルを制していく。

出鼻をくじかれた琉球であったが、ポゼッションを高める事で試合を持ち直す。戦前の予想では、徳島がしてきた様に、当然山形も琉球のボランチを徹底マークする事を想定していた。が、山形の守備時のプライオリティはブロック形成で有り、守備の開始地点はミドルゾーンだった。
*守備スタイルとしては2節に戦った柏に近い

後方にスペースと時間を得た琉球はいつも通り上里と風間にボールを集める。

左に配置した富所を使わずとも十分ボールが全進できる琉球は前半32分に富所をトップ下、上門を左に入れ替える。しかし富所のトップ下が効果的だったかは微妙。やはり中川と比べるとダイナミズムは劣る。これだけボールを持てれば和田を入れた2トップの展開もみたかったが、樋口監督には2トップの選択肢は無いようだ。トップ下の人選はしばらくトライが続きそう。

数回危険なシーンを作り出した戦術「バイアーノ」へは上里&風間がプレスバックで対応。時間の経過と共に対策も進む。前半を0-0で折り返す。


後半

前半同様ボールを持つ琉球と前線に放り込む山形の構図は変わらず。
バイアーノとのプロレスにも慣れてきた琉球CB。

山形は右WB三鬼のクロスから決定機を2度作るも得点には至らない。
この試合の山形、ずっと右からの攻撃が主で左から攻めたのは記憶にない。

怪しい判定から先制された山形は大槻を投入して2トップに変更する。
狙いは前線にターゲットを増やすという点と、CB岡崎がボール保持時にプレスに行くタスクを与えられていた。

対人には強さを見せる岡崎だが、足元は微妙だ。毎試合数回はネガティブトランジションの起点になってしまう。かつ利き足が右という点も相手にしては狙いやすい。

試合から話が逸れるが、理想を言えば左CBには左利きのプレーヤーがベター。
左利きだと大きなサイドチェンジをする際に体を開かずに蹴れるから相手に読まれにくい。これが右足でサイドチェンジをする場合、ボールを右足側に置いて身体は中央に開かざるを得ないから敵に対応されてしまいボールが逆サイドに届く頃には相手もかなり寄せる事が出来る。「逆サイドに蹴るぞ」と事前に相手に伝えて蹴るに等しい。

一方右CBの増谷だが、右足でボールを持った際に常に体は相手ゴールを正対してプレーできるので、中央に出すぞと相手を集めておいて逆サイドに一発で展開できる。徳元にバンバンサイドチェンジを出来るのにもこういう理由がある。

試合に戻る。
山形の岡崎へのプレスはある程度はまっていた。もっと早い段階からやられていれば嫌だった。岡崎のところは今後も狙われそう。
リードされて重心が前になる山形。その裏のスペースを突いて上門が決定機を迎えるも力無いシュートはキーパー正面。試合を終わらす機会を逃す。

その後追いつかれて試合は1-1のドロー。連勝は4で止まった。

雑感

レフェリングにフラストレーションを覚えたサポーターは多いと思う。
PKのシーンは微妙だったが山形の選手がすぐに頭を抱えていたので主審の判定を支持する。PKやり直しについては流石に同情するが。
増谷のあのプレーだってファウルでは無い様に見えた。
お互いに勝ち点2を失った印象は残る試合だったが、アウェイで勝ち点1は悪くないし、栄養価の高い試合内容だったので満足。手応え十分だ。

あと、この試合の解説者はベストでした。
こういう解説が聞ける山形サポーターはうらやましい。

次節から3試合は中3日が続く大事な連戦である。
今回の試合で4枚を記録した警告には注意したい。スタメン固定を採用しているチームにはたった1名の出場停止さえ重く影響しかねない。特にマイフェイバリットの田中恵太が田中恵太らしさ全開なのでそろそろ出場停止を覚悟しないといけない。

次節はホームでレノファ山口との試合。
いつだったか3点リードをひっくり返されて負けた記憶が色濃く残っている。負けが越して下位に沈んでいるが魅力的なサッカーする相手だ。
得意なホームで借りを返したい。


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