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副業ハコスタッフのつぶやき

僕はサラリーマンの傍ら、副業としてあるライブ会場のスタッフをやっています。

そこで思ったことを書いていこうと思いますが、内容は昔からずっと思っていたことを今の目線で分析した内容となっています。

よかったら見ていってください。



これはタブーか?女性シンガーイベントあるあるはなぜ起こるのか


昔から僕の中でどうしても苦手なものがあり、それは女性のアーティストさんが中高年の男性たちを対象に、イベントをやってグッズを販売して…というモデルケースが確立された内容のイベントに立ち会うことです。まぁ、仕事なんでやるんですけど。

なぜ昔から、という書き方をするかと言うと、いわゆる街角コンサート的なイベントに、裏方としても、演者としても、数多く携わって来たからです。

なぜそれが起こるのか、自分なりに考えてみました。

見てきたシーンの時代背景問題

私の年齢は30代中盤ですが、この現象が起こるイベントは多くの場合、演者さん本人が私と同じか、あるいはその前後の近い世代の人たちに起こりがちだと思います。

考えてみると私たちの世代は、ゆずや19といったストリートからのデビューという、夢をつかむサクセスストーリー的な表舞台への出現によって周知されたアーティストさんが沢山いる時代でした。

その後、少し世代が離れて、YUIさんらをはじめとした、当時の若い女性の表現者が多く現れ、女性表現者の憧れやモデルケースとして、我々の中でも認知されたと思います。

さらにビジネスモデルとして、AKB48のような直接交流をし、自らの人気と認知を集めるような取り組みも、具体的な動きとして多くの人が取り入れるようになりました。

このように、自らの活動を始めた時に影響を受けた手法や戦略が、そのまま個々に継承され、今日に至ると考えています。

ガラパゴス化してしまったイベントモデル

前述したようなパターンが確立すると、なかなか新しいものを受け入れる 余力がなくなってしまうとも思っています。

世代の話をした理由としては、逆に今若いアーティストさんが活動をする時、 当然今のメディアシーンに出ているようなアーティストの動き方をモデルとしていると考えられ、具体的には積極的なSNSの利用や配信コンテンツの充実など、当時が誰かが引っ張ってくれるという『待ちの思考』から、今は全て自分でプロデュースをしていくというような『攻めの思考』に変わっているような気がします。

従前のキャリアの長いアーティストさんが攻めていないと言っているわけではありませんが、ここで問題なのはそのキャリアの長いアーティストさんの 客層が、その攻めに対応できていない場合があるということです。

キャリアの長いアーティストのお客さんの世代も当然年々上がっていくわけで、そうするとCDなどのグッズ、いわゆるフィジカル面の販売によって直接的に自分の活動を資産に還元することができますし、ファンの方々から見ても接点が非常に分かりやすいと言えます。

なので、従前のモデルが現状でサイクルしている以上、新しい活動に移行するメリットをそこまで感じないのでしょうし、むしろマネタイズに時間がかかるなど、変更はデメリットと捉えている方も多いのではないでしょうか。

人によっては、新しいことをすると今までのお客さんが参加できないで離れていってしまう…という懸念を抱いている場合もあるようです。

外から見ると、やっぱり異質。小マーケットをひたすら掘り下げる

キャリアが長くなってくると、制約もそれなりに出てきます。具体的に考えられるものとしては、ファンの固定化です。

これはとても好意的に捉えるべきということではあるのですが、一方で、一見さんお断りになってしまう環境を作ってしまう要因とも言えます。

実際に自分の経験の中であったこととして、ある日の街角コンサートに携わっていた時、女性アーティストのステージに群がるカメラを持ったおじさんたちにある種異質なものを感じたのか、一般の通行人の方が奇異の目でステージを眺めて通り過ぎて行ったということが大変印象的でした。

ファンの人に問題は1つもありません。熱心に応援しているがゆえの行動です。しかし時にそれが仇となり、新しいファンとなりうる人たちを受け入れられる状況ではなくなってしまう場合があるということです。またそのような商圏が出来上がってしまった場合、その自分の商圏を前提にしたアプローチをし続けなければなりません。新しいイベントを打ったり、新しいCDを作ったり、新しいサービスを作ったりということです。飽きられてはいけないし、マネタイズ出来る分母が小さいので、消費のサイクルが大変早くなってしまうのです。

中には純粋な気持ちで応援をしているファンの方もいらっしゃると思いますが、根底にはこの『駆け引き』を無視できない状況は、絶対的に存在すると思います。

アイドル的売り方の限界

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