副業ハコスタッフのつぶやき②(差し入れ編)

こんにちは。

僕は会社員の傍ら、週末はライブハウスのスタッフをやっています。

そんな中で感じたことをつらつらと綴っていく会です。


ありがた迷惑の代表選手

今回着目したのは、お客さんから演者さんに対する『差し入れ』についてです。

もしもこれを読んでいらっしゃる方の中で、インディーズ・アマチュアのミュージシャンを応援する際に差し入れをしたことがある方、あるいは考えている方は、あくまでひとつの見方ですが、実際に渡した差し入れがどんな風に思われているのかを書いていこうと思います。

先に結論を言うと、『差し入れは決して優しくない』ということは書いておきましょう。

なお、この記事を書こうと思う前にキングコングの西野さんが同じテーマで文章を書いているのを見たことがあり、本当に完全同意な内容でしたので、前段で少し触れさせて頂きます。

https://ameblo.jp/nishino-akihiro/entry-12480579959

それではどうぞ。


ライブの道中だって一苦労

ライブが行われるにあたり、当然のように演者には移動が発生します。

ある人はギターを背負い、譜面や衣装の入ったカバンを抱えて、ある人は機材や物販アイテムをパンパンに詰めたアタッシュケースを引いて、会場にやってきます。

ライブが始まるだいたい3時間前くらいには演者は会場入りします。リハーサルを行い、物販コーナーを作り、会場のスタッフと打ち合わせを行います。

お客さんが思っている以上に、演者の拘束時間は長いのです。

そしてクタクタになって一日の流れを終え、また沢山の備品を抱えて家に戻るわけです。

そんな時に『行きより帰りの方が荷物が多い』という状況は、演者にとって好ましい事でしょうか?ファンだファンだと言いながら、演者を困らせているだけではないでしょうか。

もちろん、演者にもゆとりがあって実際に受取りやすい日もあるとは思いますが、それでも同じことを考えているのはひとりだけではありませんし、何を差し入れするか迷うことより、まず真っ先に『負担になってしまうかもしれない』という考えが頭をよぎる事こそ、本当にその人の事を考えている事になるのではないでしょうか。

想像力を持っているか

自分の思いみたいなものを伝えるのは結構なんですが、例えばその結果、両手に持ちきれないくらいの紙袋を提げて満員電車に乗らざるを得ない、みたいな状態が容易に起こるわけですね。

ハコ付きのスタッフをやっていると、よくそういった差し入れを横流しして頂く事もあります。

食べられないもの、日持ちしないもの、持って帰れないもの、その様な状況を少し考えると、ちゃんと届く差し入れになるのではないでしょうか。

実際、演者さんから差し入れを『もらってください』と言われている瞬間は、此方としても結構心苦しいものです。まぁむしろ差し入れしている状況があるなら、物販をひとつでも多く買ってあげる方がよっぽど直接的にも思うのですが。…ファンの方はきっと顕示の目的もあると思いますので、それは言わないお約束ですかね。

ひいた差し入れBEST3

さて、ここからはスタッフをやっていて、傍目で見ていて思わずひいてしまった差し入れベスト3をご紹介します。

ちなみにこれをやるのは、圧倒的に女性演者に対して男性ファンが行うものです。キャバクラじゃないっての。

  • 第3位 生菓子

どこかの銘菓だか何だかで、いわゆるどこかの家に上がる際にごあいさつで持っていくような箱菓子です。なんか蒸した中に餡が入っていたみたいなやつです。

こういうものを持ってこられている方が来られる日に限って、かなり暑い日だったりするのです。しかも一人で食べる量ではないので、結果的に『もらってください』状態が発生します。

差し入れは、立派であればオッケーではないという典型です。

  • 第2位 花束

一見ロマンチックに見える花束も、人を選びますし質量的にはものすごく嵩張ります。また傷んでしまう恐れがあるので、運搬には注意が必要になります。

そんなデリケートなものなのでぞんざいに扱う事も出来ず、かといって手に持てば水こぼれ、鉢は重く、結局お店の花瓶にさされるみたいな状態を何度も拝見しています。

そもそも断りにくいものだし、もらって嬉しくないものでもない、だけどTPOがそれを許さず、結果的に親切の押し売りみたいになってしまう典型だと思います。

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