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【小説】メルクリウスの喚声 第二話

   Ⅱ 六芒星

 翌月中旬、竜也はZ出版編集部内にある談話室にいた。修正を加えた受賞作の原稿を高塩に提出するため、大阪から夜行バスに乗って、はるばる東京までやってきたのだ。
 原稿を郵送することもできたが、ここぞという勝負どころでは、竜也は東京に出向いて、編集者と面と向かって話をするようにしていた。そうすることによって、少しでも熱意を伝えなければいけない――と。
「拝見させていただきます」
 高塩は原稿を受け取った。
「お待ちのあいだ、こちらをお読みになっていてください」
 竜也には明日発売の『サンライズ』が差し出された。
 漫画サンライズ――Z出版が月二回発刊している、サラリーマン向け漫画雑誌である。その誌面で、漫画革命賞の結果が発表されており、原作部門のグランプリ受賞者として結城竜也の名が踊っていた。目をこすって、もう一度見た。
「現実だ」
 やっと人心地がついた。高塩はたばこを咥えながら、
「信用がないんだなァ」
 口尻で笑った。原稿から目を上げない。
「そういうわけでは――」
「まァ、結城さんには何度か苦い思いをさせちゃってますからね」
 竜也はこの高塩という男に信頼が置けなかった。竜也の原作を漫画化してくれたこともあったが、それは数えるほどで、大半は没にされた。彼自身の不手際や怠慢で、掲載作を決める編集会議の席上に作品を取り上げてもらえなかったことも、一度や二度ではない。
 他の出版社の編集者も大同小異である。編集者の気まぐれで傲慢な態度は生来のものなのか、職業によるものなのか、竜也には知る由もないが、彼らが新人作家の生殺与奪の権を握っていることは間違えようのない事実だ。
 しかし、いまとなれば彼らの仕打ちを笑い飛ばせる。
「OKです。良くなってますね」高塩は顔を上げた。「この原稿をもとに、作画担当の先生に描いていただくことになります。若干の内容変更はあるかもしれませんが」
「よろしくお願いします」
「では今日はこのへんで――」吸っていたたばこを灰皿に落とし、高塩はいった。「ご足労をおかけして、すみません。よろしければ、その雑誌は差し上げますよ」
 竜也は席を立たなかった。貰ったばかりのサンライズをテーブルの上に置き、立ち上がった高塩を見上げた。
「今後のことを、お聞きしたいんですけど」
「――そういえば、そうでしたか」
 高塩はたったいま思い出したように、話しはじめた。
「この作品をもとにして絵を描いてくれる先生は小町春夫さんっていう、他社でデビューされた新人の方なんですけどね。結城さんの原作に、絵も合ってると思いますよ。そちらとも打ち合わせは進んでますので、きっといい仕上がりになります」
 立ったまま、早口でまくしたてる。
「他に何かありますか」
「僕は読み切りだけじゃなく、連載も持てるようになるんでしょうか」
 一瞬、間があって、
「まあ……結城さんの頑張り次第ですかね」
 竜也は、適当にいなされるわけにはいかないと思い、
「次からは、連載用の話を書いてきてもいいですか」
「それはそれで見させてもらいますけど――いずれにせよ、まずは読み切りを載せて、読者の反応を見ることには変わりませんけどね」
 竜也は愕然とした。
「それじゃあ……いままでと同じですか」
「同じですね」高塩は間髪を入れずに答えた。「基本的に、いきなり連載が持てるのは、すでにファンがついてるような作家さんだけですよ」
 考えたらわかるだろう、とでもいうように、いい放った。
「――でも、今回受賞したことからもわかるように、結城さんの筆力は編集部一同が認めていますから、自信を持って今後も原作を書いてください。応援しています」
 彼の言葉には誠意のかけらも感じられなかった。恨めしげに見上げる竜也を、あきらかに煙たがっている。
 これ以上、粘っても得られるものはない。椅子から立ち上がり、無言でその場から去ろうとした。
「雑誌、要らないんですか?」
 高塩はテーブルの上を目で示した。
 竜也はサンライズを鷲掴みにすると、Z出版をあとにした。そして近くにあったコンビニのゴミ箱に雑誌を叩きこんだ。
(何が漫画革命賞だ……おまえらは詐欺師か!)
 受賞したからといって、状況は好転しないと思い知らされた。受賞前と同じように、持ち込み原稿の掲載をめぐって一喜一憂し続けなくてはならないようだ。成功するためには、編集者に踏みつけにされながら地道な努力を続けていく――その道しかないのか。
 これまでと同じようなことをくりかえしていて、はたして成功できるのだろうか。ギャンブルと同じで、今回掴んだツキを手放してしまえば、当分自分に運はめぐってこない気がする。このツキを持続させ、さらに上を目指すには、どうすればいいのか――。
 夜行バスで、関西にトンボ返りした。わざわざ東京まで行って得たものは「漫画革命賞グランプリ受賞」という実のない肩書きだけで、あとに続く仕事の依頼はゼロというありさまだった。
 車中では一睡もせず、『両性具有』のカードを見つめていた。
 男の顔と女の顔が、揃って竜也に向かって煽情的な眼差しを向けている。暗闇でもわかる。目線が合うと、竜也の意識はトリップをはじめる。これを眺めているあいだは現実を忘れられる。気づくと竜也は、この寓意画に癒しと安らぎを求めていた――。
 明朝、バスは大阪の梅田に到着して、竜也を降ろした。目は冴えきっている。宝塚にあるアパートには、すぐには帰る気になれなかった。
 私鉄の高架下にある古書街に行き、適当な店に入った。棚に並べられた本、積み上げられた本の背表紙を目で追う。
『金属変成の術』というタイトルの本を見つけて、手に取った。ぺらぺらとページを繰る。中に書かれてあるのは惑星や精霊の話、あとは意味不明な詩ばかりで、まったく頭に入ってこない。錬金術を語りながらも、その秘密から読む者を遠ざけているかのようだ。
 首藤と出会った日以来、竜也は何度か図書館や古本屋に行って、錬金術関連の本に目を通したことがあった。しかし、具体的な金の錬成法や、実際に金をつくった人が存在したのかどうかについては、どこにも記されていない。
「何か、お探しですか?」
 年老いた店主が帳場から出てきた。立ち読みをしている竜也を早く追い出したいのだろう。
「錬金術の本は、他にありますか」
「錬金術? うちには、あまり入ってきてませんなあ。あとは……これくらいですよ」
 店主が出してきたのは、鉱物学に関する本だった。期待できなかったが、手に取って目次を眺めた。
 すると、「錬金術は可能である」という見出しを見つけた。そのページを急いで開く。
 ――現在では、科学的な研究により、水銀を金に変えることが可能とされている。原子番号80の水銀と原子番号79の金は、陽子の数が一つ異なるだけだ。水銀に電子ビームを打ち込んで、ガンマ線を発生させ、陽子をはじき出すと、金に変えることができる。
 重さ一・三四トンの水銀に五十MeVのガンマ線を七十日間当てると、およそ七十四キログラムの金と副産物の百八十キログラムの白金ができる。ただし、ガンマ線をつくり出す電気代だけでも百五十億円も必要になるが――。
 竜也はため息をついた。
「それじゃあ、意味がないんだよ」
「……はい?」
 竜也は本を返して、店を出た。
 そのあとは北区に点在する三人打ちの雀荘をはしごして、打って廻った。こんな日でも麻雀の調子だけはよく、どの店でも金を稼いだ。
 ある雀荘の待ち合い席から、竜也は窓の外の景色を見ていた。夕陽が梅田のビルの群れを照らしている。じきに今日という一日も終わる。
(おれは一体、何をしているんだろう――)
 子どものころ、おまえには特別な何かがある――と母親にいわれて育てられてきた。竜也自身も、おれには何かができる――という根拠のない自信を持って生きていた。しかし、いままで何もなかった。学校で勉強が特別にできたわけでもないし、プロの漫画原作者にもなれない。
 携帯が振動していることに気づいた。画面を見ると、
『竜也さん、返事ないけど……もう東京から戻ってる? 私は授業が終わったから帰るね』
 容子からのメールだ。今朝から何通にもわたって竜也の様子をうかがうメールが届いていた。
 一瞬、面倒な気持ちになった。すぐに帰る――と返信しかけて、思いとどまった。
(そうか、容子はもう帰ったのか)
 従業員が近寄ってきて、欠員の出た卓に案内してくれようとした。竜也は急用ができたといって立ち上がり、雀荘を出た。

 総和大学に着いたときにはインディゴブルーの空になっていた。文学部校舎の六階もフロア全体が闇の中に沈んでいた。竜也はエレベーターホールを抜けて、暗闇を進んでいく。
 心臓が早鐘を打つ。視線の先に、光が漏れている部屋があった。最奥の扉をノックする。
「結城です――」
 ドアが開く。
「いらっしゃい」
 首藤は驚きもせず、当然のように竜也を迎え入れた。
 相変わらず天井には、両性具有の天使たちが舞い踊っていた。室内には電子音が流れている。メロディを紡いでいるわけではなく、テレビゲームで敵を倒すときに流れる音に似ている。
「――不思議な曲ですね」
「気に入っていただけましたか」
「すみません、いきなり訪ねてしまって」
「いえ、わかっていました」
「わかっていた――?」
「寓意画が、貴方がやってくることを知らせてくれました」
 天井に描かれた寓意画を、竜也は見上げた。
「貴方の持っている寓意画と共鳴するのです。一つの環、完全なる〝一個〟を成すときが近いと彼らは伝えています――」
 戦慄した。
(おれが、このカードを盗ったことに気づいている……)
 ポケットを手で押さえた。
「気づくも何も、それは貴方に差し上げたのですよ」
「な、なぜ……」
 心を透視しているかのように話す首藤に、竜也は自分自身を見失いそうになった。
「何も不思議はありません。一人の人間が海の彼方の声を聞くことも、ヨーロッパにいる人間がオリエントに住んでいる人の寝顔を見ることも、錬金術の世界では可能です」
「テレパシーですか……?」
「より高度な術を会得した人物も、錬金術の世界では数多く存在します――。中世から現在に至るまで出没報告のある、不老不死のサン・ジェルマン伯爵――。錬金術的侏儒ホムンクルスを生成した天才医師パラケルスス――。ティアナのアポロニウスの霊を召喚したエリファス・レヴィ――」
 さらに首藤は言葉を継いで、
「錬金術の発展に貢献した薔薇十字団の始祖ローゼンクロイツは、瞬間移動や精霊交信、予知予言などを行ないました。いえ――彼の場合は予知予言とはいわないのかもしれない。彼も若いころは無知な旅人にすぎませんでした。しかし、錬金術を学び、この世の原理原則を掌握したのです。つまり、予知でも予測でもなく、識ったのです」
 首藤もすべてを識っているのだろうか――竜也の運命の帰趨さえも。
「お掛けください」首藤がソファを勧める。「今日は貴方のほうから、お話があるのでしょ」
 竜也は坐らなかった。というより、足がすくんで動けない。研究室に入ってから、なぜか頭の奥が、じぃーんと音を立てている。はじめての体験だった。脳細胞は痺れたりするのだろうか。
「黄金をつくれた人は……いるんですか」
「些末なことです。錬金術の真の目的は〝メルクリウス〟を呼び起こすことにあります」
「メルクリウス……?」
 その言葉は、本の中でも見かけたような気がする。
「あらゆる矛盾と対極を和解させられる、聖なる存在です」
「矛盾、対極を……和解……」
「神はすべてを創造しましたが、すべてを引き裂きもしました」
 それを聞いた瞬間、知覚した。天井を振り仰ぐ。男女という矛盾、対極が結合された両性具有の天使たちが、竜也を見下ろしている。この絵はメルクリウスを象徴していたのだ。
「メルクリウスを手に入れれば――僕も、あるべき姿になれるんですね。他の何ものにも左右されない、自分の本来あるべき姿に――」
「そのとおりです。我々は、あらゆる矛盾と対極に苛まれながら、この世を生きています。人は皆、メルクリウスを探す旅をしているのです。しかし、誰もがメルクリウスを見つけられないままに死に至ります――哀れなものです」
 竜也は感動に打ち震えた。崩れ落ちるようにして、床に膝をついた。
「教授――教えてください。メルクリウスはどこに――どうすれば手に入るのですか!?」
 ついには両手をつき、額まで床にこすりつけた。
「手に入るものではありません。メルクリウスは――」
 土下座を続けて、次の言葉を待った。
「体内に宿し、共存していくべき存在なのです」
 突如、部屋の中が暗くなった。
「えっ――?」
 反射的に竜也は顔を上げようとしたが、できなかった。軀が土下座の状態で固定されてしまっている。
 竜也の目の前は、床のはずだった。だが視界の先に、ピカッと青白い光が灯った。見るみるうちに一つ、また一つと、小さな光が無数に現れる。
 上下左右、四方八方、どこを見廻しても同じ景色だった。気づくと竜也は土下座の姿勢から解放されていた。
「なんだ、これは……」
 軀がふわふわと浮いている。地に足がついていないようだ。どちらが天井で、どちらが床なのか、判断がつかない。壁にぶつかると思った瞬間、突き抜けていた。
(……おれはさっきまで、教授の研究室にいたんじゃなかったのか……)
 青い地球を目の下に見ている。
(ここは神の領域なのか……)
 広大無辺の宇宙空間に包まれていた。
「教授、これはなんですか……夢ですか」
 自分の発する声が、自分のものではないみたいだった。恐怖は感じなかった。本当に夢の中にいるような感覚で、首藤の姿が間近に浮かんで見えた。
 首藤に近づこうとした。そのとき、眼前に一条の光線が差しこんだ。
「わっ」
 驚いて飛びのいた。その光線は、竜也と首藤のあいだの足許に、一個のサークルを描きだした。魔方陣のようだ。円の中心には、二つの正三角形を逆さに組みあわせた図形が浮かび上がっている。
「六芒星……」
 首藤の胸元で煌めいている六芒星のペンダントを思い出した。この図形には、どんな魔術が隠されているのだろう。錬金術と、どこで繋がるのか――。
「古代よりメルクリウスを意味する、神聖なるシンボルなのです」
 またもや首藤が、竜也の思惑を先読みしていった。彼の声はエコーがかかったように広がりを持って、耳に届き、鼓膜を振動させる。
「なぜ、六芒星がメルクリウスを意味してるんですか」
「片方の三角形が大宇宙、もう片方の三角形が小宇宙を示しているのです」
「大宇宙? 小宇宙?」
「かつて一体だった両性が分離したという事実は、宇宙にも当てはまる――。無限に広がり続ける、永遠なる宇宙空間――これを大宇宙と呼びますが、対する小宇宙とは、我々人間のことです」
「人間も宇宙……」
「子宮の研究は、同時に世界発生の学問でもある。自然が創り出したものを完全なる一個に仕上げること――それが錬金術です」
 首藤がゆっくりと宇宙空間を歩きはじめた。魔方陣に足を踏み入れ、両手を複雑なかたちで組みあわせて、目を閉じた。

Verum, sine mendacio, certum, et verissimum:
《これは真実だ。一つの虚言なく、すべてが信ずるに値する》

 竜也には理解できない言語で、彼が唱えはじめた。
「教授……?」

Quod est inferius est sicut quod est superius,
et quod est superius est sicut quod est inferius,
《上なるものは下なるもののごとし、
下なるものは上なるもののごとし》

 首藤の立つ魔方陣に、竜也は自分も入りこもうとする。が、つまずいてしまい、倒れてしまった。

ad perpetranda miracula rei unius.
Et sicut res omnes fuerunt ab uno,
meditatione unius,
《かくて〝一なるもの〟の奇跡が起こった。
〝一なるもの〟の力を得て、
〝一なるもの〟から万物が生じたごとく――》

 竜也は軀を翻して、仰向けになって首藤を見上げた。彼が唱えている呪文のようなものに意識を傾けてみた。
 ただでさえ痺れている頭が、靄がかかったようにくらくらとしてきた。意味はまったくわからないのに、錬金術――メルクリウスの核心に迫ることを説かれている気がする。

sic omnes res natae ab hac una re, adaptatione.
《万物は〝一なるもの〟が手を加え、工夫を凝らして創造された》

 起き上がろうとしたが、全身から力が抜けて、動けなくなっていた。首藤がようやく目を開けて、足許に仰向けで転がっている竜也を見下ろした。
「教えてください……メルクリウスは、どこにいるんですか」
 六芒星にからめとられながらも、竜也は何かに憑かれたように問い続ける。
「いまから見せてあげよう」
 突然、首藤が服を脱ぎはじめた。六芒星のペンダント以外には一糸まとわぬ姿になった。魔方陣の発光で下から照らされて、首藤の全貌が明らかになる。
 彼の肉体の造形美に息を呑んだ。細身ではあるが、バランスの取れた、しなやかな軀つきをしている。胸部には少年によく見られる清浄な艶かしさが満ちていて、否応なく惹きつけられる。
「教授はおいくつなんですか」
 竜也は思わず訊いた。
「年齢などありませんよ」
 首藤は当然のように答える。
 そういい切ってしまうのもうなずけてしまうほど、若々しく、欠点のない肉体だった。
 竜也の視線は、おのずと首藤の無毛の股間に集中する。
「――貴方が求めているものが、ここにあります」
 金縛りにあっている竜也の顔の上を、首藤がまたぐ。
 目を見張った。
 両性具有――。
 異様な光景に目を奪われているうちに、竜也の衣服は剥ぎ取られた。
 儀式は進行していった。
 どれくらいの時間が経っただろう。
 首藤が竜也の顔を上から覗きこむ。
「まだですよ。真の融合を果たさなければ――」
 首藤は自身の下半身と竜也の下半身を合わせた。
 火柱の向こうにある、裂け目に吸いこまれていく。
 星々の輝く広大な宇宙の中心で、二人は一つになった。
「教授……メルクリウスはどこに……。あっ!」
 目の前の光景に、驚きの声を上げた。
 上にいる首藤の背後に、両性具有の天使たちが舞い踊っていた。彼らはもはや単なる絵ではなかった。まばゆいばかりの光を放ちながら、首藤の周りを楽しそうに飛び交い、やがて首藤の軀に溶けこんでいった。天使たちと一体化した首藤の軀が、黄金色に輝く。
「我々のあいだに、メルクリウスが召喚されています」
 首藤は運動をやめずに説いた。
「創造行為の原点である〝性交〟によってメルクリウスは呼び起こされるのです。宇宙を結合させるために――」
 終焉は近かった。思わず、首藤の腰を手で掴んだ。
「……っ!」
 声にならないような呻きを聞いた。それまで冷静さを失わなかった首藤が、竜也の胴を両手で掴み返した。鋭い爪が身にめりこんでくる。
 彼の顔を覗くと、鋭い目つきで竜也を睨んでいた。
 竜也の軀は震えた。
 気を失った。

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