『ボクとオレのジグザグライフ 中学校編』企画書

思春期現在進行形!中学校を舞台に、現実のボクと、理想のオレが繰り広げるジグザグストーリー。

中学3年の日比野まさよしは、冴えない自分をイケてないとさげすんでいた。ある日、いじめられていた親友をかばったまさよしの正義感が、いじめグループの反感を買い標的となってしまった。逃れるように学校から遠ざかり、不登校。自分の部屋に引きこもり、勉強も手につかず全てに無気力な日々、心配する両親にも事実を打ち明けられずにいた。そんな思春期、隠してたお宝(エロ本)で自分を慰める日課は欠かさずに机の最下段の引き出しを開ける。お宝はプラモの空箱の中に厳重に隠されている。箱を開けるとそこにはリカちゃん人形のスケールの足がちらりと見えた。一旦箱を閉め、目をつぶるボク。『エロ本が人形になった?スケベな夢見てるんだな。続きを見なくちゃ!』思春期らしい全開妄想に期待し、蓋を全開するとそこには自分にそっくりな小人が眠っていた。次の瞬間、目覚めて箱から出てきた小人は、実寸大の姿まで急拡大した。それはまさよしと全く同一、もう一人の自分の出現だった。理解が追い付かない戸惑うボクが『誰だ?キミは?』と尋ねると、さっきまで小人だったまさよしは『誰だチミは?ってか?オレはお前だ。』往年のギャグを交えながら返答し、錯乱中のボクに説明する。『現実のまさよしは冴えないお前だ。オレはお前の理想像であり、それを具現化した姿だ。見た目は全く同じだが、唯一お前と全く違う性質がある。オレは常に超ポジティブだ。』朝になり、登校前の準備を慌ただしく始めるオレ。嬉しさ半分、急な心変わりに心配する両親を横目にオレはバタバタと家を出る。学校に到着し教室に入るなり、久しぶりに登校してきたまさよしを親友たちは迎え入れる。間髪入れずまさよしに対するいじめが再開された。いじめの主犯格、碇から消しゴムを投げつけられ拾うように命じられる。『挨拶がねえな』とふてぶてしい態度に、怒ったまさよしは『おはよう!』と頭突きをぶちかます。KOされた碇の取り巻きたちがまさよしに攻寄るが、まさよしの威圧感に圧倒される。そこに新人教師のクラス担任、新垣が登場。彼は以前からまさよしへのいじめに気づいていたが見て見ぬふりをしていた。学校生活を満喫したオレは、帰宅してボクに伝える『オレは中二日休まないと活動できないから、明日はお前が登校する番だ。』嫌がるボクにオレが伝える『明日は川合さんと一緒に日直担当だからな。』川合さんに恋心抱くボクは、次の日登校することに。

※限られた文字数と文章表現のみでこの企画書を読むにあたり、主人公まさよしを称する『ボク』と『オレ』の表現が混乱する状況があります。『ボク=冴えない現実のまさよし』『オレ=非凡な理想のまさよし』と解釈して読み進めてください。2話以降のストーリー:憧れの川合さんと一緒に日直を担当する好機に登校したまさよしは、久しぶりの親友らとのコミュニケーションと、川合さんとの日直を緊張しながらも満喫していた。その日の放課後、川合さんに呼び止められる。愛の告白か⁉と中学生あるあるの自分にだけ都合のいい展開を期待していると、横やりが入る。昨日オレが頭突きした碇と不良グループから呼び出されてしまう。校舎裏に連れていかれ、袋叩きかとイヤな展開にボクが勇気を振り絞り言い放つ。『自称イケてるキミたち全員で、イケてないボクを袋叩きかい?もしかしてタイマンならボクに負けると思ってんじゃないのか?』挑発された不良グループは一人ずつまさよしとタイマンすることに。実は、オレとボクはこの展開を想定していたのだ。碇に頭突きしたから、報復に来るかもしれない。その時はタイマンに持ち込んで一人ずつ相手すること。まさよしの体格は中の上くらいだから簡単に負けることはない。不良グループに属しているだけで、ケンカに不慣れな連中をオレは見抜いていたのだ。ボクまさよしは取り巻き数人をタイマンでKOし、碇とタイマンすることになる。二人は揉み合いまさよしが昨日と同じ決め手の頭突きで決着をつける目前に、『何をやってる!』体育教師の力武の登場で仲裁が入り、その場を逃げる不良グループと、傷つき座り込むまさよし。教師の助けを要請したのは、川合さんであった。遅れて登場した川合さんと、担任教師の新垣。まさよしと新垣は、傷の手当てをするために保健室に向かう。まさよしを心配し同行しようとする川合さんに、夜遅くなる前に帰宅するよう新垣に促す。なおも心配する川合さんにまさよしは『こんなケンカどうってことないから。心配しないで。明日も学校来るから。明日の放課後、話聞かせてよ。』と前向きな発言をする。ストーカー編(概略)川合さんがまさよしに明かしたのは愛の告白ではなく、ストーカー被害の相談だった。使い古しのシューズが新品のシューズにすり替えられる被害に、ボクとオレが連携しながらストーカーの犯人像を絞っていくと、体育教師の力武であった。すり替えられるシューズにピン式の防犯ブザーを仕込みトラップにかかる力武。ブザーのサイレンをきっかけに現場に向かうまさよしの正面には現場から逃げてくる力武。『先生、サイレンの鳴る場所から逆方向に向かって走るのっておかしくないですか?教師ならば、サイレンの鳴るほうに向かうのが筋でしょ?』逃げる力武を背負い投げるまさよし(オレ)。新垣の協力もあり力武はお縄となり学園を去ることになった。そして、川合さんに平穏が訪れまさよしへの気持ちが芽生える。→柔道部助っ人編(概略)力武を背負い投げしたまさよしの噂が広がり、まさよしは柔道部の助っ人で柔道の団体戦に出ることに、実際に試合するのはボクのほうのまさよし。善戦するも快勝を続けられない挫折の展開。→中間試験編→体育大会編→恋愛編→受験勉強編→卒業編と続く大まかな構想。中学校生活に関連する面白そうな旬の題材があればそれで○○編はいくらでも作ることは可能。続編で高校編や、大学編みたいに島耕作のようなシリーズ化にも展開可能。コンセプト:『冴えない自分(ボク)が理想の自分(オレ)になるための努力。』この理念は、思春期が芽生える中学生から、高校、大学、就職して一般的な大人の社会生活に組み込まれる大多数の人たち。それに該当せずとも、社会生活を送る全ての人たちに当てはまる自分をポジティブにする強い動機です。この理念を、主人公の平凡な中学生まさよしに当てはめ多くの読者に届きやすい作品づくりを念頭に、まさよしと同年代の中学生の読者層にはバイブル的な作品。中学生より上の読者層にはそれぞれの過去の自分アルバムを開くような、感情移入しやすい作品を目指しています。思春期は中学生頃から一般的に強く芽生え、自我意識やモラトリアムのような言葉で説明されても、結局は言葉では説明・納得できない繊細な時期。初めて自分というアイデンティティと対峙する時期に当てはまり、アンバランスな自分を乗り越えて少しずつ成長する重要な時期。それに加え、現在ではテクノロジーやサービスが発達し、情報や物質的な欲求はスマホで簡単に手に入り、人間関係を構築するコミュニケーションもそれで簡単に済ませる時代。揺れ動く不安定な思春期の中学生頃が初めてスマホを手にする年代という情報もあり、複雑な事情が重なる現代社会の課題もある実情。この作品は終わりまでの細かいストーリー構想や、伏線回収などは重要ではなく、現実と理想のまさよしのそれぞれの人間像を細かに設定しておくことに重きを置いてます。例えば、いじめられるきっかけとなってしまったが、友達をかばう優しさや、正義感と勇気を振り絞る芯の強さ。自分の正義感や価値観をも疑うような優柔不断なところも併せ持ち、また、それが理由で自分をさげすんでしまう弱さ。モヤモヤが溜まってきたら…エロも人並みに興味がある。好きな人がいても自分からアプローチできるような勇気はないし、今まで異性と付き合った経験などない。容姿は中の中、体格は中の上、勉強は中の下、親は公務員とパート勤めで、2つ年上の姉は県立の普通校に通う。今までの人生で大きな挑戦もなく、成功、挫折もないし、精神的に酷く傷ついた経験もない。のんきに生きていた15年、気づけば中学3年生になり受験を控え、初めての人生の岐路に立ち、大きなハードルを乗り越えるための高い自分の理想像があるも憧れるだけでうまく行動に起こせない。これだけならば、まさよしは面白みのない主人公設定。これに理想のもう一人のまさよしを登場させることで起伏に富んだストーリーに発展させます。理想的で最強過ぎるまさよしが独り歩きしてもつまらないので、理想のまさよしににウルトラマンのカラータイマー的に行動制限を与えるます。丸一日行動すると、小人モードに戻りプラモの空箱の中で丸二日休養しないと次に大きくなって行動できない。二人のまさよしが同時に大きいままで活動できる制限は2時間で、どちらかが小人モードでいる必要が基本的条件。よって、理想のまさよしが活動中は、現実のまさよしも小人モードになる。ジグザグ交互に現実と理想のまさよしが登場し織りなす日常に中学校生活のイベントを盛り込む。挫折と成功を重ねながら、冴えない現実のまさよしが少しずつ理想のまさよしになるために成長していくストーリーは、ドキドキハラハラの展開もポップに表現し、読後感が爽快なヒューマンコメディーです。

#週刊少年マガジン原作大賞

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