ナヤデプスでMOレガシーリーグ15-0した俺が調子に乗ってデッキガイドを書いてみた。

1.はじめに


 指輪物語がリリースされ、モダン以下の環境に大きな動きがありました。特に目立っているのは、やはり一つの指輪とオークの弓使いですね。そんな中、タイトル通りナヤデプスで15-0、すなわちリーグ3連続5-0を達成したため、承認欲求モンスターが降臨して自分の思考整理も兼ねて記事を書いてみました。
 ナヤデプスというデッキがどんなものかということについては、既に様々な記事で紹介されていますし、私が以前に投稿した記事もありますのでそちらをご覧いただければと思います。

2.使用したリスト

赤霊破3なのは紅蓮破が高いからです。

 特に捻ったリストというわけではありません。強いて言うなら爆発域が入っていることと、サイドの封じ込める僧侶がやや珍しいくらいでしょうか。
 爆発域は上の記事のティタニアデプスでも採用していましたが、デルバーやデスタク、エルフなどに対して有効に働きます。
 封じ込める僧侶は緑ゼニスとディスシナジーになってしまいますが、アトラクサによって強化されたリアニ、スニークショー、ブルーゼニスなどの自然の要求デッキに刺さることから、最近よくサイドに置くようになりました。5-0した3つのリーグは全てこのリストで勝っています。
 

3.各マッチアップとサイドボーディング

 ここからはレガシーでよく見るデッキに対するサイドボーディングプランを載せていきます。勿論、これが絶対的な正解という訳ではありませんし、私自身も試行錯誤の最中です。こういう考えもあるんだなー程度にご覧ください。
 ここで紹介し切れなかったデッキについて知りたいという方は、コメントを頂ければ私の知識の範囲でお答えいたします。

デルバー系

In
流刑への道1
赤霊破3
忍耐1
Out
モックス・ダイアモンド1
輪作1
森の知恵1
時を超えた英雄、ミンスクとブー2

 表現の反復を失い、デルバーは3色が主流になりました。現在はオークを得たグリクシスが頭一つ抜けている印象がありますね。
 目指すのはとにかく開墾者か聖遺を定着させること。タフネスを4以上にしてプレイすることが望ましいです。
 相手からすればこちらの生物はマスカンだらけなので、Willを切らせて手札を枯渇させることで優位に立てます。
 濁浪の執政の早期着地は可能な限り防ぎたいです。このマッチではボジューカの沼を素引きできると嬉しい。デルバー側がメインでフェッチを切ってきた場合は濁浪プレイの線が濃厚なので、そこに合わせて輪作や忍耐を投げると相手のプランを崩せることがあります。
 有利と言われるマッチアップですが、噛み合い次第ではあっさり負けるため慎重な立ち回りを。

UB死の影

In
流刑への道1
赤霊破3
忍耐1
Out
モックス・ダイアモンド1
輪作1
森の知恵1
時を超えた英雄、ミンスクとブー2

 基本的なプランはデルバーと変わりませんが、除去が黒いためこちらの生物が除去されやすいため注意。構えすぎてもハンデスから崩されますし、火力がない分開墾者や聖遺のサイズを気にしなくてよいため、こちらが積極的に脅威を投げつけることが大切です。

リアニメイト

In
流刑への道1
耳の痛い静寂2
封じ込める僧侶2
赤霊破3
忍耐1
Out
ラムナプの採掘者1
聖遺の騎士2
緑の太陽の頂点2
虹色の終焉1
時を超えた英雄、ミンスクとブー2
爆発域1

 ハンデスされてもいいように墓地対策に繋げられる札を2枚以上キープしたいところ。初手で開墾者を定着させるか、封じ込める僧侶を通せれば希望が見えます。基本は噛み合い次第のお祈りゲーです。

スニークショー

In
流刑への道1
耳の痛い静寂2
封じ込める僧侶2
赤霊破3
辺境地の道探し1
活性の力2
Out
森を護る者1
ラムナプの採掘者1
緑の太陽の頂点4
虹色の終焉1
セジーリのステップ1
ボジューカの沼1
爆発域1
イス卿の迷路1

 効きそうなカードを詰め込んで、噛み合うのを祈ります。コンボデッキ全般に言えることですが、下手にターンを消費してもいいことはないので、最速でコンボが揃うならリスクを負ってでも仕掛けた方がいいです。

ANT/TES

 In
耳の痛い静寂2
赤霊破3
溜め込み屋のアウフ1
忍耐1
Out
剣を鍬に2
虹色の終焉1
ラムナプの採掘者1
聖遺の騎士1
爆発域1
イス卿の迷路1

 通したいのは耳の痛い静寂とアウフ。アウフを守るために森を護る者やセジーリのステップは抜きません。ソープロを残しているのは、自分の生物に撃つことで即死圏内から逃れられるケースがあるため。

Doomsday

In
耳の痛い静寂2
赤霊破3
溜め込み屋のアウフ1
忍耐2
Out
剣を鍬に4
虹色の終焉1
聖遺の騎士1
爆発域1
イス卿の迷路1

 高速コンボの中では最も分が悪い相手。オラクルに忍耐を合わせるか、相手の動きを遅らせて殴り切るか、どちらに舵を切るかの判断が重要。

セファリッドブレックファースト

In
流刑への道1
封じ込める僧侶2
赤霊破3
辺境地の道探し1
市長の塔1
Out
モックス・ダイアモンド1
忍耐2
ラムナプの採掘者1
森の知恵1
緑の太陽の頂点2
暗黒の深部1

 コンボ石鍛冶サーガと異なる勝ち筋を持ちつつ、それらが相互にシナジーしている美しいデッキ。開墾者か聖遺が立っていれば全てを牽制できるため、何とか定着させたいところ。
 このマッチでは忍耐の効き目は薄いです。(戦慄の復活に合わせる前にセラピーで抜かれてしまうため)
 テフェリーを通すとかなり苦しくなるため、何としても討ち取るかパイロを当てることで対処しましょう。

8Cast

In
赤霊破2
溜め込み屋のアウフ1
辺境地の道探し1
活性の力2
市長の塔1
Gracial Chasm1
Out
モックス・ダイアモンド1
輪作3
忍耐2
森の知恵1
セジーリのステップ1

 長引くとリソースを広げられるだけなので、さっさとコンボを決めるか、アウフでロックしてしまいたい相手。単体のカードが強いのと、1マナのカードを増やしたくないため耳の痛い静寂は入れません。

カーンフォージ

In
耳の痛い静寂2
溜め込み屋のアウフ1
辺境地の道探し1
活性の力2
市長の塔1
Gracial Chasm1
Out
モックス・ダイアモンド1
剣を鍬に3
忍耐2
セジーリのステップ1
ボジューカの沼1

 8Castと異なり静寂が非常に刺さるため投入。これかアウフを置ければ相手の動きが止まるため、このどちらかを満たせる初手をキープしたいところ。後はサーガを固め引きされないことを祈ります。

デス&タックス

In
流刑への道1
活性の力2
市長の塔1
Out
モックス・ダイアモンド1
忍耐2
ボジューカの沼1

 入っているカードが全てこちらに刺さっているため、かなり辛い相手です。長引く程不利になるので、早めにマリット・レイジを通すことを目指します。どうしても勝ちたい場合は静寂をもたらすものや倦怠の宝球をサイドにとるのも手。

ペインター

In
流刑への道1
辺境地の道探し1
溜め込み屋のアウフ1
活性の力2
Out
モックス・ダイアモンド1
森の知恵1
ラムナプの採掘者1
セジーリのステップ1
イス卿の迷路1

 入れたいカードに対して抜きたいカードが少ないのが困りもの。溶接工や技師が並んでしまうと手が付けられなくなるので、あまり長引かせないように。

赤単プリズン

In
流刑への道1
辺境地の道探し1
活性の力2
Grcial Chasm1
Out
忍耐2
ラムナプの採掘者1
爆発域1
ボジューカの沼1

 以前は輪作を抜いていましたが、最近は残すようになりました。初手の動きは大抵チャリス、月、クロックのいずれかなので、その内二つ以上に対応できなさそうなハンドは妥協せずにマリガンしましょう。

イニシアチブ系

In
流刑への道1
忍耐1
Grcial Chasm1
Out
ラムナプの採掘者1
爆発域1
ボジューカの沼1

 イニシアチブを奪うか、Chasmで耐えてコンボを決めるのが主な勝ち筋。とりあえずクロックのない初手はマリガンです。個人的に嫌いなデッキぶっちぎりでナンバー1。

ヘルムヴォイド

In
流刑への道1
溜め込み屋のアウフ1
辺境地の道探し1
忍耐1
活性の力2
Out
モックス・ダイアモンド1
緑の太陽の頂点4
ボジューカの沼1

 敵対工作員が複数枚積まれているため非常にクソな辛い相手。サーチをせずに殴ろうにも虚空歩きや黒力戦のお陰で開墾者や聖遺がサイズアップできないことが多く、マリット・レイジもシェオルドレッドの勅令があるので安定はしません。忍耐はサイズが頼りになるので入れておきます。

ブルーゼニス

In
流刑への道1
封じ込める僧侶2
赤霊破2

Out
モックス・ダイアモンド1
緑の太陽の頂点2
輪作1
暗黒の深部1

 相手の生物は戦闘で脅威になるものは多くないため、マナクリにどんどん除去を使っていきます。不毛も絡めて相手の動きを阻害していけば、マウントをとるのはそれ程難しくないです。

ジェスカイコントロール

In
赤霊破 3
活性の力2
辺境地の道探し1
Out
モックス・ダイアモンド1
剣を鍬に3
ラムナプの採掘者1
イス卿の迷路1

 マリット・レイジがソープロで睨まれる上に、生物を並べても評決や週末で流されるので辛い相手です。マスカン、マス除去を押し付けて何とか本命の勝ち筋を通しにいきたいといころ。ミンブーが通ればかなり楽。

土地単

In
辺境地の道探し1
忍耐1
活性の力2
Out
剣を鍬に2
暗黒の深部1
セジーリのステップ1

 初手からローム込みでぶん回されると辛いですが、聖遺を通せれば基本的に有利な相手。マリット・レイジはほぼ通らない上、下手をすると逆利用されてしまうので不用意に狙わずに生物でのビートダウンを狙います。
 開墾者や聖遺に罰する火を撃ってきた場合は守りましょう。ダメージの後にボジューカの沼や忍耐で墓地を空にされると致死ダメージとなってしまいます。

GWデプス(ナヤ/アブザン)

In
流刑への道1
忍耐1
Out
モックス・ダイアモンド1
暗黒の深部1

 聖遺を多く定着させた方が勝ちます。不毛の使い時を誤らないように。マリット・レイジだけでなく、育った聖遺やミンブーもあるので、迂闊にライフを減らし過ぎると思わぬところから死ぬので気を付けましょう。

4.小テク集

 デプスを回す上で覚えておくとよい小テクを紹介します。ギミックの多いデッキであるため、細かい挙動や相互作用について知っておくと上手ぶれるポテンシャルを最大限に引き出せます。
 他にもあるぞという方はぜひコメントで教えてください。

・イス卿の迷路で疑似警戒
 これはマーベリックユーザーにとっては常識のテクニックです。戦闘ダメージを与えた後、戦闘終了ステップにイス卿の迷路を起動することで、戦闘に参加した開墾者や聖遺をアンタップできます。また、ブロックされた生物に使えば討ち取られるのを防ぐことができます。コアトルや大梟が立っているときに使えるテクニックです。

・森を護る者で聖遺をサイズアップ
 森を護る者は土地が残っている限り能力を起動できるため、聖遺を一気にサイズアップさせることが可能です。ただし、被覆を与える都合上対象に取れる生物がいなくなってしまうと起動できなくなるため、スタックに複数能力を積むといった動きが必要になります。これでリーサルにもっていける場合もあるので覚えておきましょう。

・演劇の舞台で基本土地をコピー
 これも土地単ユーザーにとっては常識ですね。演劇の舞台で基本土地のコピーになった場合、「基本でない土地」ではなくなるため不毛で割られなくなります。
 また、Chasmをコピーすることで累加アップキープをリセットし、耐えられるターンを伸ばすことができます。8Castやイニシアチブ相手にはよくやる動きです。

・ショーテルにETB持ちパーマネント(忍耐など)を合わせる
 ショーテルは基本通さない方がいいのですが、どうしても通さざるを得ない場合に覚えておくとよいテクニック。ETBが誘発して解決するまでは相手はソーサリータイミングの行動ができないため、そこで全知を割ることができれば相手は生物を出せません。
 耳の痛い静寂を出した場合も、クリーチャーは出てきてしまいますが、そのターン中は安全に全知を割ることができるため、返すチャンスが生まれます。実際これで、オムニテルに全知エムラを決められたところから捲ったことがあります。

・忍耐で墓地のカードを再利用
 別にデプスに限ったことではないのですが、サーチを多用するこのデッキにおいてはより有効に使うことができます。特に、土地単やミラー、コントロールなど消耗戦になりやすい相手に対しては使う機会が結構あります。

・開墾者で土地を2枚墓地に落とす
 伝説の土地がある状態で、開墾者の能力を起動します。このとき、他の土地を割って2枚目の伝説の土地を持ってくると、伝説ルールで土地をもう1枚墓地に落とすことができます。ほぼ敷石限定(しかも勿体ない使い方)ですし、滅多に使うことはないテクニックですが、覚えておくと相手を出し抜ける場合があります。

・デプスコンボにいくために必要な土地の枚数
 これは小テクというより立ち回りについてです。開墾者がいて演劇の舞台が立っている場合、相手のターンの終わりに暗黒の深部をサーチして即マリット・レイジを出すには演劇の舞台を含めて5つのマナが出る土地(またはモックス)が必要になります。
 なぜこれが重要なのかというと、序盤に出した開墾者が生き残った場合、どの土地をもってくればよいか判断する目安になるからです。手札に土地がなければ、トロウケアの敷石からサーチしてとりあえず5マナを目指します。(その過程で演劇の舞台を持ってこれればベスト)
 また、5マナというラインは開墾者の能力を構えつつ、3マナのカードをプレイするために必要な数でもあります。
 なお、聖遺の場合はマナを出した土地を割ることで加速できるため、最低3つあればOKです。ヤヴィマヤ込みであれば輪作で土地3枚からコンボにいけます。

5.おわりに

 いかがだったでしょうか。GWデプス系統のデッキは、流行のオークに対して被害を抑えられるため、現環境には比較的マッチしていると感じています。コンボに対しては不利ですが、立ち回りとサイドプランを工夫することで対抗することは可能です。
 千葉の日本選手権では最後にミスで負けてしまい不本意な結果となってしまったため、機会があればまた大きな大会にこのデッキで挑戦するつもりです。
 デプスの輪が広がるといいなと願いつつ、今回はお別れしたいと思います。ここまで読んでくださった皆様、ありがとうございました。


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