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オメガ コンステレーションのメテオライト文字盤

 たまには腕時計の話を書きたい。


オメガ コンステレーションにメテオライト文字盤が発売

 2024/2/22にオメガコンステレーションから、メテオライト文字盤のモデルが発売された。
 メテオライト=隕石の通り、文字盤に隕石が使用されている。ムオニオナルスタ隕石というスカンジナビアで発見された隕石を使用しているようだ。

 ゴールド素材を除くメンズのステンレスモデルは、文字盤の色がグレーグリーンブルーの3種類。
 価格は1,496,000円で、ブルー文字盤だけ1,441,000円となる。ブルー文字盤だけベゼルがセラミックではなく、チタン素材になっていることが価格が異なる理由と思われる。

https://www.webchronos.net/news/109719/
https://www.webchronos.net/news/109719/


グレー文字盤が良さそう

 直感的に格好良いのではないかと思って、正規店に実物を見に行ったところ、個人的に最も気になっていたブルー文字盤は残念ながら現物がなく、グレー文字盤グリーン文字盤だけ見ることができた。
 ただ、グリーン文字盤は数年前のトレンドカラーとはいえ、個人的にはあまり惹かれなかった。

 グレー文字盤は写真で見ると、色がぼんやりしていていまいちかと思ったが、実物を見るとブラックのベゼルが文字盤を引き締めているような感じで、かなり良かった。
 また、ドレスウォッチらしく華やかではあるが、文字盤の模様は近くで見ないと目立たないので、悪目立ちはしにくそうだった。グランドセイコーの白樺みたいなイメージだ。

 もし買うならグレー文字盤にしようと思うのだが、既にムーブメントが同じコンステレーションのグローブマスターを持っているし、そもそも金がないので買えない。


メテオライト文字盤について

 それだけだとここで終わりになってしまうので、この機会にメテオライト文字盤について調べたことを書きたい。

 そもそも隕石というのは、宇宙から飛来するものであり、鉄隕石の場合は核融合によって恒星の内部で作られる。
 恒星の最期にはいくつかパターンがあり、1つは超新星爆発を起こして、鉄などの物質が宇宙にばらまかれることになり、それが地球に飛来したものが隕石である。

 過去にはスピードマスターがNASAに採用されて月に降り立っているように、オメガは以前から宇宙と関わりのあるブランドなので、メテオライト文字盤はオメガのブランドイメージに合っていると言える。


特徴のある網目模様(ウィドマンシュテッテン構造)

 今回のメテオライト文字盤の網目模様は、ウィドマンシュテッテン構造と呼ばれる。
 これは鉄とニッケルを含んだ隕石が恒星内で非常にゆっくりと冷却されることで、ニッケルが結晶化してニッケルの多い部分と少ない部分に分離し、そこにエッチング処理を行うとニッケルが少ない部分がより酸化されて、この網目模様が浮き上がってくる、ということらしい。

 ウィキペディアによると、冷却速度は数万年に1℃とのことだ。そのため、恒星内での生成に数百万年かかり、人工的には作ることができない。(正確に言うと、ニッケルを人工的に結晶化させて分離させることはできるが、数十ミリのサイズにしかできず、少なくとも腕時計の文字盤に使用するようなサイズにはできないようだ)
 また、この構造は隕石なら何でも見られるわけではなく、鉄隕石の中のオクタヘドライトという、ニッケル比が6.5~13%の隕石でしか見られない。


 こうして数百万年かけて作られ、人工的に作られることが不可能な物質が手元にあるということは、究極の天然素材で個体によって模様が異なるユニークさも相まって、所有欲を満たしてくれるだろう。


早速3月から値上げ

 発売されて間もないが、早速3月から値上げのようなので、欲しい人は早めに注文した方が良いだろう。


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