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「MVで、ピーマン食ってる小室哲哉は衝撃!」田中伊作さん⑤

⑪FANKSになったことでの人生の変化を教えてください。
(
第4話からの続き)

田中:
TMじゃムードが出ないんですよねぇ。ムードって言ったら、やっぱりドリカムです!「ドリカムってこんなにデートに合うんだ!」って思いましたね。
僕の好きなTMとかB’zとかハードロックなんて、デートに合う訳がない(笑)。TMが「七日間戦争、闘うよ~♪」とか言われてもね。そりゃ違いますよ。なぜかデートだと、「ドリカム最高!」ってなるんです。あれは恋人同士で聴くと、魔法の音楽ですよ!残念ながら、僕らは今でも家でTMを聞くことは少ないです。

TMバーに行くと、TMばっかり聞けますから。毎回ビデオもかかっているから、そこで満足してしまうんです。「そう言えば、家ではTM聴かないなぁ。でも、ここで見るからいいか。」って。月イチで行ってたから、それでお腹いっぱいになるんです。

例えば、この前「DEVOTION」が出たから、今は「DEVOTION」を聴きますよ。新しいのがリリースされれば、それは家でも車でも聴きます。それは夫婦で生活をしてるから聴いているのであって、デートの時は本当にTMを聴かなかった。
だからTMから直接っていうんじゃなくて、きっかけとして、なにか人生の変化があったり、「ふざけんじゃねーよ。」っていうような経験したりしたので、そっちの印象しか残っていないんです。そんな感じです。ごめんなさいね(笑)。

金谷:日常的にTMを聞くかどうかっていうのは、分かれますよね。毎日欠かさず聴いているっていう方もいれば、もう体に入っているから、そんなに毎日は聞かないって言う方もいますし。

田中:FANKSの夫婦って何組か知ってるけど、意外とTM聞いてないんじゃないかな。彼女は、好きなアーティストを毎日聞かなきゃ嫌だっていうタイプじゃないから良いんです。いろんな音楽を聞いてるし、好きだからって毎日ハードロックとか、コンサートグッズを山ほど毎回買うとか、いつもキャーキャー言ってるようだと、僕だったらイラつきますね(笑)。

僕は、友人・知人から「暑苦しい」って言われるんです。顔も濃いし、態度もデカい。だからかもしれないけど、暑苦しいやつが嫌いなの(笑)。ディーン・フジオカみたいな爽やかな感じがいい。羽生結弦とか、ああいう顔に生まれたかったなぁ。

僕はどうしても、「生活」っていうことを一番に考えてしまうんです。彼女といるのにハードロックとか暑苦しいのは嫌だし、24時間TMもやっぱり嫌だし。今の奥さんはちょうど良い感じです。それもTMのお陰と言えば、そう言えるかもしれない(笑)。

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⑫TMの40周年に期待することを教えてください。

田中:
40周年のライブに関しては、特にこうやってほしいというものはないですね。理想のTM像がないですから。とりあえず、寒くなきゃいいです(笑)。「HUGE DATA」よりも良けりゃ何でも良いです。

前回のツアーも良かったですよ。低音の音圧高めで。激しく攻めたサウンドがとても良かった。60歳過ぎても、アナログシンセでガンガン攻めていましたよね。「KISS YOU」や小室哲哉のソロパートも良かったし、選曲も良かった。やっぱり「守りに入ったらイカンだろう。」と思うので、そこは次も攻めてほしいですね。

例えば、海外だとU2も40年か45年ぐらいやっているバンドですが、さすがに老けてきてるけど、今でも攻めてるじゃないですか。逆に「新曲が作れない、アルバムも作れない」連中もいる訳です。たぶん仲が悪いんでしょう。そこまで信頼関係がないんだと思います。そういうバンドを見ていると悲しくなります。「やっぱり、ダメなんだな。」って。

キャリアが長いと、どうしても守りに入ってしまいます。僕もそうだけど、守りに入ってしまうと、そこからは新しいものは何も生まれません。現状維持ですよね、一番良くて。「それは、よろしくないな。」って、自分でもいつも思うんです。だから、何とかして自分にも発破をかけていますし、TMも新しいモノで攻める方が良いと思うんですよ。

幸い、TMは仲が良いみたいですし、前回のツアーも割と攻めたサウンドでやっていたので、やろうと思えばできるんじゃないですかね?B’zみたいに、ハードロックで固定されたサウンドじゃないから、いろいろとやりようはあるんだと思うんですよ。TMは割と新しい物も取り入れられるし。配信ライブもアレンジがとても良かったです。ああいうことができるんだったら、まだまだ攻めて行ってほしいなと思います。

小室さんについては、どうやったら90年代の呪縛から解き放たれるんでしょうかねぇ。周りが認めないのかな。TKブームって30年前ですよ。やっぱり古いですよね。あの古い物をまだやれって言われるのは、本人も辛いんじゃないかな。そこは見ていて複雑です。

時代を作ってしまった人は大変ですね。成功した人たちはみんなその後で苦しんでいます。小室哲哉はやっぱり特殊な人です。あそこまでの人っていないから、余計大変なのかもしれない。僕はベテランほど攻めてほしいと思っているので、そのためには、あの90年代の悪夢を何とかして乗り越えていただきたいです。

あとは40周年なので、それこそ昔の武道館のフルの音源とか、代々木のフルの映像とかをSONYに戻ったんだし、出してほしいと思います。あれを発掘して、何とか形にしてほしいです。

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⑬メンバー3人への感謝とメッセージ(伝えたいこと)をどうぞ。

田中:
「健康に気をつけて頑張ってください。」というぐらいでしょうか。僕は今年50歳ですけど、本当に地に足をつけて生きるっていうことを、この10年ずっと考えてきました。目の前のことをとにかく精いっぱいやる。「自分の生活からまずは出発する」っていうことを、牧師として考えざるを得ないのです。

今、世界の裏側の人を愛するんじゃなくて、「今、目の前にいる人」を愛する。ウクライナで戦争をやっているのも大変だと思うし、できることは何でもやるけど、ウクライナの平和の前に、「まずはあなたの目の前にいる人と平和を考えなよ。」ということです。

「目の前にいる人」を愛さないのに、どうしてウクライナの人を愛することができるのか?自分の生活の中で「仲の悪い人」と仲良くする。それをやらないで、どうして世界平和なんて言えるのか?ということです。
そのためには、自分が本当に地に足をつけて生きなきゃいけません。「そうしないと自分も変わらないし、世界も変わらない。」っていつも思うのです。

ただ、TMをきっかけにして、いろんなことを考えさせられたり、結婚したり、落ち込んだりしたことは確かです。友達もできました。それはTMがきっかけだったことは間違いない。その点は、TMのお陰だと思っています。
 
(第11回へ続く)
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