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エスパルスアウェイ遠征記(vsいわき戦)

皆さま、ご無沙汰しております。
横断バッグです。
本日は、アウェイいわき戦の様子を書いていきたいと思います。
白熱したダービーでの勝利から早二週間。ここからが勝負どころ、勝利が絶対必要な4連戦になります。

10月21日朝6時半頃、眠い目を擦りながら、東京駅に着いた。朝食を買って、特急を待つ。
7時前に僕が乗り込んだ特急ひたち1号はゆっくりと東京駅を出発した。上野駅を過ぎると、車内は超満員になった。
今回はこれでスタジアム最寄りの湯本駅まで行く。約2時間半の旅路である。

9時半前に湯本に到着。自分と同じオレンジ色を着た多くのサポーターとともに改札を出て、スタジアムに向かって歩き出した。駅からスタジアムまでは3キロ弱歩く。途中にトンネルもあって、道も整備されており、友人と話しながら歩いていると、スタジアムが見えてきた。

湯本駅前のロータリー(試合後に撮影)

今日はメイン自由席での観戦。開場まで待とうと列に並んだが、並んだ先はまさかのグッズ売場。心優しいいわきサポの方に教えてもらって、入場口に並び直すことができた。
1時間ほど並んで、ゲートが開いた。席を確保して選手を待つ。今日はチケット完売。そして地元のテレビ局では実況生中継があり、静岡でもパブリックビューイングが開かれていた。残り試合があと4試合となるなかで、清水はJ1昇格が、いわきはJ2の残留がかかっている。
キックオフ50分前に選手が練習に現れた。スタジアムの温度が少し上がる。僕も上着を脱いだ。今日もゴール裏からの声援がすごい。
そうこうしているうちにキックオフ時間が迫っていた。

13時、キックオフの笛が鳴った。
最初は果敢にいわきがボールを支配して攻めていった。しかし、前半10分にGK権田選手からのロングボールが中山選手に通り、シュートを決め、清水が先制。その後もいわきがボールを持つなかで、30分、32分にも清水がチャンスを物して、リードを3点に広げる。
しかし、いわきも前半終了間際に一点を返す。盛り上がるホームゴール裏。あと45分で2点差は危険なスコアである。

勝負の後半開始。開始早々、相手に攻めこまれるが、何とか対応し攻勢に出る。後半15分ほどに立て続けに2点を決め、その後も途中交代した選手が得点を決めるなど、終わってみれば1-7の勝利で試合が終わった。
ロースコアが当たり前のスポーツなので、こんなに点が入ったことが夢のようだった。
試合終了と同時に雨が振りだしてきた。喜びたいのも束の間、スタジアムを後にする。


帰りも湯本駅まで歩き、東京方面とは逆のいわき方面の電車に乗って、終点のいわきへ。ここからレンタカーを借りて、今回の旅で行きたかったところへ向かう。
レンタカーで車を走らせること1時間。沿岸部に延びる道の先にそれはあった。ここは双葉郡浪江町の請戸小学校。震災で校舎の1階が津波にのまれながらも、学校にいた児童と先生は近くの山に避難して全員無事だった、奇跡の小学校。そして、震災後にこの一帯は原発避難区域となる。閉館時間後だったので外から眺めただけだが、当時のまま残された校舎を見ると津波の被害、その後にずっと一人で待っていた寂しさを感じる。
日没を迎え、風も強くなってきた。車に戻って、さらに北上、相馬方面へ向かう。相馬から進路を東へ、19時半ごろに福島駅へ到着した。
ここでレンタカーを返却。1日目の行程を終えた。

震災遺構 請戸小学校の校舎

10月22日(日)、朝9時。今日は福島駅から行動再開。福島交通飯坂線で飯坂温泉に向かう。30分弱で終点の飯坂温泉駅に到着。この辺りには温泉旅館のほか銭湯形式の温泉が点在している。その中の一つに入る。ここの温泉はお湯が熱く、短時間で身体が温まる、いや熱いがゆえに体が赤くなってきた。のぼせる前に銭湯を後にする。

福島交通飯坂線

駅へ戻る途中に少し寄り道。阿部留商店で「ラジウム玉子(温泉卵)」と「とうちゃん漬(きゅうりのにんにく醬油漬)」を購入。これが白米に合う。主要駅からこんなに近くに温泉があるのはすごく羨ましい。また来たいと思いつつ、夕食の楽しみに心弾ませて、福島駅に戻った。

とうちゃん漬(左)とラジウム玉子(右)

12時過ぎの福島駅発の新幹線で帰京。そして、この日のメインイベントはその新幹線を待つホームでやってきた。仙台からの「やまびこ号」と山形からの「つばさ号」の連結だ。この二つの列車が1時間に1回福島駅の14番ホームで合体する。その様子を最後に収めて、あわただしく「つばさ号」に乗り込み、帰宅の途に就いた。

連結作業中

今回、サッカーの試合だけでなく、人生で初めて東日本大震災で被害を甚大に受けた地区を訪問した。旧原発避難区域を走って、何もない更地になった土地に身を置き、震災遺構を見て、人並みの感想ではあるけど被害の大きさを12年越しに感じた。また、サッカー観戦においては、いわきの皆様のおもてなし精神の高さや相手へのリスペクトを欠かさず、そのうえで、純粋に自分たちのチームを応援しようとする気持ちにも心打たれた。いわきFC がこの地区の光・希望となっていることを切に感じた、そんな遠征でした。
さて、残り3試合。これを全勝すれば昇格が見えてくる。お土産で買ったラジウム玉子ととうちゃん漬でご飯食べて力をつけて、また次に備えようと思う。それでは、また。


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