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極東書店ニュースNo.721 日本人著者・編者 注目タイトル

極東書店ニュースONLINE、2024年4月1日に新着書誌情報を追加いたしました(No.721)。その中から日本人著者・編者の注目タイトルをご紹介いたします。

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大河内泰樹編 ヘーゲルの生命・自然論

Okochi, Taiju (Hrsg.), Hegel über Leben und Natur. 2024 (Königshausen & Neumann, GW) <721-27>

本書は、東アジア・ヘーゲル・ネットワークの第4回会議として2022年9月に京都で3日間にわたって開催された国際会議「ヘーゲルにおける自然と生命」からの寄稿をまとめたものです。ドイツだけでなく、韓国、中国、台湾、香港、日本の14人のヘーゲル研究者が、ヘーゲルに潜在する「生命」や「自然」といった重要概念を扱い、さまざまな視点から紹介しています。


島津直子他編 冷戦期のアジア-グローバルな外交のビジュアル・ヒストリー

Phillips, Matthew / Shimazu, Naoko (eds.), Cold War Asia: A Visual History of Global Diplomacy. 2024 (Cambridge U. Pr., UK) <721-1148>

歴史、国際関係、美術史、パフォーマンス・アートの専門家が一堂に会し、冷戦期の世界外交におけるアジアの役割に関連する一連の視覚的資料を検証した、現代史、日本史、アジア史の研究者にお勧めできる好タイトルです。

豊富な事例研究は、冷戦を理解する上でアジア外交が重要であることを示しており、この地域を分析する際の支配的な基準としての「戦争」の使用から脱却している。冷戦アジア』は、文化がいかに国際関係を形成するかについて批判的な光を当て、ジェンダー、宗教、エスニシティ、そして物質世界の役割を外交の理解に埋め込むべく、分析のレンズを広げています。


木村正美著 近代性の文化と日米冷戦同盟


Kimura, Masami, Cultures of Modernity and the U.S.-Japan Cold War Alliance. 2024 (Routledge, UK) <721-1178>

1940年代から1950年代初頭にかけてアメリカと日本が共有した「近代化」イデオロギーに焦点を当てることで、戦後の日米関係の起源を再考した注目の1冊。

豊富な英語と日本語の資料を駆使し、政治家、官僚、知識人、学者、ジャーナリストなど、日米のモダニスト思想家のグループを特定し、発展する政治環境の中で異なる思想の流れがどのように展開し、"中道 "を形成していったかを追っています。


磯崎哲夫編 日本におけるSTEAM教育の理論と実践


Isozaki, Tetsuo (ed.), Theory and Practice of STEAM Education in Japan. 2024 (Routledge, UK) <721-1024>

日本のSTEM教育が持つ潜在的な力について、磯崎氏と日本人研究者が多数参加した寄稿者チームは、日本におけるSTEM教育の理論と実践について、多角的な視点から独自の洞察を示しています。

本書はSTEM教育の幅広い領域をカバーしており、STEM教育に関心を持つ学術研究者、政策立案者、教育者にお勧めの一冊です。


J.デリダ著 西山雄二編集協力 秘密に応答責任を負う-1991~92年のセミネール

Derrida, Jacques, Répondre - du secret: séminaire (1991-1992). 2024 
(Seuil, FR) <721-30>

デリダのセミネール - 講義録の新刊、デリダ研究者必携の1冊です。
西山雄二先生はこの本の編集に協力されており、ご自身のXでも当書籍について詳しく解説を書かれております。
(先生の許可をいただいたうえで一部ご紹介いたします)


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