2016年アメリカでの解剖実習ノート再公開(Day 4-5) *最後にお知らせあり

(Day 4)

4日目の今日は残った筋肉を剥がしていくことと、いよいよ内臓に入っていくことになりました。

もう一度書きますが、体はファシアを介して全てつながっています。また組織と組織、内臓と内臓、内臓とファシアは繋がりつつも、膜でつつまれ、漿液などで”滑る”構造になっています。

Gil先生のDVDでもおっしゃっていましたが、いわゆる”癒着”は内臓でよく見られます。しかもそれはおそらく病的な状態であろうと。では筋、もっというと筋膜同士の癒着はどうか?

たしかにそのようなところは注意して見ると見られますが、内臓と内臓の癒着ほど露骨に見ることはできません。それはおそらく死後、筋肉の緊張がとれたためか、あるいは単に我々が見過ごしているのか・・・。

いわゆる筋の癒着については、皆と議論しましたが、必ずしもそれが痛みの原因になるわけではない。それが”悪”というわけではない、という結論に至りました。というのは、その”筋の癒着”は、その人の日常生活上必要な癒着かもしれないし(例えば、馬乗りは常に内股を締めているために、大腿内側が固くなりやすく、癒着がみられやすい)、病因(いわゆる痛みの原因)かもしれません。

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