祖父母家に泊まりボケと向き合う

年末の恒例で年越しや年始はだらりと祖父母の家で惰眠を貪る。記憶の多くがゲームではあったのだが、地震で上塗りされて飛行機が燃えてぐったりしていた記憶の方が長いよう。ゲームは[シロナガス島への帰還]。Switchでいつまでか知らんが安いです。正月からええゲームしたわん。

最近のHOTワードとしては祖母が軽度の認知症を発症したこと。少し疎遠気味になっていたので我が家族も全然会っていない。難しい家庭環境への修学旅行というかスパイというか。数ヶ月ぶりの祖父母家で宿泊である。

僕と50年が離れた祖母は痩せていた。この場合の痩せていたは、ちゃんと言うならかなり痩せていた、と言うことになる。僕は人が太ったとか痩せたとか見た目の変化にかなり鈍い人間で、髪切った？」どころか、つけまつ毛すらギリギリ気づかない。

ボケたなぁと思った質問たち

一人暮らし関係
慣れた？とか、怖くない？とか、ちゃんとしてる？とか、一人暮らしに関する質問を実に100回は聞かれた。

暮らし関係
年越しそば食べる？とか、歯ブラシこれ！とか、暖房つけてね！とか、暮らしの関係の発言は40回ほど。

仕事関係
仕事に慣れた？とか、通勤は何分？とか、仕事はどう？とかの仕事関係。こちらは20回程度。

祖母とは質問モンスターという感じもするが、数秒後同じ質問されるのは段々と狂気を孕む。わりと喋りだった祖母は悪い感じに影響して質問おばさんと化していた。タチの悪さがレベルアップしたようだった。

最初こそ毎度回答を変えていたが、最後の方は、もちろん！」と真空ジェシカの川北のように答えていた。これはカナメストーンをパチっているだけなので川北のモノではないか。けどまぁ答えへの祖母の反応は特に変わらなかった。なんでも良いのだろう。

祖母は僕を溺愛している。人からの愛情が大体分かるが、母親と同じぐらい祖母からは愛されている気配がする。ぱっと言うなら僕と話したいんだろう。なのでQ&Aリサイタルしているんだろう。本当に質問したいのではなく、反応が欲しいのであって、回答の良し悪しは二の次。

お泊まりの感想としては破滅的にボケているという感じではなかった。深夜徘徊はないし、何度も昼ごはんを食べることもない。奇声を上げたり、トイレ行けなかったり。そんなこともない。すこしの安堵もあるが、そこ、への扉は見えているような気がした。

今は上手く言えないが、周りがしんどい期間のように感じる。話を聞くのがしんどいし、言ったことは覚えてないし、お年玉(両親があげてた)をすぐ失くすし。お年玉は仏壇の2段目の蝋燭の箱の下にあった。流石にこれは怖かった。そういうストレスを周りに飛び火させる不幸の火花のようだった。

その火花を受け止めていたのは、祖父である。昔の印象としては頑固・汚い・上機嫌・タバコ・男、という感じだったんだが、今は温和・小綺麗・少不機嫌・禁煙・なよやよ男となっていた。なんか疲れてた‥そりゃそうか。この人を助けなければまずい、という気がしたのでお酒を飲んでよく話をした。言葉数は僕よりは少ないが意味のある言葉を出せる人だなぁと。ちゃんとはあんま話してこなかったなーとかを思った。楽しかった。

あとはしこたま寝たのでこんなもんで今は帰路。思ってたよりマシ、と言うのが感想。ただコレより良くなることがないと考えるとゲンナリする。両親にはもう少しこの家に来るように言っとこう。どうなっても僕の祖父母である。沢山旅行に連れて行ってもらった(ドイツとか)。お金はかけれないが、会うことぐらいはしてあげよう。そうしよう。

song
Flower of life / THE NOVEMBERS

好き
どうでもいいがタイトルが近年で一番グッと来ている。

オマケ
ある人物を隠して文を書いた。祖母の認知症があの家のわだかまりの様に書いたが、その人が抜きん出て変である。何でいるんだろ。