「君は一人じゃない」

読者のみなさま、こんにちは。イッシーです。初めての記事にご購読いただきありがとうございます。ここでは自分のことを文章でさらけだそうと思います。簡単に自己紹介をしておきます。

年齢は27歳、発作性心房細動という心臓病を抱えて生活している。他にも十二指腸潰瘍にかかったり、パニック障害を持っていたり病弱の人間である。社会人も2019年6月にやめてしまう。これ以上人に迷惑をかけるのは嫌だから。これ以上私にしかつらさがわからない苦しみを伝えたくないから。

「抱えてる苦しみを分かち合いたい、理解してあげたい、知ってほしい」こう思うときがあったりなかったりするときがある。
苦しみをさらけ出すのはつらいことだ。だけど、助けてくれる人や声をかけてくれる人もたくさんいる。苦しみをさらけ出したところで解決する問題ではないのかもしれない。それでも人に伝えないと始まらないこともわかっている。それでも話せないことや知って欲しくないことだってある。大概の病気というのは過去に誰かが必ず経験していることが多い。私が抱えている病気も同じだ。病気を知っているからこそデータや過去の経験から軽い言葉を言う人が多いのも事実だ「大丈夫だよ」と。

2018年の春。私は発作性心房細動の手術をしたほうがいいと主治医に言われた。当時は「なんでまた・・・?」と正直に思った。一番怖かったのは全身麻酔ではできないということ。寝ているときもあるけど、一番苦しい場面は起きている必要があるということ。これがどんなに怖いかは受けた本人達にしかわからないこと。

2018年の夏。手術を受けるために入院をした。病院は日本でトップクラスに大きいところだったから信用は少ししていた。

手術を受ける当日、看護師さんがこんなことをいっていた。「あなたみたいに若い人がこんな手術を受けるなんて初めてみたわ。でもね、あなたは怖くてつらいかもしれない。看護師には治療はできないけど、あなたの無事を祈っていることを忘れないでね。だからあなたも後ろを見ないで前を見て進んでほしいの。親御さん泣いてるけど、一人じゃないから頑張ろう」って。。私はつらいことがあるとなんでも泣いてしまう感情が表に出てしまうタイプなので、すごく嬉しかった。

手術は約6時間に渡った。後から主治医に聞いたら手術中に他にも悪いところが見つかったから合わせてやったせいで時間がかかったと聞いた。手術終わった時は大泣きしてた記憶がある。「自分が精一杯頑張ったから医者や助手も頑張ってくれたんだ」と。

手術が終わってから経過はよくなかった。それでも懸命にリハビリをしていたときにある人に出会った。心房細動を長年治療しているおじさんだった。「君はいつも長時間リハビリをしているけど、経過がよくないのかね?」と声をかけてくれたのが最初だった。そのおじさんは心房細動について詳しく教えてくれた。それはあまりにも残酷でつらく、繰り返ししてる人も中にはいる。その中でも頑張って治療できるのは、「支えてくれる医療関係者が素晴らしいんだ」と。

こんな苦しい病気を分かち合いたいとも思わないし、二度となりたくないとも思う。けど、出会う人たちみんな同じことを言うんだ。「君は一人じゃない」と。

2019年夏。病気のせいとは思いたくないけど、発作や血圧がよくないので会社員をやめることにした。週5で混雑時に移動するのがもう無理だということがわかったから。これ以上つらいことを経験したくないから。

それでも私を支えてくれる人がいる。素敵な言葉を贈ってくれる人がいる。ある日、ピアノ演奏に出会った。「音楽は言葉を超えるかもしれない」「誰かのために演奏をしている」そう思える瞬間があったんだ。

私の将来の夢は「人の役に立つことをしたい」ただそれだけで生きている。私の人生の出来事が誰かに役立つきっかけを作ってあげることができるのであればそれでいい。つらいことがあったとしてもその人が元気になって笑ってくれればそれでいい。

一生忘れてはいけないことはただ一つ。

「君は一人じゃない」ということを。




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