エスニックの「縦の味」。シーユーダム(ブラックスイートソース)をシェフが解説する話
こんにちは、FARMERS CRAFT MARKETシェフの前田です。
生産者とスパイスとハーブをテーマにしたレストランとマルシェ、加工品の製造を行っているお店でスパイス料理やエスニック料理をご提供しています。
https://www.instagram.com/p/CxctDjlNQNH/?img_index=1
(今回当店の記事を初めて見ていただいた皆様のために・・・)
当店ではエスニック料理教室を定期的に開催していますが、「スパイス料理やエスニック料理ってどんなの?」とか、「何が入っていてこの味なのか想像できない」「辛いでしょ?香りが苦手・・」というお客様のお声を頂きます。
そうですよね、確かに、スパイスもハーブも種類も多いし調味料はよくわからないし、食材も何?など最初はとっつきにくさがありますよね。
そんな疑問をお答えしていくため、今回も出来るだけわかりやすくスパイス料理やエスニック料理について解説していきます。
と、いうことで。
今回は「縦の味 シーユーダム」についてお話します。
※料理の「縦の味」についての解説はこちらの記事をどうぞ
エスニックの「縦の味」とナンプラーをシェフが解説する話。
シーユーダムは使いこなせればエスニック料理上級者?!
シーユーダムは大豆が原料のタイ国のお醤油になりますが、シーユーカオと違い、ドロッとしていて風味がかなり独特です。別名ブラックスイートソースとも呼ばれ、濃い黒蜜のように甘くて独特の香りがあります。原材料は糖蜜、食塩、小麦、大豆となり、香辛料が含まれます。
使い方としては、コクをだしたり、照りを出したり、色を付けたりするためにタイ国では使用されています。香辛料(おそらくクローブやシナモン、八角)の香りや素材の甘い匂いもします。
シーユーダムを使うタイ料理
そんなクセのあるシーユーダムですが、単体で使う料理はタイ国料理ではあまり見かけませんが、カオマンガイのご飯を炊くときに極々少量入れて炊きご飯の色付けに使います。また、カオマンガイのタレには無くてはならない調味料の一つ。タイ国で見かけるタレで、少し黒っぽい色のタレがあれば、ほぼ間違いなくシーユーダムは使われていると思います。
タイ料理以外でもシーユーダムって使える?
煮魚や煮しめのコクや照り色味を出すこと、角煮の風味や色味を出すなど、どちらかというとコクと照り、色味を出すために使う料理に向いていると思います。カレーの隠し味として、チョコレートの代わりに使う方法もあります。
合わせ調味料でのおすすめの組み合わせは
オイスターソースとシーユーダムを2:0.5位の割合で使うと煮物、そこにライム汁を1,生姜を0.5加えると生姜のさっぱりとした付けタレになり、赤身の魚(マグロ、カツオ)などの刺身にもとても美味しい合わせ調味料になります。
相性の良いスパイスやハーブ
作る料理にもよりますが、煮込み系はクローブ、シナモン、カルダモン、スターアニス、蒸し物ですと、ブラッペッパー、パクチー、ゴマ、生姜、タレだと、柚子胡椒、大葉なども相性抜群です。
使い方の注意点
入れすぎには注意が必要です。ほんの少しでかなり風味が変わります。
どこで買えば良いの?
ブラックソイソースとして明記されていることもありますので、中華食材店やネット通販がお手軽に買えます。
代替の方法はあまり思い当たるものがないですが、強いてあげるならば、糖蜜や黒糖、カラメルに本みりんをあわせると近い雰囲気だと思います。
手抜きシーユーダム料理レシピ
【材料】
プッチンプリン 食べるだけ
シーユーダム 少量
きな粉 お好みで
【作り方】
かけるだけ!お好みでハーブなどトッピングも。
【ポイント】
カラメルに似た香りもするので、ほろ苦いプリンとは相性が抜群です。そのた、キャラメル風味の菓子類やドリンクに少量加えると、スパイス風味とコクがプラスされます。
そんなわけで、今後もスパイスやハーブについて発信していきますのでフォロー宜しくお願いします。
プロフィール
FARMERS CRAFT MARKET
《FCMの料理教室》
エスニックがよく分かる、初心者から上級者まで楽しめる料理教室を、月1~2回程度開催していますので、イベントカレンダーをご覧ください。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?