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【特別編】スペインサッカーカンファレンス(本編)~Vol.1~

※【18/4/22⇨では日本サッカー界はどうしていけば良いのか?を更新しました】

18/4/8(Sun)株式会社アレナトーレ主催のスペインサッカーカンファレンスに
参加して来ました!

カンファレンスのAgendaは以下のnoteにまとめてあります。

このnoteでは以下のセッションについての感想をupします!
①「レバンテUDの統合的育成戦略」
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①「レバンテUDの統合的育成戦略」
登壇者:セルヒオ・ゴメス氏(レバンテUD育成ダイレクター)
通訳:尾崎剛士氏(レバンテUD国際部)

日本でレバンテというスペインのクラブを知っている方は、どれくらいいるでしょうか?本拠地はスペインのバレンシア州にあります(赤枠部分)。

このバレンシア州には日本でも有名な、バレンシアやビジャレアルがあります。
レバンテはこの2クラブの下にあたるバレンシア州第3のクラブです。
※認識が間違っている場合はご指摘頂けると幸いです。
今シーズンより名古屋グランパスに加入したGKランゲラック選手の前所属先として日本では一時期ニュースに取り上げられました。

今回登壇されたセルヒオ・ゴメス氏はレバンテの育成年代ダイレクター(統括責任者)をされている方です。氏は同じ州にある2クラブの存在がレバンテの育成年代の戦略を策定する上で重要であると仰っていました。同じ州の優秀な人材はこの2クラブがまず取りに行きます。同じ事をしていてもチームの発展は望めません。
ですからレバンテに来てくれた選手をいかに育てるかが、クラブの価値を高めて行く上で重要となります。
レバンテでは選手を育てて行く上で様々なチャレンジを行なっております。

本当はもっと立派な資料があったのですが写真を撮り忘れて記憶の中にあるざっくりとした育成年代の組織図を書き起こしました。

日本のクラブでもスカウト部門やコーチ部門は存在すると思いますが「メソット部」や「心理学者」を設けているクラブは少ないのでしょうか?
サッカーに限らずこの2つの部門は日本のどのスポーツチームにも設けている所は少ないと思われます。

「メソッド部」は監督が選手達に何を教えるかを管理する部門です。
この年代では、どの様な練習をする。この年代に上がったらこの練習をするなどのオーガナイズを行う部門です。監督が独断と偏見で練習メニューを組む事は難しいです。またここで監督の評価も一部行う様です。
この部門が存在する事によりチームが監督の所有物になる事を防ぐ事が出来ます。
また事前にこの部門で大まかな練習メニューが事前に考えられている事で、監督&コーチはより目の前の選手にフォーカスして指導出来ます。

「心理学者」がチームにいる事は日本では稀でしょう。レバンテでは心理的な側面もサッカーと同じでトレーニングしていく必要性があると考えいます。
例えばどうしたら子供達が自発的に学習するのか、という問いに対して
レバンテでは心理学者&教育機関が使用しているメソッドを使って、多角的に子供達にアプローチをしています。
また指導者のケア(何かを人に教えるときは皆不安)にも一役買っているそうです。

【この第一部で印象に残った点】
・様々な部門の人たちが仕事以外の場面で
 交流する機会がある。(Ex)Londonへ皆でサッカー観戦
・レバンテが重要視している4つの項目
 (テクニック、戦術、メンタル、フィジカル)
・選手と監督の距離を縮める為の重要な要素
⇨(1)サッカー(2)選手(3)監督自身
     この3つを良く知る事。
・SNSの活用法指導。
・練習が終わった後に選手自身に何を学んだかを問う。
・人間として大きくなる事が重要。
・クラブが年一回所属している全選手、保護者をスタジアムに招いて表彰式を開催。一番勉強を頑張った選手や競技以外の面で優れた行いをした選手に対しても表彰する。

【では日本サッカー界はどうしていけば良いのか?】

※18/4/22更新
まず初めに取り組むべきは「言語化」の強化です。
「言語化」については以下のnoteにまとめていますのでご覧下さい。

「言語化」を強化する事が重要だと考えているのは、チームメイトに自分の考えを自分の言葉で伝え、更にチームメイトの言葉を理解する事が出来なければ強いチームを築くのは難しいと考えているからです。

様々な背景を持った人が入り乱れているこのご時世で、それを疎かにする事はコミュニケーションミスが起こる確率が増えるだけと考えているからです。

レバンテでは練習が終わった後に選手に今日何を学んだかをヒアリングしているそうです。日本でもサッカーノートにその日の練習内容をまとめ、後日コーチに提出し添削を行っているチームも多くあると思います。

自分の中にあるボキャブラリーの中で言葉を選び、今日の練習で学んだ内容を吟味・精査し、言葉に起こして行く。凄く地味かもしれませんが、これの積み重ねが重要であると考えています。

ただスペインと日本では、その能力を求められる回数が違うと考えています。
日本では「阿吽の呼吸」や「空気を読む」などの言葉を発しないコミュニケーション方法が発達しています。このコミュニケーション方法が悪いと言う訳ではなく
それに甘えて内省をせず、自分の言葉も整理せず「言語化」するトレーニングの機会を自分たち自身で減らす習慣に問題があると考えています。

そんな事いちいち考えている時間が無いと言う人もいるでしょうが、冒頭にも書きましたが、それを疎かにする事はコミュニケーションミスを起こす確率を増やすだけです。

特に代表チームの様な短い期間で基盤を作る必要があるチームに選ばれる選手には必須の能力だと考えています。

日本で普通に生活していては、それを強制的に求められる事は少ないでしょう。
自分で意識してトレーニングしていくしかありません。
ではどうすれば良いか?
この続きはnoteに書いていくので興味がある人は引き続き読んで頂けると幸いです。

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小澤さんが投稿されている内容も併せてお読み頂くとよりレバンテの凄さが分かります。

第二〜第四部については順を追ってupして行きます!

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