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中原淳一(1913.2.16-1983.4.19) 浅丘ルリ子(1940.7.2- )  『中原淳一のそれいゆ 別冊太陽 日本のこころ』平凡社 2016.3  『中原淳一のひまわり 別冊太陽』2017.4  『中原淳一のジュニアそれいゆ 十代のひとの美しい心と暮しを育てる 別冊太陽』2018.10  

『中原淳一のそれいゆ 別冊太陽 日本のこころ 238』
平凡社 2016年3月刊
2016年5月5日 ·読了
http://www.amazon.co.jp/dp/4582922384
http://www.heibonsha.co.jp/book/b217178.html

「中原淳一が手がけた伝説の雑誌「それいゆ」の創刊70周年を記念し、充実の誌面を再構成したスペシャル・エディション!」

中原淳一(1913.2.16-1983.4.19)
https://ja.wikipedia.org/wiki/中原淳一

https://www.junichi-nakahara.com/

A4判、176ページ、いつも通り持ち重りのする
美しいカラー写真満載な別冊太陽です。

中原淳一(1913-1983)が
1946年8月に創刊し
1960年8月までに63冊発行された雑誌
『それいゆ』の誌面を再構成。
見応えがありました。

「憧れのスターたち」の章に、
頬を膨らませる前の
宍戸錠(p.130 第46号 1957年8月 1933年12月生まれなので23歳?)と
新東宝でデビューした頃の
菅原文太(p.131 第52号 1958年8月 1933年8月生まれなので24歳?)がいました。

二人とも、その頃は、表紙に
「女性のくらしを新しく美しくする」
と書かれている雑誌に
写真が掲載されるスター(の卵)だったんだなぁ。

宍戸錠(1933.12.6-2020.1.18)
https://www.allcinema.net/person/115469

菅原文太(1933.8.16-2014.11.28)
https://www.allcinema.net/person/119937

「中原淳一の描く目の大きい女の絵は苦手だったし、
女性の身につけるもの、着るもののデザインや、
今の <カワイイ> の源流とも思える
いわゆる <大正ロマン> の流れを汲む
美しい物への感性は、
私とはあまり縁がなかった」
p.106 谷川俊太郎[1931.12.15- ]
「詩人たちもいた」

1955年生まれの私は
『それいゆ』の実物は知りませんし、
中原淳一の描く女性の顔の絵も苦手ですけど、
グラフィックデザイナーな編集長というところが
『暮しの手帖』(1948年創刊)の
花森安治(1911.10.25-1978.1.14)に似ているなぁと思いました。


『中原淳一のひまわり 別冊太陽 日本のこころ 249』
平凡社 2017年4月刊
2017年5月4日読了
https://www.amazon.co.jp/dp/458292249X

「中原淳一が昭和22年に創刊した少女向け雑誌『ひまわり』。
日本中の少女たちを魅了した伝説の雑誌の魅力がぎゅっと詰まった1冊!」

A4判、176ページ、いつも通り持ち重りのする美しいカラー写真満載。

中原淳一(1913.2.16-1983.4.19)が
1947年1月号創刊、
1952年12月号まで67冊発行した雑誌
『ひまわり』の誌面を再構成。

一年前、
2016年5月に読んだ
『中原淳一のそれいゆ 別冊太陽 日本のこころ 238』
平凡社 2016.4
を思い出しながら読み終えました。

1949年の
「宝塚のスターたち」p.122
に掲載されている、
越路吹雪(1924.2.18-1980.11.7)
音羽信子(1924.10.1-1994.12.22)
八千草薫(1931.1.6-2019.10.24)
淡島千景(1924.2.24-2012.2.16)
久慈あさみ(1922.5.2-1996.7.11)
の若い写真にびっくり!

1955年生まれの私は
『ひまわり』の実物は知りませんし、
中原淳一の描く女性の顔の絵も苦手ですけど、
グラフィックデザイナーな編集長というところが
『暮しの手帖』(1948年創刊)の
花森安治(1911-1978)に似ているなぁと思っていたら、
『ひまわり』と『それいゆ』1946-60
への花森安治による寄稿が確認できました。


『中原淳一のジュニアそれいゆ
十代のひとの美しい心と暮しを育てる
別冊太陽 日本のこころ 266』
平凡社 2018年10月刊 A4判 160ページ
2019年1月17日拾い読み
https://www.amazon.co.jp/dp/458292266X
https://www.heibonsha.co.jp/book/b372276.html


「これまでにない少女雑誌を作ろうと、中原淳一が昭和28年に創刊した
『ジュニアそれいゆ』

日本が経済成長を迎えようとする時代に、雑誌を通して新たなメッセージを伝え続けた、 華麗で新鮮な記事の数々を一冊に凝縮!

注目トピック
◎浅丘ルリ子さんを見出し、「ルリ子・カット」が大流行!
◎「第一回ミス・ジュニアそれいゆ」は水野久美さんに。
◎中原淳一による絵物語のカラー挿絵を全作品掲載。
◎雪村いづみさん、朝丘雪路さん、中村メイコさんなど、
往年のスターが勢揃い!

目次
1章 おしゃれは少女のたしなみ
2章 名作小説の世界
3章 ときめくスターに憧れて
4章 アップリケは少女のトレードマーク
5章 日々の暮らしを美しく
特別エッセイ
・中山優馬 未来を生きていた天才──。舞台「それいゆ」を演じて
・樋口日奈 いつか、中原先生のお洋服を……
・牧野哲大 ふりかえれば──淳一先生
・水野久美 中原先生のお洋服に憧れて
・新町眞策 JUNICHI・NAKAHARA SUPERSTAR
座談会
・朝丘雪路×内藤ルネ×中村メイコ 「淳一美学」は夢の学校」

中原淳一(1913.2.16-1983.4.19)
1953年3月、『ソレイユ』臨時増刊号『それいゆジュニア号』刊行
続けて8月、夏の号
1954年7月、『ジュニアそれいゆ』創刊
第38号(1960年10月号)まで発行した少女雑誌
『ジュニアそれいゆ』の誌面を再構成。

2016年5月に読んだ、
『中原淳一のそれいゆ 別冊太陽 日本のこころ 238』2016.4
https://www.amazon.co.jp/dp/4582922384

2017年5月に読んだ、
『中原淳一のひまわり 別冊太陽 日本のこころ 249』2017.4
https://www.amazon.co.jp/dp/458292249X
に続く三冊目。

浅丘ルリ子14歳!
「スター誕生 ルリ子さん決定!
昭和三十年、読売新聞に連載されていた、
北条誠作、中原淳一画の「緑はるかに」が
映画化されることになった。
主役のルリ子役に応募した
二千人の少女の中から選ばれたのは、
当時、中学二年生の浅井信子さん。
浅丘ルリ子[1940.7.2- ]として
大活躍することになる大スターが、
この時誕生した!」
p.70-75 第3号(1955年1月)

私が生まれた月だなぁ。

映画『緑はるかに』
1955年5月公開
日活最初の天然色(コニカラー)作品
監督 井上梅次
製作 水の江滝子
衣装 中原淳一
https://www.allcinema.net/cinema/136757

ユーチューブに7分間ほどあります。
https://www.youtube.com/watch?v=xmzUR636KsM


http://www.asahi.com/area/kagawa/articles/MTW20220123380150002.html
朝日新聞デジタル 地域 香川 2022年1月22日
中原淳一 ひまわりの迷宮
31 ヒロイン”ルリ子”、一瞬で決めた



「1954年、日活は読売新聞連載・北條誠原作『緑はるかに』の映画化を決定し、宣伝も兼ねてヒロイン・ルリ子を演じる少女を一般公募した。審査員には連載の挿絵を描いた中原淳一と、日活プロデューサーに就任して間もない水の江瀧子がいた。3千人の応募者から最終的に残った少女は6人。ちなみに6人の少女は全員、このあと芸能界に入って活躍している。その中の1人で、当時12歳の山東昭子は女優を経て現在参議院議長だ。6人の中から最終的に2人が残り、1人は水の江の姪(めい)だった。水の江は1作目の『初恋カナリヤ娘』で、まだ無名の“元祖二枚目ハーフ”と騒がれた岡田真澄を抜擢(ばっ・てき)して成功したが、1年ごとの契約プロデューサーだった彼女は常にスターの卵を探し出さなければならない立場にあった。そしてこの2作目で姉の娘を応募させて強力に推したのだが、淳一は控室で一目見て「一瞬で心を決めた」という、もう1人の少女を推す。こうして審査は、元松竹歌劇団スター“男装の麗人”VS人気絶頂のクリエーター中原淳一という、審査員2人の対立構図になる。だが最後は水の江も淳一に折れて納得した結果になった。選ばれたヒロインは誰が見ても“ルリ子”そのものだったという、淳一が推す中学2年生の浅井信子。終戦の翌年、タイから一家で引き揚げてきた14歳の少女だった。彼女はすぐに映画監督の井上梅次が芸名をつけ、「浅丘ルリ子」になる。
 映画『緑はるかに』は翌55年、浅丘ルリ子デビュー作品、水の江瀧子プロデュース、日活初のテクニカラーとして公開され、日本版『オズの魔法使い』と話題になった。淳一は衣装考証としてクレジットされている。ちなみに水の江はこの翌年、石原慎太郎原作『太陽の季節』の映画化を手掛け、原作者がどうしてもと売り込んできた脚の長い“不良”の弟を端役で出演させ、やがて彼によって日活の黄金時代を築く功労者になる。
 浅丘ルリ子は当時のことを後年、「中原先生が推してくださらなければ今の私はいないんですよ」と語っている。「私は夢のようでしたけど、他の方々は、皆さん芸能界と何かしら関係のある方ばかり、きれいな服を着ていらして……。私なんか自分の服がないので、友達のセーラー服を借りていったんです」(『美しく生きる 中原淳一 その美学と仕事』浅丘ルリ子・芦田淳対談)。映画で淳一がデザインした衣装を着て感激した浅丘はこう語る。「作っていただいたかわいい服のことは忘れられません。あの時代はみんな貧乏でしたし、洋服を作るとか買うとかいうことそのものが夢でしたから。そこに中原先生のお洋服でしょう……」(同)。淳一の弟子として修業したデザイナー・芦田淳は淳一のことをこう評している。「美しいものを作り出すためにはまったく妥協を許せないんだ。だから全部自分でやっちゃうんですよ。それはもう美の化身ですよ。天才の閃(ひらめ)きと、最後までそれを実現する職人の執着を、両方ともタップリもっていた人でしたね。真っ直(す)ぐな線ひとつ引くんでも、まったく定規なんか必要ない。サーッときれいに引いてしまう。まるで『神の手』なんですよ」(同)
(ノンフィクション作家・砂古口早苗
[1949年、香川県善通寺市生まれ])」
 

http://takurama.seesaa.net/article/481118772.html
ルリ子をめぐる冒険(8)創造主・中原淳一 2021年04月21日
読売新聞1954年12月6日夕刊

「最終選考に残った方々と浅井信子。
その後女優として活躍した方多数。
久保田紀子(15歳)
斎藤みゆき(桑野みゆき・12歳)
田村まゆみ(田村奈巳・12歳)
高城瑛子(滝瑛子・10歳)
山東昭子(12歳)
味田洋子(榊ひろみ・12歳)
浅井信子(14歳)」

「最終のカメラテスト会場は日活の調布撮影所。私は4年かけて伸ばした長い髪を三つ編みにして水玉のリボンで結んでいた。すると審査員でプロデューサーだった水の江滝子さんからこう聞かれた。
「あなた、受かったらその髪を切る勇気がありますか」
「はい、大丈夫です」
私はきっぱりと答えた。主人公のルリ子は前髪から耳元まで緩いカーブに切りそろえたショートカットが特徴。髪をバッサリと短く切るのに何のためらいもなかった。
カメラテストの直前。私はなぜか中原先生に呼ばれてメーク室に入った。大きな鏡の前に座った私の目元に先生がサラリと目張りを入れる。するとどうだろう。瞳がみるみる輝き始めたのだ。自分の変貌ぶりに私は息をのんだ。(2015年7月5日『日本経済新聞』「私の履歴書」より)」

「『ジュニアそれいゆ』1955年早春号。
表紙ももちろん中原淳一」

「浅丘ルリコさんは応募された始めから、長い長いおさげがまず人眼をひきました。中原先生の画かれているルリコは、あのルリコ・カットと最近云われている、前髪から横に続いて短い髪が後に少しカーヴして長くなっているのが第一の特徴なので、水の江さん始め審査員の人たちが「若しルリコにきまったらその髪を切ってしまう勇気がありますか?」と心配して尋ねられたところ、浅丘さんはすぐに「ハイ」とお返事されたということです。

ところで、いよいよ浅丘さんがルリコにきまりました。それから何度も皆が集まって打合わせの度に、浅丘さんの髪が問題になりました。水の江さんも「折角ここまで長くしたのにねェ、長くとかすと何かの精のように綺麗で惜しいわ。長い髪のルリコにしましょうか」ともおっしゃったそうですが、やっぱり新聞のさしえでルリコ・カットに親しんでいる読者の方たちのためにも、短い髪にしようということにきまりました。そこで、ルリコさんの断髪式が始まりました。鋏はルリコ・カットを始められた中原先生が持たれ、水の江さん始め出演するチビ真たちに囲まれて、その長い長いおさげの髪はみるみるこんなに可愛いルリコ・カットに変わりました。」

中原淳一の描く女性の顔の絵は苦手ですけど、
グラフィックデザイナーな編集長というところが
『暮しの手帖』(1948年創刊)の
花森安治(1911.10.25-1978.1.14)
に似ているなぁと思っています。

「ジュニアのスター全員集合!!」p.99
第17号(1957年9月)の
宍戸錠(1933年12月生まれなので23歳?)がいいなぁ。

「若い木の実たち」p.90
第38号(1960年10月)の
吉永小百合(1945年3月生まれなので15歳?)もいいなぁ。

私が学生の頃(1973-77)に観た
『霧笛が俺を呼んでいる』(1960年7月公開)
https://www.allcinema.net/cinema/139470

の頃の写真です。

読書メーター 『別冊太陽』の本棚(登録冊数14冊)
https://bookmeter.com/users/32140/bookcases/11091335


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