少し外道、成人の日(時効)

※成人式マジックや恋の話ではない

成人の日になると思い出す、自由を掴むことに必死だった数年前。
少し外道かもしれないが自分の想いには誠実だった19歳。(早生まれなので)

私は成人式には行かなかった。理由は2つ。1つ目は、小学校から私立通いのため“地元”が存在しなかったので、行っても意味がないと思っていたから。2つ目は、元彼に行くなと言われていたから。
1つ目は自分の意思だが、2つ目はそうじゃない。だから、同窓会には行こうと思っていた。もちろん元彼には止められたが、親にねだって綺麗なドレスを2着も買ってもらい、会費も事前に振り込んで行く気満々であった。

しかし、某ウイルスのせいで同窓会が中止になった。絶望。そしたら会いたい女友達と個人的に会えばいいやと考えていたが、その友達は皆、地元の成人式に出るしその後の予定も決まっていた。どうしたものか。
そこで、異性の連絡先を消せと言われていたが秘密裏に繋がっていた腐れ縁の男友達に、「同窓会潰れちゃったね、成人式も行かないし暇になったわ」と連絡した。その後は早かった。同じ中学である彼も成人式に行く予定は無く、暇を持て余していたそうだった。さすがだ…。

そんなこんなで、お互いの家の中間距離に位置する喫茶店で会うことになった。めちゃくちゃ楽しかった。某ウイルス禍で人と話すことが減り、旧友と話すなどもってのほかだった環境にいた私にとって思い出話が満開だった。思い出話フラワーパーク。昼に集まって夜まで話し込んでしまった。今でもちょくちょく下らない連絡を取り合っている。お互いタイプではないので、男女の友情成立の成功例として誰かの論文調査に協力しても良いぐらいだ。

さて、表題にあった外道とは何か。嘘をつくことである。私は元彼に2つの嘘をついた。1つ目は、成人式の日はどこにも行かないこと。2つ目は、他の男とやりとりをしていないこと。ゼンリーの位置情報を家でフリーズさせ、インスタで腐れ縁の友達とやり取りしていた。
ここまで読めばわかる通り、私は元彼と別れたくて仕方なかった。スーパーメンヘラだったからだ。しかし、私の足首を掴んではなかなか離してくれなかった。
男友達の多い私からして、成人の日のことも恋愛感情があるわけではないので浮気ではないと考えるが、相手からしたら浮気なんだろう。
部活に生き、大学に入るまで人と恋愛関係を築くことがなかった(多分)私がスーパーメンヘラに捕まり、洗脳から目を覚ます最終過程であった。人生いろいろ。

元彼には最後までこの嘘を吐き続けたことだけは、救いだったのかもしれない。知らんけど。そもそも、もう私にこんなことさせるような男とは付き合わないよ〜、えへへ、と誓った。嘘は嫌いだからね。嘘をついてまで自由という幸せを掴みに行った成人の日でした。

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